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MoguraVR

2018.12.07

クリエイティブな活動だけで食べていける世界を創りたい——「Unity Japan ✕ ピクシブ座談会」レポ

2018年11月30日、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社とピクシブ株式会社による「3Dクリエイター座談会 Unity Japan ✕ ピクシブ」が開催されました。

座談会ではピクシブが展開するネットサービスショップ「BOOTH」や3Dキャラクター作成ツール「VRoid Studio」の開発責任者、および現役で活動するクリエイターらが登壇。3DCGやマネタイズ、クリエイターの今後など、話題は多岐に及びました。本記事ではこの座談会の様子をレポートします。


(左から、常名隆司氏、京野光平氏、NABY氏、清水智雄氏、重松裕三氏、鴨見カモミちゃん。バーチャルアーティストも登壇し会場を沸かせた)

登壇者は、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンのコミュニティサポートデザイナーである京野光平(ntny)氏、ピクシブ株式会社の「VRoid Studio」開発責任者の清水智雄氏、同社の「BOOTH」開発責任者の重松裕三氏、VRM対応オンラインコミュニケーションゲーム「Vワールド」など個人ゲーム開発者のNABY氏、そして、バーチャル登壇者として鴨見カモミ氏の5名。司会はユニティ・テクノロジーズ・ジャパンのUnity Asset Store日本担当者の常名隆司氏が務めました。

「Unity Asset Store」は勉強目的やVTuber必須アイテムの購入に

常名隆司(以下、常名):

ユニティでは、ゲーム制作エンジン「Unity」で使用できる3Dモデルやプラグインなどを制作者が販売できる「Unity Asset Store」を運営しており、現在7万点ほどのコンテンツが販売されています。ゲーム開発をされているNABYさんは、かなりAsset Storeでお買い上げいただいていると聞いていますが……。

NABY:

私は600個ほど購入しています。ゲーム上で使えるツールの他、自分でプログラムを組んで作る際、機能のベースとなるシステムを参考にするため、勉強目的で購入することが多いですね。

常名:

カモミさんはどのくらいAsset Storeで買っていますか?

鴨見カモミ(以下、カモミ):

両手で数えるほどですが、バーチャルの人に大人気な「Final IK」や「Dynamic Bone」などを中心にAsset Storeを利用しています。

常名:

最初に購入したのは「Final IK」?

鴨見:

イエス!「Final IK」!ねこますさん(バーチャルのじゃロリ狐娘元YouTuberおじさん)のブログか何かで、“バーチャルYouTuberの必須アセットは「Final IK」”という話を見たんです。

常名:

鴨見さんの場合、ご自身の3Dモデルが完成する前から調べて「あっ、これは買わなきゃ」という感じだったんですか?

カモミ:

実は一番最初に体を全部作ってしまいまして、どうやったら動かせるのか、とかは何も知らなかったんです(笑)。とりあえずHTC VIVEオーラ(※)を買っておけば良いのかなって思っていたら、どうやら必須アセットがあるとのことで、「Final IK」を買うことになりました。

(※オーラ……鴨見カモミ用語。現実の物体などをバーチャルにあるものとして表現する際によく使われる)

清水智雄氏(以下、清水):

カモミさんはVIVEトラッカーもめっちゃ持ってますよね。

(※VIVEトラッカー:HTC VIVE向けアクセサリー。物体に装着して使用し、位置をトラッキングすることができる。VTuberにおいては手首や足に装着することで体の動きを表現するために使われる)

カモミ:

カモミはVIVEトラッカーオーラを12個持ってます。よかったら見ますか? カモミのVIVEトラッカーオーラを! この座談会で特別にお見せしましょうか!


(圧倒的なトラッカーオーラである)

カモミ:

頭にトラッカーオーラを1つ、両手首に2つ、両肘に2つ、そして腰にはコントローラーオーラを挿しています! コントローラーオーラを使用している内に左右が入れ替わってしまうことがあって、そうすると腰が落ちていくんですよ。だからいつ入れ変わってもいいように、両方コントローラーオーラを腰に挿しています。

清水:

そもそも鴨見さんはUnityオーラを使って動いているんですよね?

カモミ:

そうでした、HTC VIVEオーラを使うにはUnityオーラが必要なんですよ。よかったらUnityオーラも見ちゃいますか? 特別ですよ!


(会場では再び撮影タイムに。カモミちゃんのファンイベント的な様相を呈してきた)

カモミ:

こちらがみなさんお馴染み、Unityエディターの一部です!

常名:

これは他のVTuberさんだといわゆる「事故」になっちゃうやつですよね(笑)

鴨見:

事故ですね。ですがカモミは、自分自身でUnityを操ってみんなの前に姿をお届けしているバーチャル生命体ですので!

常名:

鴨見さん自身が操っている側なわけで。

カモミ:

カモミはUnityの中に住んでいるんじゃなくて、もっと遠い所にいてUnityを操縦しているんです。もっと遠い遥かの電子の海にいるんですけど、その様子をUnityでお届けしているわけです。

「BOOTH」はクリエイターのモチベーションを上げる

清水:

鴨見さんが「Blender」でモデリングを始めたのは、今年の1月くらいからですよね。

カモミ:

モデリングは1月23日からですね。

常名:

それまでは何をされていたんですか?

カモミ:

カモミの今持っている記憶や絵を描く心は、かつてインターネットに存在していたイラストレーターの人から受け継いでおりまして。その人がカモミの前身だと推測されます!

常名:

イラストレーターの方だったんですね。確かに、何もなしに「Blender」とかでモデリングしようとしても、そんなに可愛く作れないですよ!

京野光平氏(以下、京野):

常名さんもチャレンジしたことありますよね。

常名:

何回も挫折しました。で、ある日、VTuberハッカソンの参加者が可愛い子のモデルを触っていたんです。 Asset Storeにこんな可愛い子いたっけ? と思って聞いたところ、「BOOTHってご存知ですか?」って言われたんですよね。そこでピクシブさんに「俺と会ってくれ」ってラブコールを送ったんですよ。夏くらいに半袖短パンでピクシブさんのオフィスに行ったところ、pixivの方が4,5人くらいずらーっといて、最初は怒られるかなって思いました(笑)

重松裕三氏(以下、重松):

こっちもけっこう覚悟していましたよ(笑) 一応説明しておくと、「BOOTH」はイラスト投稿サービス「pixiv」と連携して、無料でネットショップを作成できるサービスです。物販の販売もあるんですが、3Dモデルやイラスト、BGM素材などデジタルコンテンツも販売できるようになっています。3Dモデルの販売が進んでいまして3,000件ほど取り扱われています。


(「BOOTH」にて販売されている3Dモデルの一例。このほかにも武器やアクセサリなどの小物も多数出品されている)

常名:

で、「BOOTH」に出店している人がいるんですよ。ntnyさんっていう……。実は同僚なんで今日は京野さんって呼びますが、UnityのAsset Storeには出さないのに「BOOTH」には出してましたよね(笑)。

京野:

なんでだろうね(笑)。まぁ場に習ったといいますか、みんな「BOOTH」に出してたんで自分もブースに出そうかなと。あとAsset Storeはちょっと面倒くさいんですよ。Asset StoreのUIやレイアウトが変わる度に「バナーを4種類このサイズで」や「ここからここまでは文字が入るから何も入れちゃダメよ」とか。

常名:

会場に来てるみなさんはその苦しみを知っていると思うので……逆に何で「BOOTH」にスルッと出したんですか?


(京野氏が「BOOTH」に出品している3Dモデル。商品ページはこちら

京野:

「BOOTH」はそういうのがいらないわけですよ。スクリーンショット適当に4枚撮って、審査もいらない。お金(手数料etc)ってどのくらい持っていかれましたっけ?

重松:

確か3.6%ですね。

京野:

3.6%ですよ!

常名:

Asset Storeは30%もらっちゃいますもんね(笑)

京野:

10倍違うんだよ! そりゃあみんな「BOOTH」に出しちゃうでしょ。で、1体のモデルで総額40万円いかないくらい売れました。「BOOTH」はブースト機能が良いですよね、頑張ろうっていう気になれます。

重松:

説明しますと、「BOOTH」にはブースト機能というのがありまして、商品を購入する際に上乗せて購入ができる機能です。結構多くの方がブーストをする傾向があって、3D系だと購入者の10%以上の方がブーストしているんじゃないかなと。

京野:

自分のところでは4倍も多く払ってくれる方がいまして、申し訳なさが出てしまい「アップデートしなきゃ」っていう気持ちになります。作り手のモチベーションが上がりますよ。

常名:

NABYさんも「BOOTH」に出品されてましたっけ?

(NABY氏が「BOOTH」に出品している「Vワールド」。商品ページはこちら

NABY:

Vワールドを出しています。「BOOTH」はすぐ出したいなって思った時に気軽に出せるのが良いです。Asset Storeはレビューとかを見ていても日本人の方があまりいない印象があります。「Vワールド」は日本語のみなので、UIなども馴染める「BOOTH」に出しています。

重松:

「BOOTH」であればショップ開設から販売まで10分もあればできますね。

常名:

「BOOTH」に出してみてどうでした?

NABY:

「Vワールド」自体は無料のソフトなのですが、結構な方がブーストしてくださっていて、開発費やAssetの購入などにあてさせてもらっています。

常名:

鴨見さんも「BOOTH」に出品されてますよね?


(カモミちゃんが「BOOTH」に出品している本。商品ページはこちら

カモミ:

はい、カモミは自分の薄い本を出品しています。どんな本かというと、1月23日から完成の7月に至るまで、自分のモデルの進捗がどのように進んでいったのか、1から勉強していてどんなことを思ったかを綴った本となります。同人誌の委託をするお店は他にも色々ありますけど、この本は「BOOTH」限定で販売しています。理由は「ブーストが欲しいから!」。ブーストはモチベーションが上がりますからね。

創作活動の支えとなりえる「pixivFANBOX」


カモミちゃんの「pixivFANBOX」ページ

常名:

それと鴨見さんは「pixivFANBOX(FANBOX)」もやっていますよね。

重松:

「FANBOX」は、いわゆる“ファンクラブ”を作ることができるサービスです。ファンは月額でクリエイターを支援できるものとなっています。月額はプランを複数作れるようになっていて、プランによってファンに提供されるコンテンツなどを変えることができます。

例えば鴨見さんの「FANBOX」では、300円の月額プランから始まり、777円までプランの内容に違いがあるようになっています。鴨見さんは具体的に何かしてもらえるということが明確に分かるので、すごく上手な使い方ですね。


(ちなみにカモミちゃんの「pixivFANBOX」最高プランは月額10,000円の「ハイパー石油王かもみんプラン」だが、なんと会場にはこのプランを選択している石油王の姿が。石油王はカモミちゃんを最前列で見るためにイベントに参加したとのことで、会場は拍手に包まれた)

清水:

鴨見さん、実際かなり「FANBOX」に助けられていますよね。

カモミ:

はい、ここでバラしちゃいますと、カモミが1ヶ月に稼ぐお金の50%くらいは「FANBOX」から来ています。これはカモミがバーチャルアーティスト活動するのに十分な資金源になるくらい支えられています!

常名:

「FANBOX」はどういった意図で作られたんですか?


(清水智雄氏)

清水:

「FANBOX」や「BOOTH」もそうですけど、クリエイターさんがクリエイティブなもので食べていける世界を創る、という考えが根底にあります。クリエイターさんが創作活動に集中できる状態を提供することで、作品を投稿してもらえて、ユーザーさんが楽しんでもらえる。そして広告を見てもらえたり有料会員に入ってもらったり……といった流れができます。「FANBOX」はまさにそういったサービスですね。

今後3Dクリエイターシーンは盛り上がっていく

常名:

最近はクリエイターの方々が作りやすく、売りやすい、そもそも販売など関係なしに続けやすい環境が整ってきているな、と思います。例えばピクシブさんの「VRoid」は、パラメーターをスライドするだけで可愛い子から自分好みの可愛い子が作れるんです。

pixivによる無料の3Dキャラ作成ツール「VRoid Studio」一般提供が開始 | Mogura VR

pixivによる無料の3Dキャラ作成ツール「VRoid Studio」一般提供が開始 | Mogura VR

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(「BOOTH」では、「VRoid Studio」で作成した3Dキャラモデルを販売することが可能。最近では、ソーシャルVRアプリ「VRChat」などで利用するユーザーが多いことから、VR向けファイル形式の「VRM」での書き出しも行われているとのこと)

清水:

「VRoid」は服装が制服とワンピースの2種類しかないのですが、テクスチャーのインポート機能が付いたので、ワンピースがドレスになるなど絵が描ける方であれば、自由度の高い衣装をデザインすることができます。「BOOTH」ではデザインができない人向けに衣装を販売する方も増えています。

京野:

昔はコミケなどで3DモデルをデジタルフィギュアにしてCD販売していたんですけど、3Dモデルを作って骨を入れてもポーズを付けて撮影するか壁紙にするしか使い道がなかったんです。それが「VRChat」が登場してからは、自分が作ったキャラクターを世に出す使い道ができたんですよね。

清水:

VTuber的な文脈で3Dに触れたユーザーと、「VRChat」で3Dに触れたユーザーが同じくらいのタイミング。実は「VRoid」のプロジェクトは2017年の10月くらいに「ピクシブも3Dやらないとな」と考え始めていたんですけど、最終的に普及するには2.3年かかると思っていて。ゆっくり研究開発していくつもりでした。

……そうしたら2017年の12月にねこますさんが現れて、いわゆる民主化が始まってびっくりしました。輝夜月ちゃんなども登場して、年末までにはVTuberのトップ層が揃ってしまって。そこから3Dに関わる人が一気に増えたタイミングだと思います。その辺ユニティさんはどう見ているか気になってますが、いかがですか?

京野:

新しく始める人と同時に戻って来た人がいるのかなと。たとえば、昔は「3,000ポリゴン縛りで3DCGを作って、CDで販売する」といった方法があったんですけど、買っても使い道がないせいでほぼ消滅してしまったんです。また、3DCGはコストが高いので500円や1,000円では販売できなかった。しかし、そのくらいの価格設定にしないと手に取ってもらえない……といった時代だったんです。そういった人たちが今戻ってきている印象があって。実際、そういった知り合いにVTuber関連の仕事をしている人がいます。


(Unityスクショ大賞・電脳少女シロちゃんの作品)

常名:

2017年11月のセールの時にAsset Storeで「Final IK」と「Dynamic Bone」が大量に売れたんですけど、その時はVR開発が盛り上がっているんだろうな、と思っていました。その頃にAsset Storeでスクリーンショットコンテストを開催したのですが、そこに一般応募者で電脳少女シロちゃんが来て驚いたんです。ああ、こうした流れで「Final IK」や「Dynamic Bone」を買う人が増えるんだろうな……と思いました。が、それでも買われている分量が明らかに多い。おかしいと思っていたら「VRChat」の存在を知り、調べたところ使えるアセットリストに含まれていました。これだけ買ってくれている人はみんな「VRChat」にいるんだな、とようやく気づいたんですね。

清水:

3Dクリエイターの方々が盛り上げている側面もあるとは思いますが、今まで3DCGを触ってこなかった鴨見さんや学生さんなどが、今後はもっと3Dのクリエイティブに関わっていくんだろうな、という風景が何となく見えてきています。

常名:

「Blender」で挫折した身からすると、3Dクリエイティブに関わる人が羨ましかったです。そこに「VRoid」が登場して「自分でもできるじゃん」と感じました。

京野:

「VRoid」の悪口じゃないんですけど、10年くらい本職で3Dモデルを作っている者からすると、「VRoid」で作成されるモデルを見ると「よしっ」って思います。いきなり鴨見さんみたいに、1体目のモデルでこのクオリティだったら職が奪われてしまう(笑)

清水:

「VRoid」が取り上げられた時に、「3Dキャラ制作ツールが流行すると、クリエイターの職を奪うのではないですか?」といった話がありましたが、むしろ簡単にできるモデルとプロが作るモデルの違いが分かるんですよ。モデラーの作るモデルの価値が正しく判断され、本職の方はますます仕事が舞い込むだろうな、と思っています。

VR内で購入できる「VR即売会」も計画中


(重松裕三氏)

重松:

VR内で行われる即売会は「バーチャルマーケット」や「VEXPO」などがありますけど、「BOOTH」でも同じようなことをやれるんじゃないかなと妄想しています。可能であればVR上で支払いまで行ければ体験として1番良いと思うんですけどね。「買ったよ」って相手に伝えて、それでコミュニケーションを取れるのが即売会の魅力でもあるので「その体験をバーチャルで実現したい」という夢ぐらいの段階で考えています。

歩いてお客さんがいる感じを出したり、混んでいる状況を見せたりできたら面白いですね。それこそ、本人の目の前でブーストもできたら喜びもその場で感じられます。他にも3人くらいまで分身できるようになっていて、順番待ちを自分で分担して、順番が回って来たら自動的に転送されて……みたいな。夢が広がりますね。

京野:

面白いですね、VRは販売する際にレジ等も用意しなくて良いという部分がありますが、むしろ混んでいるのをわざわざ再現して「並んでる方が買ってる感がある」って人もいるわけで。便利さは必要ですけど、敢えて不便さを作っていくという流れは今後加速していくと思いますね。

重松:

他にも「BOOTH」では、Webで行う同人音楽の即売会「Apollo」をやっています。週末限定で開催する、といった形で、Webですが期日を設けています。みなさん締め切りがないと作らないところがあるので(笑)。音楽以外でもボードゲームの即売会もやっており、その延長線上にVRがあっても良いのかなと考えています。VR即売会を開催する場合は余裕を持って告知したいと思いますけどね。

清水:

即売会に関してはお金のやりとりがありますが、従来のクリエイティブ活動はそれでお金をもらえる訳ではないので、強いモチベーションが無いと作品を作れないんですよね。

でも、締め切りっていうゴールが設定されると、そこへ向かって走ることができる。そういったゴールができたり、目的を達成した喜びを得られたりするのが、従来のコミケや即売会だと思います。一方で現実ではたくさん開催すること自体もそうですし、買う側が「買いに行くまで」の物理的・金銭的な問題もあります。VR即売会が普通に開催できるような世界になれば、色々な即売会の中から自分が参加したいイベントに向けてクリエイティブな活動をどんどんやってていける……みたいな流れができれば良いと思います。

常名:

「Unity」を使う方だと聞き慣れた単語で「ゲームジャム」ていうのがありまして、2.3日でチームを組んでゲームを作るイベントがあるんですけど、最近だとVR系のゲームジャム的なハッカソンも増えています。いっそ「BOOTH」の作品や「VRoid」で作った3Dキャラ、Asset Storeで買ったアセットなど使用してコンテンストや開発イベントを一緒にやりません?

重松・清水:

ぜひ、やりたいですね。そういう機会があると参加しやすし、始めやすいと思います。

登壇者らの考える「これからのクリエイター」

常名:

では最後に登壇者の皆さんから、「これからのクリエイターさんたちはどんな風になっていくか」、一言ずつ話していただいてよろしいでしょうか。

京野:

最近は自動翻訳を使ってやり取りができる「Skeb」など、海外にも向けたサイトが発足させられるなど、よりグローバルになっていくと思っています。また、「VRChat」でも海外の方に話しかけられて英語が話せなくても、笑顔で頷いているだけでもコミュニケーションが取れて楽しくなれますし。

少し話は変わりますが、「VEXPO」の主催の方から、「海外ではアバターを買うだけではなく売ることについてもこれといった感覚が無い」らしく、日本と海外ではモデルとかアバターの販売や扱いに関する認識が全然違う、という話を聞きました。VR即売会のイベントをやっていくことで、海外の方たちも入ってきてそうした物を売買するのが当たり前になっていくと思っていて。それを促進させたいと思っています。

NABY:

今は「VRoid」など3Dが簡単に作れるツールが増えているので、そんなに知識がなくても「Unity」や3Dモデルを始めました、っていう方もいます。頭の中ではできていたけど形にすることができなかった人たちが、この機会にツールを利用して自分の作品を作って出していくのはアリだと思います。「BOOTH」は審査も無く出せるので、1から100まで全部作って出すというよりは、途中でも気軽に出してみるのも良いと思いますね。

清水:

「VRoid」を作ったきっかけにもなるんですけど、10年前に比べて絵描きさんの数って多分とんでもない数の増え方をしていると思うんですね。もちろん趣味でやられている方もいますし、仕事でやっている方もいます。今は色んな表現方法が増えてきていて、「VRoid」をきっかけに3Dを始めることもできますし、鴨見さんみたいに「Blender」を勉強して3Dを作成したり、映像を作ったりなどできるようになってきています。僕らピクシブには絵描きさんが多いのですが、そういう人たちに向けて新しい表現方法や色んな楽しみ方があることを知ってもらって、しかも表現に対して対価を得る、ということが当たり前になってきたというか。

10年前はいわゆる「嫌儲主義」などがあり、昔から描いている人は「趣味で描いている物でお金をもらっちゃいけない」とか思っている人もいるんじゃないかと思うので、「時代は変わったよ、クリエイティブで食べていけるような世の中になりつつあるよ」と認識してもらい、どんどんクリエイティブな活動をやっていてほしいなって思っています。

重松:

モチベーションとして、可能な限りなクリエイターさんにはクリエイティブなところ以外で困ってほしくないと考えています。「BOOTH」は委託や手続きなどの面倒くささを解決したいという思いで作りました。そして、そもそも物を作るのは大変という理由で、グッズを簡単に作れるサービス「pixivFACTORY」を作りました。クリエイターさんが創作活動だけに専念できるような環境を整えていきたいと思っていますし、僕らしかできないこともあると思っているんで、今後も続けていきたいですね。

また、最近は海外の方も「BOOTH」で販売できるようになりました。先程の話にもありましたけど、流通がどんどんグローバルに進んでいくと思います。そういう交流を通してクリエイターの活動を活発にしていきたい、そして僕らは障壁を取り除いて活動を支援していきたいというのが正直な気持ちです。

カモミ:

カモミはですね、VTuberとしてデビューして今日に至るまで活動してきましたが、これからの未来で「よりたくさんの人が自分を表現してほしい、他人と関わることの時間と距離のハードルを壊したい」と思っているんです。個人が1人1体以上のアバターを持つことが自然になって、特定の場所でないと体験できなかったようなことが、遠くの場所でも同じ体験できるような未来が来てほしい。だからこそVR即売会には期待していますし、カモミも絶対参加しますよ!


(懇親会を前にして自分も美味しいものが食べたくなったのか、ドーナツがたくさん。カモミちゃんは「チャレンジできることにはなんでも挑戦していきたい」「バーチャルマーケットとかVR即売会にも出たいですね!」と、終始元気よく答えてくれました)

※座談会の様子は、ピクシブのYouTubeチャンネルでも視聴可能です。

※2018/12/07 12:45 記事内容を一部修正しました

この記事を書いた人

みたらし

多くの人にVRの魅力を伝えられるよう頑張ります。アニメ/ゲーム/VTuberが好き。好きなVRゲームは「Beat Saber」、「Virtual Virtual Reality」。ゲーム紹介メディア「もぐらゲームス」でもライターを担当。

Twitter:@MD5ch_com

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