360度動画・VR向け動画撮影におすすめカメラ紹介

手頃なVR(ヴァーチャル・リアリティ)体験として、YouTubeやFacebook等で360度動画を見る機会も増えてきました。それらの動画を撮影するために必要な360度カメラは、以前はやや高価でしたが、時間の経過や360度動画の浸透に伴い、比較的安価に購入できるようになりつつあります。

それと同時にプロ向けの、よりハイエンドな360度カメラも登場。高度な映像制作などで使われる機会も増えています。

本日は個人向けからプロ向けまで、360度動画を撮影できるカメラをご紹介します。

目次

1.360度カメラとは?
2.おすすめ360度カメラ
2-1.Insta360 ONE
2-2.Insta360 Air
2-3.RICOH THETA SC
2-4.RICOH THETA V
2-5.Insta360 Pro
3.今後の360度カメラは「奥行き」も

360度カメラとは?


360度カメラとは、その名の通り「上下左右等の360度全方向を、1度に撮影できるカメラ」のことを指します。

通常のカメラが正面から見た景色や人物を画像・動画にするのに対し、360度カメラは複数のレンズや複数台のカメラで撮影を行い、それらの画像をつなぎ合わせる(スティッチング)ことで、360度全方位を画像や動画にすることが可能です。

この360度カメラを使用することで、通常のカメラよりも臨場感のある動画や、全方向をスマホやPCで見回すことができる静止画(写真)等を撮影することができます。

おすすめ360度カメラ

それでは、個人向け、家族や友人との利用や旅行先・イベントなどで使いやすいものから、高画質でプロの使用・商用利用にも十分なものまで、360度カメラを幅広く紹介します。

Insta360 ONE


日本のハコスコ社が取り扱っている「Insta360」シリーズの、ハイスペックな360度カメラが「Insta360 ONE」です。およそ2,400万画素(6912*3456)の360度静止画、4K対応(3840*1920,30fps)の360度動画の撮影が可能。iPhoneに直接差し込んでの操作や単体での撮影、さらにBluetoothを経由したリモートでの撮影ができるようになっています。さらにはYouTubeなどのプラットフォームでライブストリーミング配信ができるほか、FacebookやTwitter、MessengerやWhatsAppなどでビデオや写真を共有することも可能です。

https://www.youtube.com/watch?v=lrqD-NNBMWk

さらに360度動画から任意の角度から自由にキャプチャーして通常の映像にする「フリーキャプチャー」や、専用アプリを使うことで最大240fpsのスローモーション動画を作成することも可能です。これらの技術により、映画『マトリックス』のシーンのようなバレットタイム撮影が360度カメラ1台だけで可能になります。他にも様々な形式での撮影方法にも対応しており、非常に高性能かつ多機能な360度カメラです。定価は42,999円(税込)。

また「『Insta360 ONE』のような高機能でなくてもいいけれど、iPhoneで使いたい」という方には前世代機となる「Insta360 Nano」。軽量で手軽な360度カメラです。普段使う分には十分な画質があり、iPhone6から7Plusまで対応。加えて無線設定が不要、iPhoneに差し込むだけで使用できます。こちらは定価が税込23,999円と、比較的購入しやすい価格です。

(関連記事)
・4K2400万画素120fpsの360度カメラ「Insta360 ONE」が42,999円で8月28日世界同時発売 非VR映像にも対応
・iPhoneに装着する360度カメラ「Insta360 Nano」国内正式販売開始
話題のあの動画の作り方―Insta360 ONEを使い360度動画から2D動画を作る

【名称】Insta360 ONE
【実売価格】42,999円(税込)
【対応機種】iOS9.0以降/iPhone6,6plus,6S,6Splus,7,7plus,iPad Pro, iPad, iPad Air 2
【画質】静止画:6912×3456(7K)) 動画:3840×1920(4K,30fps) スローモーション動画:2048×512(120fps)
【URL】https://hacosco.com/insta360-one/

【名称】Insta360 Nano
【実売価格】23,000円(税込)
【対応機種】iPhone6,6plus,6S,6Splus, 7,7plus
【画質】静止画・動画ともに3040*1520(3K)
【公式サイト】https://hacosco.com/insta360/

   

Insta360 Nano/Air


「Insta360」シリーズのAndroid対応版が「Insta360 Air」です。非常に軽量かつ小型で、手軽に360度動画や写真を撮影でき、またライブストリーミングを配信できるところが特徴です。通常、360度カメラはスマホと無線で設定・接続する必要があるのですが、Insta360 Airはスマホに直接差し込むだけでそのまま使用できます。

https://www.youtube.com/watch?v=DR_JO4se2Dk&feature;=youtu.be

写真の画質は3008*1504前後の3Kとなっています。動画に関しては一部のスマホのみ3Kそれを除くAndroidスマホは2K(2560*1280)で撮影可能です。定価は税込みで20,000円と、360度カメラの中でも比較的購入しやすい値段です。

【名称】Insta360 Air
【実売価格】19,999円(税込)
【対応機種】公式サイト参照、Android 5.1以上
【画質】静止画:3008*1504(3K)、動画:2560*1280(2K)、一部スマートフォンでは動画の3K撮影が可能
【備考】機種によっては高性能スマホでも非対応のものがあるため注意
【公式サイト】https://hacosco.com/insta360-air/

RICOH THETA SC


日本のリコー社による360度カメラ「RICOH THETA」シリーズ、そのスタンダードクラスに位置するのが「RICOH THETA SC」です。360度の全天球映像を誰でも手軽に楽しめることをコンセプトにしており、4色から選べるカラーバリエーションが特徴的です。RICOH THETA SCはスマホと連携させて遠隔で撮影できるほか、それ単体での撮影も可能です。

静止画の解像度は最大5376*2688と、同じ価格帯の360度カメラの中ではかなりのもの。動画の解像度は1920*1080となっておりやや弱い印象。タイムラプス動画の撮影も可能です。税込価格は32,800円。

また、YAMAHAのボーカロイド(ボカロ)「初音ミク」の10周年を記念した限定コラボモデル「RICOH THETA SC Type HATSUNE MIKU」が9月1日に予約受付を開始しています。こちらのモデルは、初音ミクカラーであるブルーグリーンの本体に、イラストレーターであるKEI氏の公式イラストが描かれた特別仕様。

また専用の画像編集アプリとして「RICOH THETA Type HATSUNE MIKU」を用いて、初音ミクの3Dモデルと360度写真を合成することが可能です。価格は初音ミクにちなんで33,939円(税込)。こちらの製品は入手に予約が必要となります。

【名称】RICOH THETA SC
【実売価格】23,283円(税込)、初音ミク限定コラボモデルは33,939円(税込)
【画質】静止画L:5376*2688 静止画M:2048*1024 動画:1920*1080(30fps)
【公式サイト】通常版はこちら/初音ミク限定コラボモデルはこちら

RICOH THETA V


リコー社の「RICOH THETA」シリーズのうち、最上位モデルとして位置づけられているのがこの「RICOH THETA V」です。4Kでのライブストリーミングに対応していることが大きな特徴。加えてデータ転送が高速になっており、ストレスなく写真や動画をスマートフォンに移すことができます。ISO感度やシャッタースピードも向上しています。

動画解像度は最大で3840*1920(4K,30fps)と、スタンダードモデルである「RICOH  THETA SC」、その上位モデルとして位置づけられていた「THETA S」と比較してパワーアップしています。カメラ本体内の映像データをTV等のモニターに映し出すことも可能。こちらは2017年9月15日から発売、価格は56,700円(税込)です。


また、「RICOH THETA」シリーズにはハイスペックモデルとして「RICOH THETA S」が存在します。こちらはスタンダードモデルである「RICOH THETA SC」と比較すると、一回あたりの動画の記録時間が最大5分から25分に伸びています。加えて、こちらもライブストリーミングでの使用が可能になっています。

解像度は静止画で最大5376*2688、動画の解像度は1920*1080。この点はRICOH THETA SCと相違ありませんので、一度の録画時間やライブストリーミングでの使用をどれくらい重視するかによるでしょう。定価は36,600円(税込)です。

【名称】RICOH THETA V
【価格】56,700円(税込)
【画質】静止画:5376*2688 動画:3840*1920(30fps)
【公式サイト】https://theta360.com/ja/about/theta/v.html

【名称】RICOH THETA S
【実売価格】36,600円(税込)
【画質】静止画L:5376*2688 静止画M:2048*1024 動画:1920*1080(30fps)
【公式サイト】https://theta360.com/ja/about/theta/s.html


   


   

Insta360 Pro


「Insta360」シリーズの最上位モデルがこちらの「Insta360 Pro」。ここまで紹介してきたカメラとは異なり、その名の通り「プロ」向けのカメラとなっています。7680*3840(8K)での写真や動画撮影が可能。ライブストリーミングにも対応しており、7680*3840+30fpsでの配信が可能です。

本機はリアルタイムスティッチング機能を持っているため、撮影直後に360度の静止画や動画が作成されます。したがって、撮影後に編集を使用して手動でスティッチングする必要がありません。非常に効率的に映像制作が可能です。(ただし、リアルタイムスティッチングを行うと解像度は3840*1920の4Kになります)

さらに「Insta360 Pro」は立体視ができる3Dビデオの撮影も可能なため、VRゴーグルやVRHMDを使用して見るコンテンツの制作にも適しています。

まさしくプロユースといった性能を持つInsta360 Pro。価格は税込み450,000円とかなり値が張りますが、それだけのスペックを備えているカメラです。国内での販売を取り扱っているハコスコ社が体験説明会を開催していますので、購入を検討されている方は参加してみてはいかがでしょうか。

【名称】Insta360 Pro
【実売価格】450,000円(税込)
【画質】静止画:最大7680*3840(8K) 動画:最大3840*1920(4K,30fps) 3D写真:最大7680*7680(8K)
【公式サイト】https://hacosco.com/insta360-pro/

(参考)
・8K画質のプロ仕様360度カメラ「Insta360 Pro」予約販売を開始
・8K画質・3D撮影可能な360度カメラ「Insta360 Pro」を開封してみた

今後の360度カメラは「奥行き」も

上記で紹介したもの以外にも、多数の360度カメラが登場しています。


GoogleはYi Technology社と提携し開発した360度カメラ「Yi Halo」を発表。「Yi Halo」は同時に動作する17機のカメラを搭載した360度カメラとなっています。
こちらは360度動画撮影のためのオープンプログラム「Jump」に対応しており、撮影された映像を継ぎ目なくつなぎ合わせる編集が可能です。撮影されたシーンは自動的に3D分析され、継ぎ目のない3Dシーンを構築することができます。それゆえに、VRゴーグル等でで体験した際に立体視が可能となり、奥行きがあるように感じられます。

さらに2017年4月20日、Facebookは360度カメラ「Surround 360」の新型である「x24」と「x6」を発表。 双方とも空間の深度情報を計測することができる「Volumetric 360 Camera」となっており、このカメラを使用して撮影された360度動画の中を、VRヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)を装着して体験・移動することが可能になります。

数多くのFacebookやGoogleも360度カメラを発表していることからも分かるように、360度動画等のコンテンツは注目を集めています。今後さらに360度カメラは数多く登場し、選択肢や得られる体験の幅はより広がってゆくのではないでしょうか。

また、Googleの傘下にあるYouTubeは、VR180と呼ばれるビデオフォーマットを公開しています。こちらは前方の180度を立体視で視聴できるものであり、2つのレンズの視差を利用して立体感を擬似的に生み出すものです。

2017年9月現在では徐々に「Yi Halo」や「Insta360 Pro」のようなカメラで撮影された、擬似的な奥行きのある360度動画が登場しており、少しずつ広がりを見せています。そして、将来的には「X24」等で撮影された「本当に奥行きがあり、その中を自由に動ける360度動画」が徐々に広まっていくのではないでしょうか。今後の動向や展開にも注目です。

(参考)
・フェイスブック、動ける実写VRコンテンツ撮影用の次世代360度カメラを2017年中に提供へ
・グーグル、プロ向け3D撮影可能な360度カメラ「Yi Halo」発表

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この記事を書いた人

  • あちらとこちらを往復する。某ゲーム系の制作会社でプランナー・進行管理・その他もろもろを経てMoguraに合流。現在は記事執筆や編集、取材などを担当。デジタルゲームやVR/AR/MRにおける物語体験や、フィクション/プレゼンスのありかたに興味。ゲーミングコミュニティ「ポ」の管理者のひとり、という側面も。 Twitter:@mizuharayuki