スマートフォン向けアプリ「Snapchat（スナップチャット）」を手がけるSnapが、フランスのスタートアップNextMindの買収を発表しました。買収条件や価格については明らかになっていません。
NextMindは、非侵襲式の脳波コントロールデバイス「NextMind」を開発・提供するフランスのスタートアップです。「NextMind」は後頭部に装着し、頭皮などから読み取った脳の視覚野の電気信号を入力信号として送ることができるデバイス。昨年から日本でも株式会社ハコスコで代理販売が開始されていました。
BCI企業を買収、開発者キットの販売は中止？
今回の買収に際し、Snapはブログにて、NextMindのBCI技術について「思考を『読む』ことも、脳に向けて信号を送ることもありません」と紹介しており、脳からの入力信号のみを読み取る技術として評価しているようです。
本買収後、NextMindの従業員は引き続きフランスに残り、Snapのハードウェア開発チームであるSnap Labにて「長期的な拡張現実の研究活動を推進する」とのこと。なお、The Vergeは「NextMindはBCI（ブレイン・コンピュータ・インターフェイス）開発者キットの販売を終了する」旨を報じていますが、公式な発表は行われていません。
「AR企業」として拡大を続けるSnap
写真をシェアするSNS「Snapchat」の運営企業として知られるSnapですが、同社はここ数年で「SNS企業」から「AR企業」への転換を進めています。昨年の5月にはARグラスの要素技術を手掛けるWaveOpticsを、7月にはARコマースのVerbebraeを買収し、10月にはARクリエイティブスタジオ「Arcadia」を設立しています。
また同社が手掛けるサングラス型デバイス「Spectacles」の最新型にはAR機能が搭載されており、デバイス越しにリアルタイムでAR合成を行うことが可能になっています。
