Home » 「メタバース」を体験するならコレ! まずやるべきおすすめのプラットフォーム5選


メタバース 2022.10.20

「メタバース」を体験するならコレ! まずやるべきおすすめのプラットフォーム5選

「メタバース」という言葉が広まって1年。しかし、あまりに早く広まりすぎた結果、「結局は何のサービス?」「なにが必要? 仮想通貨は必須?」といったところで足が止まっている方も少なくないはず。

本記事では、数ある「メタバース」と呼ばれるプラットフォームの中から、特にクオリティが高く、アクティブユーザーも多いものを5つピックアップ。いずれも、PCやスマホからアクセスでき、仮想通貨の口座も不要。VRヘッドセットを利用すれば、より充実した体験ができるサービスもあります。熱量あふれる「メタバースの最前線」に、ぜひふれてみてください。

cluster


(画像は「XR Kaigi 2022」発表会より)

「clsuter」は最も著名な国産メタバースです。もともとはVRイベントプラットフォームとして発足し、その後現在のようなメタバースプラットフォームへと発展を遂げました。

最大の特徴は、VRヘッドセットからでも、デスクトップPCからでも、スマートフォンからでもアクセスができること。どの環境からでも平等に同じメタバース空間へ入場できます。また、国産メタバースであるため、日本語UIに対応しており、操作で迷うことはありません。

ユーザーが滞在できる空間「ワールド」と、主催者と参加者が存在する「イベント」が分けられているのも特徴です。公開イベントは500人、限定公開イベントは50人まで参加できるため、多くの人が集まるイベントが日夜開催されています。

アバターもデフォルトでいくつか用意されており、「AvatarMaker」という機能を使えば自分だけのアバターの作成もできます。また、VRM形式のアバターに対応しているため、「VRoid Studio」などで制作したアバターも持ち込むことができます。自分でアバターをアップロードする場合も、アップロード画面から簡単に行えます。

また、「ワールドクラフト」機能では、ハウジングゲームのように壁や床、家具などを自由に配置して、自分だけのオリジナルワールドを作れます。「ワールドクラフト」で利用できるアイテムを売買できる「ワールドクラフトストア」もあり、誰でも幅広いワールド制作ができます。

デバイスを問わず、メタバース空間を訪れて人と交流する楽しみや、イベントに参加する楽しみ、そして自分でワールドを作り出す楽しみまで体験できる、大きく門戸の開かれたメタバースです。

対応デバイス

PC(Windows/Mac)、スマートフォン(iOS/Android)、Meta Quest 2

VR対応

利用料金

無料(ギフティング要素あり)

アバター

VRM対応(サービス内で作成可能)

日本語対応

公式サイト

https://cluster.mu/

VRChat

VRでアクセスできるメタバースの中でも、抜きん出た自由度が特徴なのが「VRChat」です。いわゆる「ソーシャルVR」と呼ばれるプラットフォームサービスとして、2016年ごろから運営されています。

ユーザーが「Unity」で制作したワールドやアバターを自由にアップロードできるのが最大のポイント。「Unityでできることならだいたいできる」と言われるほどで、体験できるコンテンツや、利用できるアバターの豊かさはトップクラスです。

その高いクリエイティブ性に魅せられたユーザーは多く、日本でも根強いコミュニティが形成されています。まるで市販のVRゲームのようなリッチなコンテンツや、活気あふれるイベントであふれており、最も活気のあるメタバースの一つと言えるでしょう。アメリカ発のサービスなのでUIは英語のみですが、日本人コミュニティでは初心者をサポートする文化が定着しており、ハウツー記事なども充実しているため、言語の壁はほかサービスと比べると意外に低めです。

対応デバイスは、PC接続VRデバイスとPCデスクトップ(いずれもSteamにて入手)、および「Meta Quest 2」です。現状存在するコンテンツに100%触れることができるのはPC接続VRデバイスですが、デスクトップアプリでも「Meta Quest 2」でも十分に楽しめます。

総じて、コンテンツと人口の多さで抜きん出た、いまいちばん活気のあるVRメタバースと言えます。上述の通りUIは英語のみであること、アバターを自分でアップロードするには「Unity」が必須となるなど、ハードルも相応に高めですが、活気あふれるメタバースとして一度は体験しておきたいところです。

対応デバイス

PC(Steam・Windowsのみ)、Meta Quest 2

VR対応

利用料金

無料(有料プランあり)

アバター

Unity経由でアップロード可能。サービス内で見本アバターも使用可

日本語対応

公式サイト

https://hello.vrchat.com/

Roblox

「Roblox」は世界的な人気を得ているオンラインゲームプラットフォームです。デイリーアクティブユーザーは180か国で約5,000万人、2021年10月の月間ユーザー数(MAU)は2億2,600万人とも言われており、とりわけ10代〜20代前半の若年層に人気を得ています。

専用ゲームエンジン「Roblox Studio」でユーザーが制作したゲームが多数公開されており、自由に遊べます。ちょっとした軽いものから、思わず何時間も遊んでしまうものまで様々なゲームが存在します。中にはSEGA公認の「ソニック」のミニゲームもあります。これらのゲームを、たくさんのユーザーと気軽にいっしょにプレイできるのが特徴です。

また、若年層が多く存在することに目をつけてか、大手アパレルのGAPや、ファッションブランドのグッチ、大手スポーツ用品メーカーのナイキなどが展開する公式ワールドも直近では増加しています。とりわけ、ナイキが作った「NIKELAND」は、195カ国から約670万人が訪れています。

アバターはレゴブロック人形のようなものが基本ですが、リアルなデザイン、キャラクターっぽいデザインのアバター、さらには非人間型アバターも存在します。アバターは無料入手できるものから有料購入できるものもあり、さらに等身の調整や、カスタムパーツの購入もできます。

プラットフォーム内経済が成立しているのも大きな特徴です。ゲームやアバター、バーチャルアイテムなどを販売すれば、ゲーム内通貨「RoBux」を得ることができ、これをUSドルに換金できます。普通に遊ぶだけであれば、課金は不要ですが、UGC(ユーザー生成コンテンツ)で収益を得られる「経済圏が存在するメタバース」として、ぜひ触れるべきメタバースと言えるでしょう。

対応デバイス

PC(Windows/Mac)、スマートフォン(iOS/Android)

VR対応

利用料金

無料(課金あり)

アバター

ゲーム内で入手(無料のものもあり)

日本語対応

公式サイト

https://www.roblox.com/

RecRoom

「Rec Room」は、海外において高い知名度と利用者数を誇るソーシャルVRです。アクティブユーザー数は2,900万人以上、月間VRアクティブユーザー数は300万人に達しており、近い雰囲気の「Roblox」と比較するとVR対応に積極的なプラットフォームです。

多種多様なゲームが公開され、プレイヤーは自由に遊べます。ゲーム以外にも、ゆったり過ごせる空間もあり、ユーザーとの交流も楽しめます。また、デイリーミッションやウィークリーミッションの概念があり、クリアするとアイテムなどをもらえます。

そして大きな特徴は、「Rec Room」のサービス内で様々なものを創ることができる点です。ちょっとしたアイテムから、ワールドをまるごと作成したり、さらにプログラミング不要で、ビジュアルスクリプトのような感覚でゲームまで開発できます。特別な申請なども不要で、誰でも「Rec Room」のコンテンツを作成できる創造性の高さが大きな特徴です。

また、ゲームやアイテムなどからゲーム内通貨「トークン」を得られ、さらにUSドルへ換金もできます(プレミアムメンバーかつ、一定年齢以上限定)。ちょっとした「創る」行為が経済活動につながる「経済圏が存在するメタバース」でもあります。

日本での知名度こそまだ小さめですが、公式のクリエイターコンテストにて日本人ユーザーチームが部門優勝を果たすなど、徐々に注目を集めています。VRで気軽に世界中の人と多種多様なゲームを遊べる場所として、ぜひ一度は体験してほしいメタバースです。

対応デバイス

PC(Windows)、スマートフォン(iOS/Android)、Meta Quest 2、PICO 4、PlayStation 4/PlayStation 5(PlayStation VR)、Xbox One/Xbox Series X/Xbox Series S

VR対応

利用料金

無料(課金・有料プランあり)

アバター

ゲーム内で作成

日本語対応

公式サイト

https://recroom.com/

Fortnite(クリエイティブモード)

バトルロイヤルゲーム「フォートナイト」は、新モードが2つ追加されたことでメタバースとして発展を遂げています。

ひとつは「クリエイティブモード」。これはその名の通り、マップを自由にカスタムして、様々な仮想世界を作り出せるモードです。作成したマップは公開でき、他のプレイヤーが自由に訪問できます。創造できるものは幅広く、パリのエッフェル塔や、「新世紀エヴァンゲリオン」の「第三新東京市」まで、ハイクオリティなマップが数多くあります。

もうひとつは「パーティーモード」。ミニゲームを楽しんだり、他のユーザーとの交流ができるモードで、エモートなども活用した自由な時間を過ごすことができます。また、こちらでも「クリエイティブモード」と同様にマップ制作を行うことができます。

建築を行いながら、最後の一人になるまで戦うゲームのイメージが強い「フォートナイト」も、こうしたモード追加によって遊び方が幅広くなっています。直近では「ドラゴンボール」とのタイアップが実施されたり、様々なアーティストによるバーチャルライブなども開催されるなど、大きなバーチャルイベントの開催場所としても認知度が上がっています。

なにより、「フォートナイト」は様々なプラットフォームに配信されているゲームなので、すぐに試しやすいのが大きなメリット。VR機器もPCもないけど、ゲーム機なら手元にあるという人でも、気軽にメタバース体験ができます。

対応デバイス

PC(Windows)、Nintendo Switch、PlayStation 4/PlayStation 5(PlayStation VR)、Xbox One/Xbox Series X/Xbox Series S

VR対応

利用料金

基本無料

アバター

ゲーム内で作成

日本語対応

公式サイト

https://www.epicgames.com/fortnite/ja/home

実際に体験することがとても大切!

「メタバース」は未だに定義が決まっていない、あいまいな概念です。そこで大事になってくるのが、実際に体験すること。それも簡易なサービスではなく、魅力的でクオリティの高いコンテンツと、たくさんのユーザーでにぎわっているプラットフォームを体験するのが、「メタバース」の本質を知る大きな近道です。

また、VR対応されたプラットフォームは、可能であればVRでアクセスしてみてください。「メタバース」の本質は「体験」に宿っており、没入体験を提供するVRとの相性はとてもよいものです。PC不要でVR体験ができる「Meta Quest 2」や「PICO 4」が、入門用のVR機器としてオススメです。


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード