いわゆる「超高級乗用車」で知られる自動車メーカーブガッティ(Bugatti)は、新車の開発にVRを活用しています。同社は5年前と比較して、開発期間を2割短縮することに成功しました。
(画像: ブガッティ)
500万ユーロの最新モデルを9か月で開発
開発にVRをが用いられたのは、新型ロードスターW16 MISTRALです。最高時速420km、価格は500万ユーロ(約6.8億円)というこのモンスターカーは、9か月間で開発されました。
ブガッティでデザイン・ディレクターを務めるAchim Anscheidt氏は「私はクレイ(粘土)モデルを使った手作業も好きです。しかし最近のVRデバイスは非常に優れているので、我々は極めて最終製品に近いものまで作ることができます」とコメント。「設計工程における反復作業において、VRはゲームチェンジャーです」と、The Drive誌にて語りました。
VR内で原寸大の最終確認、自動車関連での活用広がる
Anscheidt氏によれば、開発チームは現在も物理的なモックアップを使っているものの、デザインの確定に費やす時間やリソースは、VR導入で大幅に削減されています。最終的には従来に比較して高性能のCADソフトウェアも利用し、正確なサイズをモデルに反映。非常に細かな調整までも、VR内で原寸大の確認を行えるようになったということです。Achim Anscheidt氏によると、「15年前と比較して40%、5年前と比較して20%」の開発期間短縮に繋がりました。
自動車業界でのXR活用は、開発から販売、保守まで幅広く事例が紹介されています。
(参考)The Drive