VRヘルスケア企業のXRHealthとAmelia Virtual Careは、企業統合の意向を発表しました。今後は株主の承認を経て、「XRHealth」ブランドに統合される見通しです。
（出典：Amelia Virtual Care）
身体的・精神的な健康問題の両方に対処
ボストンを拠点とするXRHealthは、自閉症スペクトラムの患者や脳卒中や脳損傷の後遺症を持つ患者などに対し、VRを活用した遠隔リハビリ医療を提供しています。患者はモバイルアプリで治療経過を確認することができ、臨床医は必要なデータをリアルタイムで取得し、治療で活用することが可能です。
（出典：XRHealth）
一方のAmelia Virtual Careは、スペイン・バルセロナに拠点を置く2014年創業のスタートアップです。心理療法士や精神科医などのメンタルヘルスの専門家向けにVRプラットフォームを展開しています。
（出典：Amelia Virtual Care）
同プラットフォームの特徴の一つが、臨床医が設計した100を超えるバーチャル環境です。専門家はこのアセットを活用し、精神疾患を持つ患者に対し、マインドフルネス、リラクセーション、段階的な露出療法、心理教育などの個別最適化した治療を提供することができます。リアルタイムで収集したデータをもとに、治療計画を適宜調整することも可能です。
今回の合併により、身体疾患と精神疾患両方の遠隔治療を可能とするVRプラットフォームが誕生します。
合併を推進したAmelia Virtual Careの投資家Asabys Partnersの発表によると、「年末までに50万件を超えるVR治療、25,000人を超える患者の治療、2,500人を超える臨床医による展開が見込まれている」とのことです。 なお、合併の完了は、両社の株主の承認が条件となっています。
