ハンドトラッキング技術で知られるUltraleapが、新型のハンドトラッキング用モジュール「IR 170」(旧名:Rigel)評価キットの一般販売を始めました。価格は220.22ユーロまたは250ドル(27,000円前後、販売ストアにより異なる)で、日本からも購入できます。
(Ultraleapのハンドトラッキング用モジュール「IR 170」。画像は公式サイトより)
小型化、省電力化でヘッドセットに組み込み可能に
IR 170は従来のリープモーションコントローラー(Leap Motion Controller)に比べて小型化、省電力化されているほか、センサー視野160度~170度、トラッキング範囲10cm~75cm(最大1m)と性能も向上。これにより、モジュールをVRヘッドセット等のデバイスに組み込むことも可能になりました。
(評価キットのパッケージ。IR 170モジュール、レンズ保護キャップ、USB-Bケーブル、説明書を同梱。画像は公式サイトより)
(モジュールはプラスチック製のケースでハウジングされている。画像は公式サイトより)
IR 170はVarjoのVRヘッドセット「VR-2 Pro」や、VRgineersのVRヘッドセット「XTAL」などですでに採用されています。今まではこれらの一部企業や組織しか利用できなかった同製品が(評価キットという位置づけながら)一般販売されることで、より多くの企業や組織、開発者がハンドトラッキング機能の研究開発ができるようになります。
なお、企業が利用する場合、もしくは商用利用の際はライセンスを購入する必要があります。
開発者ライセンス(Developer Licence、無料):非商用利用
商用ライセンス(Commercial Licence):IR170を組み込んだハードウェア、ソフトウェアの提供及びその開発
法人ライセンス(Enterprise Licence):社内利用
クアルコムとの協業も発表済み
Ultraleapは先日、半導体大手クアルコムとの複数年にわたる協業についても発表しています。IR 170と合わせ、同社のハンドトラッキング技術を標準搭載したデバイスの拡大・普及が今後期待されます。