Home » 足踏みするだけでVR内歩行ができる「WalkOVR」登場、クラウドファンディング中


テック 2019.05.24

足踏みするだけでVR内歩行ができる「WalkOVR」登場、クラウドファンディング中

VR関連企業のWalkOVR社が、限られたスペースでもVRゲーム内で“歩行”を可能にするデバイス「WalkOVR」の発表、およびクラウドファンディングの開始を告知しました。クラウドファンディングはKickstarterで行われており、開始からおよそ4時間で目標額25,000ドル(約275万円)の調達に成功。2019年5月24日現在、既に62,000ドル(約690万円)に到達しています。

「WalkOVR」の予定販売価格は249ドル(約2万7,000円)ですが、Kickstarterでは早期購入特典として、数量限定で169ドル(約1万9,000円)にて販売されています。クラウドファンディングページはこちらです。

「WalkOVR」の対応ヘッドセットはOculus Rift、HTC VIVE、Windows Mixied Reality系ヘッドセット、Gear VR、PlayStation VR(PSVRはゲームコントローラー変換コンバーターが必要 )など。「WalkOVR」の出荷日は2019年8月から9月が予定されています。

複数のセンサーによって稼働

「WalkOVR」は、下半身に複数のセンサーユニットを装着することで機能するデバイスです。センサーは腰に1つ、両脚に4つ(=各脚に2つ)の計5つを取りつけます。これらのセンサーユニットが複合して機能することで、モーションキャプチャー用スーツのような働きを生み出し、利用者の動きをゲーム内に伝達します。

VRゲームでは通常、スティック操作やワープ移動のほか、6DoF(※)トラッキングを活用した実際の位置移動で、作品内のキャラクターを移動させます。スティックやワープ操作では没入感が阻害される可能性があり、6DoFを活用した移動には広いプレイスペースが必要となるなど、どの操作方法にも一定の問題が存在していました。WalkOVR社の「WalkOVR」は、これらの問題点の多くを解決したデバイスといえるでしょう。

「WalkOVR」の公式プロモーション映像には、同デバイスの実演デモンストレーションが収録されています。その場でのステップが歩行として認識され、ゲーム内キャラクターが移動する様子が確認できます。

一方で、直進運動以外の動きにはやや不自然さが残っています。米メディアUploadVRは、複数のYouTuberが投稿した「WalkOVR」の体験映像から、横方向へのステップや後退運動を行うために、ステップをしながら身体を傾ける必要がある点を指摘しています。

様々な企業が取り組み中

VRヘッドセットと組み合わせて使用する歩行ツールの開発には、2019年5月時点で様々な企業が取り組んでいます。歩行ツールの方向性には大きく2つの流れがあり、1つは靴に何らかの機器(モーター、板など)を仕込むというもの。GoogleやCybershoes GmbHなどが、この方向性で開発を進行(検討)しています。

もう1つの方向性は、大掛かりな外部デバイスを開発するというもので、Virtuix社の「Omni」やHangzhou Virtual Technologyの「KAT Walk」シリーズなどが該当します。これらのデバイスはルームランナー型が主流で、ユーザーはデバイスに乗り、その上で動き回る仕組みが採用されています。

(参考)UploadVR


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード