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KDDIはMRと5G、そして“バーチャルヒューマン”で未来に取り組む

12月8日から10日の3日間にわたり、XR Kaigi 2020が開催される。「国内最大級のVR/AR/MRカンファレンス」と銘打ち、開発者やクリエイターによる50以上のオンラインセッションに加え、バーチャル空間上での展示が行われる予定だ。

このXR Kaigi 2020では、大小問わず様々な企業やチームが講演・出展する。日本の三大キャリアに数えられるKDDI株式会社もそのひとつで、11月10日にはMRグラス「NrealLight」のコンシューマ向けバージョンの国内販売開始を発表するなど、XRに積極的に取り組んでいる。今回Mogura VR News編集部はXR Kaigi 2020開催に先立ち、同社のXR関連チームに取材する機会を得た。

KDDIは「単なる販売者」ではない。カスタマイズや最適化にも取り組む

その前に、KDDIが発売を予定している「NrealLight」のおさらいをしておこう。NrealLightは中国のNreal Ltd.が開発を行う、スマートフォンを接続して使うMRグラスだ。“メガネそのもの”な形状で、コンパクトに折りたたみが可能なつくりになっている。KDDIは2019年5月にNrealと戦略的パートナーシップを結んでおり、NrealLightの国内展開に向けて協力を続けてきた。

KDDI、メガネ型MRデバイスのnrealとパートナーシップ締結 日本向け展開へ | Mogura VR

KDDI、メガネ型MRデバイスのnrealとパートナーシップ締結 日本向け展開へ | Mogura VR

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「KDDIはNrealLightに関して、国内向けのカスタマイズやローカライズ等、かなりリソースを割いてきました。スマートフォンメーカーの協力を仰ぎながら動作検証を行っているほか、初期提供ソフトのひとつ『Nebula』については、KDDI自身でローカライズにも協力しています」と語るのは5G・XRサービス企画開発部の部長を務める上月勝博氏。同氏曰く、NrealLightにはKDDI社内の品質管理部門のメンバーも加わり、使用時の温度上昇等の課題を抽出、それらの改善を促しNrealと共に検証を重ね、品質レベルの向上に取り組んだという。NrealLightのコンシューマ向けバージョン発売にあたっては、並々ならぬ努力があったようだ。


(KDDI株式会社の5G・XRサービス企画開発部 部長、上月勝博氏)

まずは「普段使い」から

KDDIが様々な方面からバックアップする「NrealLight」だが、このデバイスはどのような使い方を想定しているのだろうか。この問いに、上月氏は「利用シーンとしては“普段使い”、日常生活の利便性が向上する実用的なコンテンツやアプリケーションの拡充に力を入れています」と答える。

例えばNrealLightにはじめからインストールされている「Nebula」では、Androidのアプリを最大3つまで表示できる。空間上にブラウザを配置するといった趣で“トリプルディスプレイ”ないし“3窓”が可能。余暇の時間のブラウジングや、YouTube視聴などで「意識せずに使われる」機能になりそうだ。


(「Nebula」の使用イメージ。KDDI自身が提供しているアプリやサービスも順次Nebulaと連携させていく予定)

さらにKDDIでは2021年度末までに5Gの人口カバー率90%を目指しており、NrealLightで楽しめるコンテンツも、5G環境の普及を見越した取り組みが進んでいるとのこと。デバイス、環境、コンテンツと多方面から「普段使い」を推進していく姿勢だ。

意外な場所でも力を発揮

メインは日常での利用シーンを想定しているKDDIだが、意外なシチュエーションでも「使いたい」との連絡を多々受けているとのこと。「美術館や博物館側からも、NrealLightを作品ガイドとして使いたいという声が増えています」と上月氏。過去には5G回線を活用、東京国立博物館所蔵の国宝「聖徳太子絵伝」のAR鑑賞体験の提供にも協力している。


(東京国立博物館で行われた「5Gで文化財 国宝『聖徳太子絵伝』ARでたどる聖徳太子の生涯」では、研究者たちの成果をARで視聴するという取り組みが行われた)

さらに、NrealLightを活用した取り組みは医療分野でもスタートしている。他にも倉庫の在庫管理や商品のピックアップ業務などで相談を受けることが多いという。NrealLightのコンパクトさや価格は、BtoBの現場でも大きな魅力となっているようだ。

NrealLightと5Gで「デジタルヒューマン」も。KDDIが目指す未来

KDDIのXRに対する取り組みのうち、もうひとつ外せないものがある。3DCG等を活用し、人間さながらのバーチャルな存在を作り出す「デジタルヒューマン」だ。同社は2019年11月、フェイスブックジャパンと5G時代のXR(AR/VR/MR)活用における連携を発表。2020年春に「フューチャーポップアップストア」を共同開設し、そこでデジタルヒューマン(AI店員)による接客体験を予定していた。しかし新型コロナウイルス流行により、2020年3月にオープンしたフューチャーポップアップストアはオンライン限定に変更。リアルなイベントとして行われるはずだったAI店員のお披露目も中止された。

https://www.youtube.com/watch?v=YxHBkaOVQQQ

しかし、KDDIによる取り組みが途絶えたわけではない。現在、KDDIはデジタルヒューマンの研究開発を継続しており、3DCGモデルのクオリティ向上に加え、NrealLightの登場に合わせてステレオスコピック3D(Stereoscopic 3D、立体視できる映像のこと)にも対応し、より「その場にいる感」を強めているという。一方、以前から研究している発話時のリップシンクや、簡単なインタラクションの自動生成なども、自社開発のものに加えて、パートナー企業やオープンソースの技術、ツールなども活用して進めているとのこと。

また、新型コロナウイルス流行を受け、「デジタルヒューマンに期待されているものがコロナ以前とは少し変わってきているのを感じている」と上月氏。実際、デジタルヒューマンをバーチャル店員やバーチャルアシスタントとして活用する事例も増えており、こういった状況も研究開発を推進するモチベーションになっているようだ。

上月氏曰く、バーチャルヒューマン関連プロジェクトにおいて、KDDIが目指すのは「5G対応スマートフォンとNrealLight、さらに5Gを活用したMEC(Mobile Edge Computing。端末に近いところにあるサーバーでデータ処理を行い、データの高速転送を実現する技術)を組み合わせ、NrealLightを通じてバーチャルヒューマンが目の前にいるように感じさせること」。ここまで見てきたように、KDDIは「デバイス」をNrealLightで、「コンテンツ」を様々なアプリやバーチャルヒューマンで、そして「環境」は5G推進という形で、着実に準備を進めてきた。NrealLightの発売を皮切りに、彼らの取り組みが徐々に花開いていくに違いない。

XR Kaigi 2020では初公開情報も

なお、KDDIは「XR Kaigi 2020」にて、セッション5G時代のXR ~ ついに!? コンシューマ向けスマートグラス、スマホとMobileEdgeComputing、その先へを開催予定。NrealLightや同社のXRに関する最新の取り組みについて、KDDI株式会社 5G・xRサービス企画開発部の上月勝博氏が講演する予定だ。XR kaigi 2020のバーチャル空間を使った展示ではNrealLightのプロモーション映像や解説動画、デモ映像が見られる予定で、中にはXR Kaigiが初公開となる情報も。

XR Kaigiのチケット購入、詳細確認などはこちらのページから。

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