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業界動向 2024.01.09

XR/メタバースの注目企業は?前哨戦「CES Unveiled」フォトレポート

米国・ラスベガスで太平洋時間1月7日、世界最大のコンシューマーエレクトロニクスの展示会「CES 2024」が開幕しました。CESでは世界中から集った数千の出展者が、所狭しと展示を行います。メディア向けのプレイベント「CES Unveiled」では、その中でも注目のスタートアップ等が集まります。

CESの前哨戦であり、発表されたての新製品に出会えるCES Unveiled。本記事では、その様子をXR/メタバースの観点から簡単にレポートします。

穴あきレンズのLetinARはシャープから新製品


眼鏡型デバイス向けに、広視野角な光学系を研究開発しているLetinARは、最新のデモ機を展示していました。これまではレンズに「穴」が開いているかのような見た目の「PinMR」技術で知られていましたが、今回は新しく「PinTILT」技術を展示。線のように見える箇所へ映像を投影、反射して眼に届けます。広い視野角はそのまま、小型軽量化を実現しており、非常に完成度が高かったのが印象的です。「シャープのデバイスに搭載予定」とのことで、製品版も楽しみです。

XREALは6DoFの「XREAL Air 2 Ultra」

中国のARグラスメーカーXREALは、発表されたばかりの新製品「XREAL Air 2 Ultra」を展示。グラス型ディスプレイデバイスである「XREAL Air 2」シリーズの最上位モデルですが、正面についているカメラによって空間や手を認識することが可能。「グラス型ディスプレイ」を超えた「ARグラス」となっています。チタン製のフレームがクールで、前世代のARグラス「Nreal Light」からの大きな進化を感じます。

Shiftallからはメタバース関連の3製品


パナソニック傘下のShiftallは、新型の軽量VRデバイス「MeganeX Superlight」など3つの新製品を展示していました。防音マイク「mutalk 2」、全身トラッキングデバイス「HaritoraX ワイヤレスR」をすべて装着した、(見た目的に)かなりインパクトのあるスタッフがアピールしていました。

Japan Pavilion

日本のスタートアップがCESに共同出展する、Japan Pavilionも出展。世界中から集まったメディアが、日本発の技術に熱視線を向けていました。出展していたのは、移動中のXR体験を実現する「RideVision」プラットフォームのシナスタジア、オートフォーカスアイウェア「ViXion01」のViXion、ボリュメトリックビデオプラットフォームのHolotchなど。

Kandao


360度カメラメーカーのKandaoは、新たな8K360度カメラ「Qoocam 3 Ultra」を発表。カジュアルな360度カメラの製品ラインである「Qoocam」シリーズですが、全天球での8K画質に挑戦しています。

NationA


近年、CESにはソフトウェア企業も多く参加しています。韓国のスタートアップNationAは、ゲーム/ソーシャルプラットフォーム「Roblox」向けに生成AIでキャラクターのモーションを作れるツール「Neuroid for Roblox Creators」を展示。2023年10月の公開以来、ユーザー数はすでに100万を超えているとのことです。

気になる展示は色々、そしてCES本番へ

スマートウォッチと組み合わせてARなど空間コンピューティングの指での操作を可能にする「Doublepoint」、日本でも積極的に展示しているハプティクスメーカー「bhaptics」の新型グローブ型デバイスなど、CES Unveiledでは多数の興味深い展示が行われていました。

CESの規模を考えても、例年はXR/メタバース関連の展示の割合は少なめ。CES Unveiledも、全体としてはヘルスケアやIoT系のハードウェアが多い印象でした。とはいえ、筆者もすべてを体験できたわけではなく、1月9日からの展示本番ではさらに多くのXR/メタバースの展示が予想されます。

Mogura VRでは引き続きCES2024の現地からレポートをお送りします。


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