12月15日、中国・浙江省(せっこうしょう)はメタバース発展計画を発表しました。この計画は、2025年までに287億ドル規模となるメタバース産業を創出・誘致し、複数企業によるエコシステムを同省内に構築することを目的としています。
アリババ本社がある浙江省でメタバース企業創出
浙江省は東シナ海沿岸に位置しており、大手テクノロジー企業アリババの本社所在地として知られています。
本計画では2023年から2025年の間の具体的な行動プランが示され、強固なサプライチェーンと業界エコシステムの構築、イノベーション環境の改善、エンターテイメント業界でのメタバースアプリケーションや電子取引の促進など複数の目標を設定。浙江省は目標達成を目指し、「AR、MR、AR、ブロックチェーン、AIにおける専門知識を持つ業界リーダー10社と関連企業50社を育成する」と言及しています。
北京や上海もメタバースに積極的、一方で国営新聞では警告も
これまで中国ではメタバース分野への注目が高まり、北京や上海もメタバース発展に向けた行動計画を発表しています。中国政府も同様に、国家計画内でメタバース産業を重要産業と位置付けていると見られます。
一方で、国営新聞「経済日報」は11月10日、「メタバース産業は有望に思えるが、すべての地域に適合するとは限らない。現実と乖離したまま熱狂的に追随し、大きな賭けに出るのは要注意だ」と、メタバース熱に批判的な記事を掲載しています。