米国の半導体大手Qualcomm Technologies(クアルコム)は、モバイル向けチップセットSnapdragonが、30以上のVR/ARヘッドセットに搭載されていることを明らかにしました。他のチップメーカーを圧倒するその歩みを振り返ります。
QuestやGo、HoloLens 2も
この情報はメディアRoad to VRが、CES 2020にて同社のXR事業代表Hugo Swart氏から得たものです。Snapdragonは「Oculus Quest」「Oculus Go」、そして「VIVE Focus」や「HoloLens 2」などのVR/AR/MRヘッドセットでも使用されています。
競合チップメーカーの動向は?
2018年5月、QualcommはAR/VRデバイス専用のチップセット「XR1」を発表しました。翌2019年12月には新型チップセット「Snapdragon XR2」をリリース。5Gに対応したほか、CPU・GPU性能、解像度等で「XR1」から大幅に性能アップしたものです。
この間、競合の半導体メーカーはどのような動きをとっていたのでしょうか?例えばIntel(インテル)は、2016年に一体型VRヘッドセット「Project Alloy」を発表しました。しかし2017年、パートナーの関心が低下したことを理由に計画をキャンセルしています。なおマイクロソフトのHoloLens初代モデルはIntelのチップセットを搭載していましたが、HoloLens 2ではSnapdragonに変更されました。
AMDも2016年、カナダのスタートアップとともに一体型VRヘッドセットSulon Qの発売を予定していました。しかしデバイスはリリースされないまま、姿を消しました。NVIDIAはゲーミングPC市場で非常に高いシェアを誇るものの、著名な一体型ヘッドセットではMagic Leapが採用するにとどまります。
一方のQualcommはVR向け開発者キット(VRDK)を提供し、パートナー企業のXRデバイス開発をサポート。着実に歩みを進めてきました。同社は2020年後半にも、XR2ベースのヘッドセット量産開始を期待しています。
AR企業との提携など
Qualcommの動向についてはこちらの記事でも紹介しています。
(参考)Road to VR
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