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Meta Quest 2022.10.17

Meta Quest 2で出来ることは? 基本の使い方からおすすめアプリ、便利な機能まで紹介!

テレビのCMでもおなじみとなったMeta(旧Facebook)のVRヘッドセット「Meta Quest 2(旧:Oculus Quest 2)」。しかし、CMだけではイマイチどんなことができるのか分からないという人も少なくないはず。

今回は、使ってみたいけど用途が思い浮かばない方向けに「Meta Quest 2」の基本情報や実際にできることをまとめてみました。

目次

そもそもMeta Quest 2とは?
何ができる?
体験するには何が必要?
どこで買える?
一緒に買ったほうがいいアクセサリーは?
設定はチュートリアルだけで十分!
まずやってみたい、おすすめアプリは?
中級者向け:Meta Quest 2に慣れてきたら使いこなそう
中級者向け:PCと接続してPC向けのVRを遊んでみよう
上級者向け:Meta Quest 2のディープな使い方
まとめ

そもそもMeta Quest 2とは?

Meta Quest 2とは、Metaが開発した一体型のVRヘッドセットです。2020年10月13日に発売され、128GBモデルは47,300円、256GBモデルは53,900円で販売されています(いずれも税込価格)。

一体型なので、PCやスマートフォンとケーブルで繋いだりすることなくヘッドセット単独だけで動作します。また、ヘッドセットをかぶったまま前後左右自由に動くことができたり、VRの中でインタラクションがとれることが特徴です。そのため、本当に自分がバーチャル空間の中にいるかのような強い没入感を体験できます。

重さは503g(※ヘッドバンド込み、実測値)ほどで、頭に被っても強い違和感は感じづらいはず。ゴムバンド部分に「眼鏡スペーサー」をとりつければ、自分の眼鏡をつけたままでも装着可能です(対応サイズは公式サイトを確認ください)。

コントローラは2本で、バーチャル空間内で両手の役割をはたしてくれます。設定を変更すれば、コントローラ無しでも両手を動かせる「ハンドトラッキング」という機能も使えます。

YouTuberのHIKAKINさんや、元プロレスラーの長州力さん、声優の花江夏樹さん、お笑い芸人の狩野英孝さんなどもMeta Quest 2を体験しています。いずれも汗だくになるほどに熱中しており、長州力さんは「どっちが現実かわかんなくなってくるな」とコメントしたほどです。

何ができる?

ゲーム

Meta Quest 2では、様々なVRゲームで遊べます。アクションゲーム、リズムゲーム、ホラーゲーム、パズルゲームと、幅広いジャンルがそろっています。

最近では往年の名作をVRへ移植するケースも増えており、2021年にはバイオハザード4のVR版がリリース。「The Game Awards 2021」で「Best VR/AR」を受賞するなど、大きな話題となりました。

 

 

動画やライブを見る

Meta Quest 2は映像鑑賞に非常に向いています。VR用に制作されている360度動画はもちろんこと、通常の映像も見れるのですが、VRで見る映画は一味違って、映画館のような大画面で観られます。100インチ以上のスクリーンで見る映像は迫力満点です。

また本体をつけたまま仰向けになっても動作するため、ベッドの上でゆったりと寝転がりながら鑑賞できます。YouTubeはもちろん、NetflixAmazon Prime VideoDMMまで幅広いサービスに対応しています。またVARKなどのライブ配信サービスもあり、VTuberやアーティストのライブを自宅にいながら楽しめます。

フィットネス

全身を動かすVRアプリは消費カロリーが高く、実際に痩せた事例も報告されています。ボクシングやダンスができるVRアプリも多くリリースされており、フィットネス用途にも向いています。

さらに「Oculus Move」という機能を使用すると、VRヘッドセットを利用中に運動量を計測し、カロリー消費量の推定と運動時間の記録を行ってくれます。

メタバースでコミュニケーション


(画像は「SANRIO Virtual Fes in Sanrio Puroland」)

いま話題のメタバースへ参加する方法も、Meta Quest 2では充実しています。Meta Quest 2は「VRChat」「cluster」「Rec Room」などに対応しており、様々なバーチャル空間でアバターをまとって、友人と会話できます。

そして、Meta社のメタバース「Horizon Worlds」も、Meta Quest 2より利用可能です。ただし、現在はアメリカとカナダでのみ利用可能で、日本でのリリースは未定となっています。

また、デフォルトでメッセージ機能やボイスチャット機能も搭載されています。

オフィスワーク

Meta Quest 2を用いると、VR空間で仕事もできます。

Meta社公式のコラボツール「Horizon Workrooms」を使えば、VRでミーティングが実施できます。アバターとなって身振り手振りを交えた会議ができるだけでなく、ホワイトボードを用いて、イラストで相手に仕事内容を伝えることも。リモートデスクトップアプリを介してPC画面の操作や画面共有も可能です。Meta Quest 2を持っていない人でもビデオ通話で参加できます。

また、ワークツール機能「Infinite Office」が活用できます。Bluetooth接続したキーボードをバーチャル空間内にカメラ映像として表示する機能や、現実世界の机の位置情報をトラッキングし、VR空間でもデスクとして認識させる「バーチャルデスク」や、椅子をバーチャル空間に持ち込める「バーチャルカウチ」など、Meta Quest 2をかぶりながら仕事ができるような機能が備わっています。

上述の「Horizon Workrooms」は「バーチャルデスク」機能にも対応しています。MacBook Proであればリモートデスクトップと、VR内キーボード表示にも対応しているため、Meta Quest 2をかぶったままMacBook Proを操作し、その画面を見ながら打ち合わせといったこともできます。

「Horizon Workrooms」以外にもコラボツールはいくつかあります。たとえば「MeetinVR」では、VR空間上の会議室内を自由に移動でき、PDFファイルなどを手に持って人に見せたり、大画面に映したりと、より幅広いコラボレーション作業ができます。

体験するには何が必要?

事前に必要なもの

Meta Quest 2を体験するためには、本体以外に必要なものがあります。

・スマートフォン
Meta Quest 2の初期セットアップには、Oculusのスマホアプリが必要です。事前にアプリをダウンロードしておきましょう。初期設定をしたあとは、アプリの購入などもMeta Quest 2の中でできるのでスマートフォンは必須ではありません。

・Metaアカウント
また、Meta Quest 2の動作には「Metaアカウント」と呼ばれるアカウントが必要となります(2022年8月24日より)。以前のように、Facebookアカウントは必須ではありません。「Metaアカウント」は、メールアドレス、Facebookアカウント、Instagramアカウントのいずれかを使って作成可能です。

家が広くなくても大丈夫?

ヘッドセットをかぶっている間は周囲の光景が見えなくなるため、特にVRゲームをプレイ中は家具などに体や手足をぶつけないように注意が必要です。プレイエリアの外へ近づくとヘッドセット外部の映像に切り替わる機能こそありますが、過信は禁物。できれば、両手を広げてもなにもぶつからないくらいのスペースがあるのが望ましいです。

ただし「寝転がりながら動画を見る」「激しく動かないタイプのVRゲームで遊ぶ」といった場合には「静止モード」というスペースを限定する設定もできます。

どこで買える?

Amazon

https://www.amazon.co.jp/dp/B08GCM963G

Amazonで購入が可能です。こちらも各種アクセサリをセットで購入でき、なおかつ注文時に必要な情報はふだんAmazonを利用しているアカウントで管理できるのがメリットでしょう。

家電量販店

Meta Quest 2は全国の家電量販店の店舗やECサイトでも購入可能です。店舗では、ヨドバシカメラやツクモなど、全国の家電量販店にて実物を見てから購入できる場合もあるので、気になる方は足を運んでみるのもアリです。

公式サイト

https://www.oculus.com/quest-2/

Meta Quest 2は公式サイトで購入可能です。本体に加えて、各種アクセサリもあわせて購入できます。注文時に英語入力が求められる箇所があるので、少しだけ注意です。

一緒に買ったほうがいいアクセサリーは?

Meta Quest 2はアクセサリーも豊富です。特に本体とコントローラーをいっしょにしまっておける収納ケースや、装着感や重心バランスを改善する「Quest 2 Eliteストラップ」、拡張充電バッテリーも搭載した「Quest 2 Eliteストラップ バッテリー付き」は、使い勝手を大きく引き上げるアイテムです。

2022年現在はサードパーティ製品も充実しています。特にストラップに関して言えば、KIWI designのストラップや、cheeroのバッテリーキットは、公式製品よりも使い勝手がよく、なおかつ安価です。様々な製品が流通しているため、自分好みのカスタムを楽しむこともできます。

設定はチュートリアルだけで十分!

一見、VRを扱うには、事前に様々な設定が必要に見えますが、Meta Quest 2の場合はアプリに従って操作していけば必要な設定はほぼ完了します。

また操作方法も初期セットアップ時に説明されるため困ることはありません。10分ほどの簡単なチュートリアルを行えば自然と使いこなせるようになっているはずです。

まずやってみたい、おすすめアプリは?

まずやってみたい、おすすめアプリは?

Meta Quest 2には数多くのゲームやアプリがラインナップしています。ここでは、その中でも特におすすめなものを少しだけ紹介します。

はじめてのQuest

Oculsu Questの操作方法を学べるアプリです。チュートリアルながら一つのゲームとして完成しており、遊びながらMeta Quest 2の操作をマスターできます。

YouTube VR

動画鑑賞ができるサービスのアプリはいくつかありますが、まずは無料で利用できる「YouTube VR」を試してみるのがオススメです。いつも見ている動画をVR空間の大画面で見るのはもちろん、360度動画も視聴できます。

Beat Saber

流れてくるブロックを両手の剣で斬るリズムゲームです。シンプルながら爽快感抜群で、VRゲームのキラータイトルともいえる作品です。BTSやレディー・ガガなどの豪華アーティストたちの曲も用意されており、好きな楽曲で遊べるのもポイント。フイットネスにも向いており、実際に痩せたという報告も少なくありません。まずこれを遊んでみるのはオススメです。

ピストルウィップ(Pistol Whip)

映画「007」や「ジョン・ウィック」のようなガンアクションを体験してみたい人におすすめなのが「ピストルウィップ」です。物陰に潜む敵を拳銃で次々と射撃でき、爽快感は抜群です。通常時は片手拳銃のみですが、2丁拳銃モードにも設定でき、より華麗な銃さばきを楽しめるはず。

Eleven Table Tennis

「Eleven Table Tennis」は、Meta Quest 2で遊べる定番の卓球ゲームです。シンプルですが、現実に非常に近い物理シミュレーションが取り入れられているのが特徴です。オンライン対戦もできるため、家にいながら友人を誘って、現実さながらの卓球を楽しめます。外出しにくいご時世でも、楽しく運動できるでしょう。

SUPERHOT VR

「Beat Saber」に匹敵する定番タイトルとして、「SUPERHOT VR」を外すことはできません。「自分が動くと周囲の時間も動く」というルールのもと、襲いかかる敵の攻撃をかいくぐりながら、様々な武器(と己の拳)でなぎ倒していくというゲームです。敵を倒す手順を考える過程はパズルゲームに近く、しかし同時に身体も動かすためアクションゲームの側面もあります。頭も体もフル活用する、VRならではの爽快感にあふれた傑作です。

ALTDEUS: Beyond Chronos

日本のアニメなどが好きな方にオススメできるのが、VRビジュアルノベル「ALTDEUS: Beyond Chronos」です。主人公の視点に立って、SFとガール・ミーツ・ガールを軸に据えた壮大な物語を「追体験」していく、大ボリュームの作品です。要所では巨大ロボットを自分の手で動かし、敵と戦うこともできるため、自分自身がアニメの主人公になったかのような体験ができます。

VARK

VTuberをはじめとしたアーティストのライブを見たい人には「VARK」がオススメです。定期的に様々なVRライブが開催されており、好きなアーティストのパフォーマンスを最前列で鑑賞できます。直近では「WORLD機能」も追加され、アバターを介してライブの感想を話し合うといったコミュニケーションもできるようになっています。

中級者向け:Meta Quest 2に慣れてきたら使いこなそう

いくつかアプリやゲームを遊んでVRでの操作や面白さが分かってきたらもうすっかりVRユーザーです。Quest 2には色々な設定や機能があるので、そちらに手を出してみるとさらに楽しめるはず。

「App Lab」のアプリをDLする方法

「App Lab」は、デベロッパーがOculusストア外でアプリを配信できる機能で、まだストアに並んでいない実験的なタイトルを体験できます。「App Lab」経由でリリースされたアプリはストア上で表示されませんが、アプリ名からの検索、またはURL経由でインストールできます。「ゆるキャン△ VIRTUAL CAMP」、「狼と香辛料VR2」などのアプリがリリースされています。

ハンドトラッキング

Meta Quest 2は、ハンドトラッキングに対応しています。機能をオンにすれば、コントローラーではなく自分の指先を使って、VR空間内の様々な操作ができます。設定方法は以下の通り。

  1. 「設定」の「デバイス」の中にある「ジェスチャーコントロールとコントローラー」を選択。
  2. 「ジェスチャーコントロール」をオンにする。
  3. 画面に従ってハンドトラッキングのチュートリアルを行う。

ハンドトラッキングは、ホーム空間(ブラウザ含む)と、一部のVRアプリが対応しており、対応アプリは順次増えている状況です。

背景を変える

ホーム空間で表示されるのは和室ですが、これも変更可能です。「設定」の「バーチャル環境」を選んでみましょう。和風の旅館のような空間や、サイバーパンクな空間といったものから、周囲の現実世界をパススルーで映すものまで、好みのものを選べます。

120Hzモード

最新のアップデートによって、リフレッシュレートの上限を120Hzに設定するモードが追加されました。120Hzだとさらに滑らかにVRが体験できるようになります。また、動きの速いものが”より正確に”見えるようになります。

こちらは「設定」の「テスト設定」から、「120Hzリフレッシュレート」を有効にすれば設定可能です。本記事執筆時点では以下のアプリが120Hzモードに対応しています。

中級者向け:PCと接続してPC向けのVRを遊んでみよう

Quest Link

Meta Quest 2は「Quest Link」という機能を使うことでPCと接続し、より高品質なPCVRコンテンツを体験できます。OculusのPC向けストアに並んでいるコンテンツを体験できるほ
か、Steamで配信されている様々なVRゲームを遊べます。

スペックを満たしたゲーミングPCが必要ですが、圧倒的に豊富で高品質なVRゲームを遊べるので、VRにさらにハマってしまうこと間違いなしな機能です。

利用するには、PC側に公式設定アプリをインストールした上で、PCとMeta Quest 2をUSB3.0ケーブルで接続します。なお、接続に用いるケーブルとして「Linkケーブル」という公式製品も用意されていますが、サードパーティ製のケーブルでも問題なく動作するのでお好みで。

PCの推奨スペックは下記のとおりです。

プロセッサー:Intel i5-4590 / AMD Ryzen 5 1500X以上
メモリ:8GB以上のRAM
オペレーティングシステム:Windows 10
USBポート:USBポートx1
対応GPUなどの詳細はこちら

Air Link

PCとMeta Quest 2を無線で接続する「Air Link」という機能も追加されました。「Quest Link」のようにケーブルで接続する必要がなくなり、より快適な状態でより高品質なPCVRコンテンツをプレイ可能です。

利用する上では「Quest Link」と同等の環境のほか、「Wi-Fiの帯域が5GHz(acもしくはax)であること」「PCとWi-FiルーターがLANケーブルで接続されている(有線接続である)こと」といった要件が追加で必要となっています。このほか、ルーターからの距離、ルーターの設置場所など、「Quest Link」よりも細かな注意点が多めな機能となっています。

「Quest Link」および「Air Link」については、以下の記事もご参照ください。

上級者向け:Meta Quest 2のディープな使い方

Meta Quest 2は様々なデバイスと組み合わせることで、さらに奥深い使い方ができます。Meta Quest 2の操作にも慣れてきたら、ぜひチャレンジしてほしいオプションを紹介します。

MR撮影で、自分の身体を表示してみよう

スマートフォンと組み合わせることで、バーチャル空間の中に人の姿を重ねた映像を撮影できる「MR撮影」を行うことができます。いくつかの設定が必要ですが、スマートフォンとMeta Quest 2だけで撮影が可能です。MR撮影としてはかなり簡単なので、YouTubeショートなどでも見かける「Beat Saberを実際にやってみた」といった映像を作ってみたい人は、以下の記事を参考に挑戦してみましょう。

Steamで販売されているVRゲームを遊ぼう

Meta Quest 2とPCを接続することで、PC上で動作する「SteamVR」対応のVRコンテンツを遊ぶことも可能です。方法は2つあります。

ひとつは、上記にもある通り「Quest Link」または「Air Link」を用いる方法です。公式機能を使う確実な方法です。ただし「Air Link」は要求スペックが厳しめです。

もうひとつは「Virtual Desktop」というアプリを利用する方法です。もともとPC側の画面をVRヘッドセットへ表示し、デスクトップ作業やPCゲームを遊ぶためのアプリですが、SteamVRにも利用できます。多少下準備が必要ですが、無線動作のための要求スペックは「Air Link」よりも低めです。お手持ちの環境に応じて、使い分けてみるとよいでしょう。

フルトラッキングでメタバースへ飛び込もう

「Quest Link」などでPCと接続すれば、PC上で動作する様々なメタバースへアクセスできます。PCと連携する場合、Meta Quest 2以外のデバイスとの併用できるというメリットがあります。

特にオススメなのが「HaritoraX」などのフルトラッキングデバイスとの連携です。外部センサーの設置などをせずとも、全身の動きをメタバース上へ連携し、より幅広い身体コミュニケーションを楽しめます。設備的にもお手軽で、なおかつ安価な構成なので、フルトラッキング環境の入門にも最適。「VRChat」などへ、よりディープにハマっていく入口が待っています。

まとめ

VRヘッドセットMeta Quest 2は、現在も新しいVRゲームやアプリが発表されており、体験できることの幅は広がり続けています。ストア外アプリ配信システム「App Lab」には、公式ストアの2倍以上のアプリが配信。探してみれば自分にぴったりのコンテンツを見つけられるはず。

Meta Quest 2に関する新規情報やおすすめアプリの情報はMoguLiveで日々配信していますので、チェックしてみてください。

執筆:浅田カズラ


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