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業界動向 2021.07.24

SnapがARコマースのVerbebraeを買収、ARショッピングの強化が続く

スマートフォン向けのアプリ「Snapchat(スナップチャット)」を提供するSnap社が、商品を3Dモデル化できるプラットフォーム開発のVertebrae社を買収しました。Snapchatにおける、ARショッピングの普及や広告効果が期待されます。

3D&ARショッピング・プラットフォームを開発するVertebrae社

Vertebrae社が開発する3D&ARショッピング・プラットフォームでは、企業やブランドが商品の3Dモデルの制作・管理をすることができます。同社のウェブサイトには、トヨタ、アディダスなどの有名ブランドが顧客として掲載されています。

Snap社はVertebrae社の買収金額については明らかにしていませんが、ARグラスの要素技術を手がけるWaveOptics社を5億ドル(当時の為替レート換算で約544億円)で買収したことと比較すると、今回の買収は小規模なものと思われます。

AR機能を強化し続けるSnap

SnapはSnapchatのAR機能の強化を続けています。SnapchatではAR技術を活用した撮影や共有ができるだけではなく、「ARトライオン(試着)」機能でDiorやGUCCIなどの商品をバーチャルで試着、実際に購入することができます。
Snap社の決算報告によると、デイリーアクティブユーザー数は前期比1,600万人増の2億6,500万人。同社が2021年6月に発表したAR利用に関する調査では、AR体験は購入の意思決定を促すなどの結果を示し、企業やブランドにとって不可欠のものになっているとしていました。

Snap社が注力するARショッピング

これまでの買収やアプリ内の機能からも、Snap社がSnapchatのショッピング機能の強化に注力していることがわかります。最近では、ユーザーにベストな衣服のサイズを見つけるツールを提供するFit Analytics社を買収したことや、ユーザーが撮ったスクリーンショットから商品を検索・購入できるアプリScreenshopをSnapchatに統合しました。

今回の買収により、ブランドは商品のAR対応コンテンツを簡単にアップロード・管理できるようになり、SnapchatユーザーがよりARショッピングを気軽に楽しめるようになることが期待されます。Snapchatの実用性が高まると同時に、購入履歴はその人が興味を持っている他のアイテムを示す強力な指標となるため、Snapchatの広告効果も高まることも考えられます。

(参考)The Verge


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