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VTuber 2019.12.29

分裂、乗っ取り、宇宙到達!? VTuber2019年“衝撃”ニュースまとめ

2017年の年末から始まったVTuberブームからおよそ2年。2019年はそれぞれの所属グループや活動内容が大きく様変わりした年でもありました。中には、あまりに衝撃的なニュースが発表され、SNSが大きくざわつくことも。

今回は2019年に配信されたMoguLiveのVTuberニュースから衝撃的であったものをピックアップ。当時の流れを詳しく紹介します。

目次

・にじさんじを卒業した笹木咲、活動再開を発表(1月)
・斗和キセキのフォロワーが一夜で5万人に!?(3月)
・キズナアイ、4人に分裂(5月)
・花譜、4000万のクラウドファンディングを達成(6月)
・輝夜月、U.F.Oに乗り宇宙へ到達 ギネス記録を達成(6月)
・ガリベンガーVの小峠教官、ついにVTuberになる!(8月)
・伝説のハイポーション配信者、11年越しの新人VTuberデビュー(9月)
・月ノ美兎が乗っ取られる? VTuberの身体と“魂”とは何かを問う(9月)
・きぐるみ化したピーナッツくん、ゆるキャラグランプリで優勝(11月)
・ホロライブ×アズレンコラボ 白上フブキらが戦艦に(11月)

にじさんじを卒業した笹木咲、活動再開を発表(1月)

2019年が始まって早々に飛び込んできたニュースは、2018年11月ににじさんじ卒業を発表したはずの笹木咲さんが活動を再開したことでした。

笹木咲さんは復帰の理由を、それまで配信ができなかったゲームの権利問題が解決したことで、にじさんじ運営より打診を受けたからと明かしており、動画ではどことなく気まずい空気が流れていました。

しかしその後日、笹木咲さんは名曲「命に嫌われている」の替え歌「笹木は嫌われている。」を投稿。「復帰流石に早いよ」「桜ノ雨の涙を返せよ」など世間の声を自ら代弁しつつも、それでも活動していく決意を新たにしたことで大反響を呼びました。

「笹木は嫌われている。」は、にじさんじの動画の中でもっとも再生されており(2019年12月27日現在360万再生を突破)。笹木咲さんもコラボや大型イベントも積極的に出演して、活躍の幅を広げています。

なお、「笹木は嫌われている。」内で「ベルモンド・バンデラス 誰やねん」と歌われた結果、笹木咲さんの復帰と同時に当時新人だったベルモンド・バンデラスさんもファンに知られることとなりました。

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斗和キセキのフォロワーが一夜で5万人に!?(3月)

3月1日にデビューを果たした新人VTuberの斗和キセキさん。自己紹介動画では実写の悪役プロレスラーと共演するなど、デビュー当初から異色のVTuberとして注目されていました。

そんな斗和キセキさんの背中には謎の三角形が付随しており、ファンからは「あのフレームは一体何だ」と話題に。その姿が「機動戦士ガンダムSEED ASTRAYシリーズ」のモビルスーツアストレイ レッドフレーム改」に似ているとのツイートが投稿されると、またたく間に拡散されました。

その後、斗和キセキさんがフォロワー数が伸びるたびにネタを投稿したり、レッドフレームのガンプラやコミックを購入したりしたことから、フォロワー数がさらに加速。Twitterのトレンドにハッシュタグ「#towakiseki」と「レッドフレーム改」が同時に入るという珍事が発生します。

さらに、漫画家の大川ぶくぶさんやガンダムのお膝元であるサンライズライツ営業部も反応。この一夜の騒動の結果、5万人以上のTwitterフォロワー数と2万5千人以上のYouTubeチャンネル登録者数を獲得しました。

その後も、インスタ映えの生首制作のクラウドファンディング14,757,500円を獲得したり、「ガンダムビルドダイバーズRe:RISE」に斗和キセキさんそっくりのカラーのアストレイが登場したりと、話題に事欠かきません。2020年も何を巻き起こしてくれるか期待です。

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キズナアイ、4人に分裂(5月)

2019年のVTuber界隈の中でも特に大きな話題となったと思われるのが、キズナアイさんの分裂。5月に投稿を開始したシリーズ動画「キズナアイな日々」では、動画に4人のキズナアイさんが同時に登場。さらに、新たな声や言語をインストールし、オリジナルのキズナアイさんから派生した新たなキズナアイさんとして動画に出演するようになりました。

“キズナアイとは何か”という根本的な題材に踏み込んだ新しい挑戦でしたが、その反応は賛否両論。ファンの間では大きな討論が巻き起こりました。これまでに活動していたオリジナルのキズナアイさんの頻度が低下したことでさまざまな憶測も広がったことから、運営するActiv8がBiliBiliにて彼女の活動継続の声明を発表しました。

一方で、オリジナルのキズナアイさんは「SUMMER SONIC 2019」への出演のために他のキズナアイさんに投稿を助けてもらっていたことを動画で明かしています。その活動を応援する声も強く、バースデーライブ「A.I. Party! 2019 〜 hello, how r u? 〜」では「私は絶対消えないので」と決意を語りました。

11月30日からはキズナアイプロデュースチームが一新され、それぞれのキズナアイさんに愛称がつくことになりました。VTuberのトップランナーとして走り続けるキズナアイさんがどこへ到達するのか、多くの視線が集まり続けています。

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花譜、4000万のクラウドファンディングを達成(6月)

若干15歳の花譜さんは、作曲家のカンザキイオリ氏とのタッグで話題となったバーチャル・シンガー。そのファーストワンマンライブ「不可解」を開催するためのクラウドファンディングが、CAMPFIREにて行われました。

目標金額は500万円と少なくはない数字でしたが、クラウドファンディング開始後わずか83秒で目標を達成。ストレッチゴールの1,000万、2,000万を大幅に超え、最終的に支援者が4,041人、支援総額は40,493,000円に到達しました。

このクラウドファンディングの成功によりYouTubeへのライブ配信に加え、ライブビューイングが映画館やカラオケ店での中継が決定。さらに新曲とライブでの新衣装も用意されました。当日、ライブは彼女の圧倒的な表現力とクリエイターたちの演出により大成功を収めます。

その後も大型イベントへの出演やCMタイアップなど、活躍の場を広める花譜さん。クリエイティブレーベル「KAMITSUBAKI STUDIO」が発足し、花譜さんの“直接的な系譜”となるバーチャルシンガー理芽さんも活動を開始するなど、その勢いはさらに増しています。

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輝夜月、U.F.Oに乗り宇宙へ到達 ギネス記録を達成(6月)

輝夜月さんが「日清焼そばU.F.O」とのタイアップで行ったチャレンジは、誰もが予想だにしないものでした。それは、輝夜月さんを搭乗させた「日清焼きそばU.F.O」のパッケージを宇宙へと打ち上げ、歴代最高高度からのスマートフォン生配信を行い、ギネス記録に挑戦するといった企画です。

なぜU.F.O.で宇宙に行くのか、あまりにも謎の多い今回の企画。宇宙へと旅立つ機体「U.F.O.1号」は、「日清焼そばU.F.O.」のパッケージと輝夜月さんをつなぎとめている割り箸とガムテープで作られており、とても宇宙まで到達できそうには思えません。

しかし、機体打ち上げチームに国内外での成層圏気球打ち上げ実績をもつテクノロジーカンパニー「SPACE ENTERTAINMENT LABORATORY」が参加するなど、本格的なバックアップがついており、多くの記者が見守る中、輝夜月さんはついに宇宙へと飛び出します

輝夜月さんは高度5,000m付近から中継をスタートし、最終的に従来のギネス世界記録である高度18.42kmを大幅に更新。ギネス記録の認定条件である「30秒以上のストリーミング配信持続」もクリアし、CMでのコラボも行ったロックバンド「マキシマム ザ ホルモン」が見守る中、無事にギネス世界記録として認定されました。

前年同様、ブッ飛んだ企画を次々と成し遂げていく輝夜月さん。VRライブの第2弾も成功し、アルバム「✕✕✕」の発売も間近。これからもバーチャルの限界の壁を破壊しながら突き進んでくれそうです。

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ガリベンガーVの小峠教官、ついにVTuberになる!(8月)

電脳少女シロさんを中心に、さまざまな人気VTuberが登場するバラエティ番組「超人女子戦士 ガリベンガーV」。そのMCとして出演するのが、お笑いタレントの小峠英二さんこと「小峠教官」です。VTuberたちへの鋭いツッコミは番組の名物となり、シロさんの相方として人気を博しています。

そんな小峠教官が、番組アシスタントVTuberのブイ子さんとともに番組イベント「激突!スーパーヒロイン知能大戦」に出演。ブイ子さんの中に入れる「サンダーボルト・イン!」によって、魂が小峠教官の「ブイ子 小峠モード」が爆誕します。

なお、ブイ子さんによると、VTuberになった小峠教官は「すげぇー」と50回以上言うなど大はしゃぎ。好奇心旺盛な一面を見せていたと明かされました。

https://www.youtube.com/watch?v=K9icLE_2RhA

小峠教官は他にも、アバター向けバーチャルファッションブランドEIJI KOTOUGEも監修。番組は放送開始から1周年を迎え、アニバーサリーイベント「ヒロイン危機一髪!筋肉&妖怪大進撃!!」も開催されます。今や人気キャラクター(?)として愛される小峠教官のこれからに注目です。

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伝説のハイポーション配信者、11年越しの新人VTuberデビュー(9月)

2007年にニコニコ動画にてハイポーション作ってみた。を投稿した配信者がいました。その名は「馬犬」。馬のマスクをかぶり、FFシリーズのコラボドリンク「ポーション」にさまざまな栄養ドリンクなどを投入。それを飲む動画シリーズは1500万回以上再生され、ニコニコの伝説として語り継がれていました。

それから長い年月が経過した2019年夏、馬犬さんは突然美少女VTuberとなり帰ってきます。馬犬さんは2月よりTwitterにてBeginning_BKNとして活動を開始しており、キャラクターデザインをイラストレーターのLAM氏が手がけていたことで話題となっていました。しかし、その正体が伝説のハイポーション配信者であったことは、関係者以外知るよしもありませんでした。

彼女(?)が馬犬さんであったことに、VTuber界隈は騒然。Twitterの投稿は当時約3.7万リツイートされ、チャンネル登録者は即4万人を突破。「ハイポーション」がTwitterのトレンドに入るなど、大きな盛り上がりとなりました。

馬犬さんはその後チャンネル登録者が20万人を突破し、キズナアイさんの番組「のとく番」にて、「2019Vアワード」のGoodRookie賞の最優秀賞を獲得しています。そういったこととは関係なくマイペースに活動している馬犬さんですが、そのデビューがVTuber界隈全体への起爆剤となったことは間違いないでしょう。

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月ノ美兎が乗っ取られる? VTuberの身体と“魂”とは何かを問う(9月)

常識を打ち破る企画力とサブカルチャーへの知識で、にじさんじを引っ張ってきた月ノ美兎さん。8月には本間ひまわりさんとのホラー企画百個怖い話言うまで帰れない放送2019を配信し、VTuberや視聴者から寄せられた怖い話を披露しました。

しかし、その配信はただ怖い話を流すだけでは終わりませんでした。2人とは違う人物の声が聞こえたり、本間ひまわりさんのチャンネルにて何者かが約3分ほど配信を行ったりと、徐々に不気味さを増していきます。最後に2人は謎の儀式を行い、月ノ美兎さんと謎の人物の“魂”が入れ替わります。

入れ替わった“魂”は月ノ美兎さんとして、Twitterを開始。一方本物の月ノ美兎さんは「無名」と名乗るアカウントで自分が本物であると訴えます。その後、入れ替わった月ノ美兎さんは明らかに別人の声でYouTubeで配信を始めました。

リスナーの困惑する中、画面が切り替わり、ゾンビの肉体に“魂”が宿った本物の月ノ美兎さんが登場します。記憶が薄れてしまった結果、入れ替わった月ノ美兎さんとの対決に一度は負けるものの、視聴者や樋口楓さんからのコメントによって、無事本来の身体を取り戻しました。

2019年はキズナアイさんの分裂を含め、「VTuberの魂とは何か?」が大きく注目された年。月ノ美兎さんが仕掛けた一連のドラマは、ファンが見ているのはVTuberの身体なのか、魂なのか、それとも“それ以外の何か”なのかを問いかけています。

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きぐるみ化したピーナッツくん、ゆるキャラグランプリで優勝(11月)

滋賀からやってきたVTuberとして、甲賀流忍者ぽんぽこさんとともに活動するオシャレになりたい!ピーナッツくん。個人勢ながら、自主制作アニメや3D化、リアルイベント、NHKへの出演など、幅広く活躍しています。

そんなピーナッツくんですが、これまで夢と語っていたきぐるみ化を、製作費100万円をかけてついに完成させます。ぽんぽこさんとともにきぐるみで動画に登場し、次の新たな野望へ挑戦を語りました。

それはゆるキャラグランプリ2019への出場。企業その他部門として参加したピーナッツくんは、ファンや交流のあるVTuberからの応援もあり、初日の投票数1位を獲得。追い上げてきたうさっぴぃをライバル視しながらも、最終的に見事部門第1位を獲得しました

これまでも地道な努力を重ねてきたぽこピー。VTuberを招いた大型人気企画「ぽんぽこ24」を配信するなど、VTuber界隈にとってなくてはならない存在となりました。彼らが次にどんな夢を叶えるのか、今から楽しみです。

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ホロライブ×アズレンコラボ 白上フブキらが戦艦に(11月)

ホロライブ3期生「ホロライブファンタジー」や男性グループ「ホロスターズ」も加わり、大所帯となったVTuber事務所「ホロライブプロダクション」。その大型タイアップとして行われたのが、人気スマホゲーム「アズールレーン」にゲームキャラとしての登場でした。

白上フブキさんの戦艦化を皮切りに、大神ミオさん、夏色まつりさん、湊あくあさん、紫咲シオンさん、百鬼あやめさん、ときのそらさんがゲームに参戦。専用のイベントや水着も用意されるなど、本格的な実装となっていました。

特に、アズールレーンの戦艦と同じく彼女たちとケッコンができるため、ファンたちは大盛り上がり。もちろんゲーマーの多い本人たちもゲームをプレイしており、湊あくあさんは100連ガチャに挑戦し、匂いで「湊あくあ」を見事引き当てるという荒業を披露しています。

ホロライブはメンバー総出演の大型ライブ「hololive 1st Fes. ノンストップ・ストーリー」を控えており、新たに4期生もデビューするなど、キャッチコピーと同様にその勢いが止まりません。2020年、彼女たちのさらなる進化を見せてくれそうです。

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執筆:ノンジャンル人生


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