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話題 2023.07.22

ヴェネチア国際映画祭、「VRChat」の有名ワールドをXR部門で特集。日本人が作ったコンテンツも選出

8月30日(水)から開催される第80回(2023年度)ヴェネチア国際映画祭。同イベントのXR部門「Venice Immersive」で、「VRChat」の選ばれたワールドが紹介(掲載)されることが発表されました。

ヴェネチア国際映画祭は以前よりXRに関連した部門を設置し、作品の紹介を行っています。2021年までは「Venice VRExpanded」としてVR作品のみを取り扱っていましたが、2022年に対象を拡大。部門名を「Venice Immersive」に改名し、XR全体を扱うようになりました。

2022年には日本人監督によるリアルタイムVR演劇「Typeman」がノミネートされ、「Premio bisato d’oro 2022(プレミオ・ビサト・ ドーロ/金鰻賞)」の最優秀短編賞を受賞しています。

「Venice Immersive」は、イタリアのラッヅァレット・ヴェッキオ島で行われる予定です。同部門の公式バーチャルワールド「Venice Immersive World」では、24種類の「VRChat」ワールドが紹介されます。

本記事では映画祭に選出されたワールドから、日本人による制作物や、以前に「VRChat」領域で大きな注目を集めたワールドを5つピックアップして紹介します。

Beyond a bit – 想像のちょっと先へ

SANRIO Virtual Festival 2023」にて実施された、「team:beyond_a_bit」によるパフォーマンスを再公開したワールド。「どこか」にたたずむ神殿のような場所が舞台となっており、「ちょっと不思議な、星と生物についての旅」を楽しめます。

Epilogue․ Chapter 1․(Chapter 2․)

ロシア出身の制作者DrMorro氏が作り上げた「ORGANISM」の続編ワールド。20世紀の中盤から後半にかけてのロシア(ソビエト)の思い出と歴史、そしてそれに対する複雑な思いが表現され、しかも内部を自由に歩き回って観賞することができます。

2023年5月には、その続きを描く「Epilogue․ Chapter 2」も公開。本ワールドは「ORGANISM」から続く“トリロジー”の完結編と位置付けられています。

EXHIBITION ⁄ LITTLE TRAITORS

「小さな裏切者たち 展」と題されたギャラリーのようなワールド。全40点の一枚絵が展示されており、展示の近くには、タイトルと説明が記されたパネルもあります。

パネルをクリックすると、絵が変化します。その変化の仕方こそ「裏切り」と呼ばれる理由。予想を、時には少し、時には大きく裏切る展示たちを楽しむことができます。

VEINPRM0118

「VEIN」と呼ばれるチームが制作したワールド。5種類の衣装とアクセサリーが展示されている部屋のほか、砂漠を思わせる部屋や、夜道を思わせる部屋といった撮影に使える場所も用意されています。

なお、ワールドに展示されている衣服は以前、BOOTHで販売が行われていました(現在は販売終了)。

Storm Drain

埼玉県の「首都圏外郭放水路」にインスピレーションを受けたワールドです。制作者は「Greyscale Temple」などのワールドを制作しているCattusさん。ゲーム「ミラーズエッジ」や「ポータル2」の影響も受けているとのことです。

ヴェネチア国際映画祭に選出された「VRChat」ワールドの一覧はこちら。
https://www.labiennale.org/en/news/official-2023-venice-immersive-selection-announced

(参考)ヴェネチア国際映画祭


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