株式会社カヤックと株式会社小松製作所(コマツ)は、コマツが推進するICTソリューション「スマートコンストラクション」分野において、企画・開発分野全般での協業を決定しました。新サービス「Kom Eye AR(コムアイエーアール)」を共同で開発しており、8月の市場導入を予定しています。
(「KOM EYE AR」画面イメージ ※画面は開発中のもの)
これまでもARアプリで協力
コマツは2015 年より、建設現場に携わる人・モノ(機械、土など)に関するさまざまな情報をICTでつなぎ、建設現場の安全、生産性を向上させるソリューション事業として「スマートコンストラクション」を展開してきました。すでに2018年の6月末までに、国内累計で5,500以上の建設現場に導入しています。
コマツのスマートコンストラクションにおいて、カヤックはこれまでAR技術「Tango」を用いたスマートフォンアプリのプロトタイプを企画・開発してきました。施工中の地形に対して完成設計面の3DモデルをAR合成し、施工進捗を目視で確認する機能などを取り入れたものです。
「Kom Eye AR」の3つの機能
今回コマツとカヤックは、昨年発売したコマツの新型ICT油圧ショベル「PC200i-11」に搭載される新サービス「Kom Eye AR」を共同で開発し、8月の市場導入を予定しています。
「Kom Eye AR」は、前述のプロトタイプアプリの技術をベースに、建設機械の「目」と言えるステレオカメラで撮影した映像と連動する新サービスです。主に3つの機能により、現場の安全、生産性の向上に貢献します。
3D設計面のAR表示機能
キャブ(運転席)内に設置したタブレットに、ステレオカメラで撮影した映像と、設計面3DモデルデータをリアルタイムでAR合成表示します。オペレーターはタブレットを通して、設計通りに施工が進んでいるかを直感的に確認しながら作業できます。
建機の状況表示機能
2DミニマップとHUD(ヘッドアップ・ディスプレイ)表示により、オペレーターは施工図面上における建機の現在位置、向いている方向や姿勢などの状態を画面で確認できます。
データ連携機能
タブレットからプラットフォームSMARTCONSTRUCTION CLOUDに接続し、常に最新の3D設計図面やモデルデータをダウンロード・表示できます。
今回発表した「Kom Eye AR」を皮切りに、コマツは、カヤックが持つ高いソフトウェアに関する技術やノウハウ、ユニークな発想を活用。両社で協力してスマートコンストラクションをさらに推進して「未来の現場」の実現を加速させていきます。
コマツは”未来の現場”を見据え、半導体メーカーNVIDIAとの協業も発表しています。
(参考)株式会社カヤックプレスリリース