Home » 医療×VRのXRHealth、認知機能トレーニング用のVRゲームを発表。脳卒中や脳損傷の患者向けに提供予定


活用事例 2022.09.16

医療×VRのXRHealth、認知機能トレーニング用のVRゲームを発表。脳卒中や脳損傷の患者向けに提供予定

VRヘルスケア企業のXRHealthは、提供中のサービス「XRHealth バーチャルクリニック」にNeuroReality開発のVRゲームを追加する予定です。このゲームは「脳の認知機能の修復」を謳っており、脳卒中や脳損傷の後遺症を持つ患者に向けて提供されるとのこと。

VRを用いたヘルスケアを事業とする2社

XRHealthは、2016年創業のアメリカのスタートアップです。主にVRを用いた遠隔リハビリ治療を手がけており、脳卒中のリハビリや記憶障害、神経疾患等の症状に対応するVR遠隔治療ソリューションを開発。本ソリューションを「バーチャルクリニック」と名付けています。今年1月にはHTCとの提携を発表しました。

一方、NeuroRealityはオランダの・アムステルダムを拠点とするスタートアップ。2017年に創業し、脳の認知機能の修復を目的としたVRゲーム「Koji’s Quest」を開発しています。脳に後遺症を持つ患者向けのリハビリツールとして、自社開発VRゲームをより多くの人々に提供することを目指しています。


(「Koji’s Quest」のプレイ画像。NeuroRealityサイトより)

VRゲームで脳の機能障害改善を目指す

今回、XRHealthは、NeuroRealityが開発したVRゲーム「Koji’s Quest」を自社のVR遠隔治療ソリューションの一環として追加しました。「Koji’s Quest」は6つのトレーニングプログラムで設計されており、バーチャルアシスタントが全行程で患者をサポート。医療従事者が近くにいなくてもプレイ可能です。


(「Koji’s Quest」のプレイ画像。NeuroRealityサイトより)

各プログラムは、患者のゲーム進捗状況に応じて、タスクの難易度を自動で調整するとのこと。患者が自らのプログラム進行を視認できるグラフィックコンテンツも含まれており、瞑想の練習も可能なようです。トレーニングできる認知スキルは、注意力、実行機能能力、視覚空間の認識能力、反応に対する速度や正確さ、記憶力、数値操作能力などを掲げています。

XRHealthは、すべての患者データを臨床医がリアルタイムでモニターできるシステムを採用しており、個人のニーズに合わせたプログラムを提供する予定です。トレーニング後には医療成果を測定し、患者のより良い治療に繋げる、としています。

(参考)XRHealthNeuroRealityCISION PR Newswire


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード