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2017.12.20

Magic Leapとは何か?開発中のARデバイスについて判明したことまとめ

VRやAR関連の投資や資金調達の報が増加を続けています。

2015年時点でもMATTERPORTやRAZER、VRコンテンツ制作会社のJauntなどは数千万ドル単位での資金調達に成功しており、直近でもソーシャルVRアプリ「VRChat」の運営会社VRChatが400万ドル(約4億5,000万円)、VR広告配信のImmersv社は1,050万ドル(約11億円)を調達しています。

このようにVR/AR企業に関する投資や調達が進む中、デバイスの外見や仕様・形状などの情報が一切ないにも関わらず、巨額の調達を続けている企業があります。

その企業の名は「Magic Leap(マジック・リープ)」。同社はこれまでに米国のグーグル(Google)や中国のアリババ・グループから総計で19億ドル(約2,100億円)以上の資金調達を行っており、注目を集めています。しかし2017年12月現在、Magic Leapは公式な製品発表を一度も行っておらず、どのようなデバイスを開発しているのか謎に包まれています。

今回はMagic Leap社の詳細や、同社が開発中のデバイスについて、現在判明していることをまとめつつ紹介します。

目次

Magic Leapとは?
Magic Leap社の技術
Magic Leap社の動向
ARデバイス『Magic Leap One』登場か

Magic Leapとは?

「Magic Leap(マジック・リープ)」とは、世界の名だたる企業から多額の出資を受け、ARデバイスを開発している企業の名前です。同社はマイクロソフトのデバイス「HoloLens(ホロレンズ)」が発表される以前から、現実に3Dオブジェクトを置くことのできるARデバイスを開発中であるとされています。その開発内容の新規性から注目を集め、それに伴い多数の資金を調達することに成功した、とされています。

しかし前述の通り、2017年末においても同社の開発しているデバイスについては情報がほぼ明らかになっていません。商標登録から名称こそ判明しているものの、具体的な製品の姿・形状や性能、レビューなどは一切公開されておらず、大部分が謎に包まれています。

このように、新規性の高いデバイスの開発を発表し、かつ巨額の資金を調達していること、にも関わらずプロダクトの詳細が全く不明であり、デモ動画などの断片的かつ不確定な情報のみが提供されていることから、様々な意味で注目を集めるに至っています。

Magic Leap社のデバイスと技術

Magic Leap社が開発中のデバイスは、申請されている様々な特許などから推測する限りでは頭部に装着するタイプのARデバイスとされています。イメージとしてはマイクロソフト社の「HoloLens」が近いと推測されています。また、過去には同社により取得されたメガネ型デバイスの意匠ヘッドマウントディスプレイ(HMD)型デバイスの意匠が公開されていますが、この意匠自体は2015年前後のもの。現在開発中のデバイスであるという情報はなく、不明な点が多数存在しています。

技術面に関しては、2016年2月、Magic Leap社のCEOであるRony Abovitz氏が自社の技術を「Mixed Reality Lightfield」と呼称しています。「Lightfield(ライトフィールド)」とは光線空間とも訳される概念であり、3D映像を実現する際に使用される技術のひとつ。これはライトフィールド方式とも呼ばれ、Oculus RiftやHTC ViveなどのVRヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)の立体視とは異なる方法で映像の立体感を得ることになります。

従来のARデバイスでは、ディスプレイに表示されるCGと現実世界にある物体のあいだでピント調整を行うことが難しく、やや「現実らしさ」に欠けるケースがありました。一方ライトフィールド方式では、CGと現実世界の間でのピント調整が可能となっています。Magic Leap社の公開した映像や技術名称から推察する限り、この方式が実装される可能性が高いでしょう。

https://www.youtube.com/watch?v=kw0-JRa9n94

(2015年に公開されたデモ映像。Magic Leapのデバイスを使用した際、どのように情報が表示されるかなどを掲載している。太陽系をCGで表示しているシーンでは、奥にいる女性にピントを合わせたり、手前にある地球のCGにピントを合わせたりしており、奥行きを表現できることをアピールしている)

Magic Leap社の動向

これまでにMagic Leap社は巨額の資金調達のみならず、2017年4月にはゲーム制作スタジオの買収なども行っています。デバイスや新技術の開発だけではなく、コンテンツそのものを制作することにも意欲を見せています。

https://www.youtube.com/watch?v=lP5ZZI05A3g

他にも『スター・ウォーズ』シリーズのルーカス・フィルムの技術研究チームと提携し、キャラクターや戦略マップなどを現実に投影する動画を制作・公開しています。このようにティザー動画はいくつか公開されており、またブログ等の更新も行われていますが、他に目だった動きはありません。

ARデバイス「Magic Leap One」登場か

巨額の資金調達を行っているにもかかわらず、デバイスを一切明らかにしてこなかったMagic Leapですが、ついにそのベールを脱ぐ時が来たようです。2017年11月6日、アメリカで「Magic Leap One」なる名称の商標登録が行われたことが明らかになりました。


2017年9月に米ブルームバーグが報じたところによると、Magic Leapは2018年3月までに、最初の製品を限られた少数のユーザーに向けて出荷すると見られており、その「最初の製品」はMagic Leap Oneを指すものと思われます。Magic Leap Oneがどのようなデバイスになるのか、そして今後どのような展開が続くのか、注目が高まります。

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この記事を書いた人

水原由紀

あちらとこちらを往復する。某ゲーム系の制作会社でプランナー・進行管理・その他もろもろを経てMoguraに合流。現在は編集者/記者としていろいろ担当しています。デジタルゲームやVR/AR/MRにおける物語体験、フィクション/虚構におけるプレゼンスのありかたに興味。だいたい100人規模のゲーミングコミュニティ「ポ」のひと。

Twitter:@mizuharayuki

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