Home » マイクロソフトが「Volumetric Apps on Meta Quest」を発表。WindowsアプリをVR/MR向けに3D化する拡張機能


企業動向 2024.05.23

マイクロソフトが「Volumetric Apps on Meta Quest」を発表。WindowsアプリをVR/MR向けに3D化する拡張機能

5月22日、マイクロソフトは、「Windows Volumetric Apps」を発表しました。Windowsアプリを、VR/MRヘッドセットでの3D表示に対応させる拡張機能です。現在、マイクロソフトは開発者向けプレビューとして、APIへのアクセスを受け付けています。API利用の申し込みはこちらのフォームから。


(画像: マイクロソフト)

VR/MRでの「2Dマルチスクリーン」に加えて「3D表示」も

「Windows Volumetrics Apps」は、「Meta Quest」などのVR/MRヘッドセットに向けた3D拡張機能です。VR/MRヘッドセットでローカルネットワーク上のWindows PC、またはWindows 365のクラウドPCにアクセスした際、2Dだけでなく、3Dでの表示にも対応します。開発者はWindowsアプリにAPIを追加することで、VR/MRヘッドセット上での3D表示に対応させることができます。


(「Meta Quest 3」実機上でPTCのCADソフト「Creo」を操作している様子。2Dのマルチスクリーン表示に加え、3Dモデルを表示して手と指で操作し、色を変える、細かな構造をチェックする、などが可能となっている。なおマイクロソフトによれば、「PTCはWindows Volumetric Apps化に1日で対応した」とのこと。 画像: マイクロソフト)

関係を深めるマイクロソフトとMeta、背後には「分担」戦略か

マイクロソフトとMetaは、2022年に長期的な戦略的提携を発表しています。当時発表された提携のうち、すでに「Xbox Cloud Gaming」の「Meta Quest」対応Quest版のWordやExcel、PowerPointのリリースが実現。ゲーマー向けのXboxブランド限定版のQuest開発にも取り組んでいます。

 

 

マイクロソフトは2022年以降、XRに関する方針転換を行っています。2023年1月に、全従業員の5%に当たるレイオフを発表した際は、MR向けのUI開発ツールキット「MRTK(Mixed Reality Tool Kit)」開発チームが解散。さらに2023年末にはVRヘッドセット「Windows Mixed Reality Headset」シリーズのサポート終了時期を告知するなど、XRハードウェアに関する展開を縮小させています。

 

 

一方、マイクロソフトはXR/メタバース分野への継続投資を複数回にわたって表明しています。Metaとの提携や関係強化からは、「ソフトウェアやインフラはマイクロソフト」「ハードウェアやプラットフォームはMeta」という分業を取っているものと推測されます。

 

(参考)マイクロソフト [1], [2], UploadVR


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード