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開発 2022.06.10

MRデバイス「Magic Leap 2」がOpenXR対応へ。アプリ開発加速の姿勢鮮明に

Magic Leap社が開発中の次世代MRデバイス「Magic Leap 2」について、新たな情報が公開されました。VR/ARの標準仕様「OpenXR」や、Webブラウザ経由でのXR体験「WebXR」への対応を行う予定です。

法人向けを強く打ち出した「Magic Leap 2」

「Magic Leap 2」は「Magic Leap 1」の後継機です。未発売ではあるものの、医療・製造・軍事といった企業パートナー向けに、早期アクセスプログラムがスタートしています。Magic Leap社は「法人向けの利用を想定した業界で最小、最軽量かつ最も視野角の広いデバイス」とし、コンシューマーやエンターテインメント志向を打ち出していたMagic Leap 1とは明確にターゲットを異にしています。

OpenXRやWebXRに、2022年内に対応予定

今回の発表は、イベント「AWE 2022」の場で行われました。Magic Leapでプロダクトマーケティング・開発者プログラムのVPを務めるLisa Watts氏は、OpenXRワーキンググループのBrent Insko氏とともに登壇。「オープンスタンダードに対応し、開発に取り組みやすいプラットフォームにしていく」と明言しました。また、セッションでは対応する多数のツールが示され、2022年末にOpenXR、Vulkan、及びWebXRに対応予定であることが明らかになりました。

“方針転換”明確に

「OpenXR」は、様々なVR/ARプラットフォームでのデバイスやアプリ間の仕様を統一し、プラットフォームごとの最適化コストを減らすための標準仕様です。MetaやMicrosoft、HTCといった多くの企業が参加しており、2021年2月にはValve(SteamVR)、同年7月にはMeta製デバイスが正式対応しました。

OpenXRに準拠して開発されたアプリケーションは、OpenXR対応のヘッドセットであれば(理論上は)どのデバイスでも動作します。デバイスに合わせた大規模な修正が不要のため、各種デバイスやプラットフォームにおいて、より多くのアプリケーションをラインナップすることが期待できます。

元来Magic Leap 1では同社独自のOS「Lumin OS」が搭載されていましたが、既にAndroidメインへの移行を発表済み。OpenXR対応で、アプリケーション開発を容易にする姿勢が更に鮮明となりました。Magic Leap 2の発売時期は、明確に発表されていません。法人向けの巨大市場を狙う戦略が成功するのか、その展開が注目されます。

(参考)Road to VR
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