Home » VRChatをより便利にする設定やおすすめ機能を解説 録画するには? 宙に浮くには?


VRChat 2022.11.28

VRChatをより便利にする設定やおすすめ機能を解説 録画するには? 宙に浮くには?

ソーシャルVR「VRChat」は、非常に多くの便利な機能な設定があります。しかし、英語で書かれている上に、アップデートもひんぱんに行われるため、把握しきれていない人も多いはず。ですが、使いこなせれば「VRChat」をより幅広くプレイできます。

また、「VRChat」と合わせて起動すれば、さらに便利になるアプリケーションもいくつかあります。これらも使いこなすことで、「VRChat」での暮らしはさらに幅広くなります。

というわけで、本記事では「VRChat」をプレイする上で押さえておきたい、便利な機能や設定、導入しておきたいアプリケーションを一挙にご紹介します。

目次

録画したい! 配信したい!
あの人のアバター、ちゃんと見えていない……?
あの人、宙に浮いてる!?
Webブラウザって見られるの??
プロフィールのメッセージって変えられるの?
ワールドが重すぎる!!
話し声が聞き取れない!!
話し声が遅れて聞こえる……?
オリジナルアバター、お手軽にほしい!

録画したい! 配信したい!

「VRChat」で遊んでいる様子をYouTubeに配信してみたい! でも、録画ボタンとか見当たらないな。どうすればいいのかな……?

「VRChat」そのものに配信機能はありませんが、「VRChat」のゲームウィンドウをキャプチャすることで録画・配信ができます。「OBS Studio」や「Xbox Game Bar」など、自分の使い慣れたツールを使いましょう。


(通常のゲームウィンドウの映像。VRで見ている視点がそのまま映ります)

ただし、VRモードでプレイ中の「VRChat」のゲームウィンドウには、デフォルトではプレイヤーの視点映像が表示されます。この状態だと、ささいな頭の動きも映像に反映されるため、見ていて酔いやすい映像となる可能性があるのと、なにより自分が映しにくいのが欠点です。

こういうときは、カメラの「Stream Mode」をオンにするのがオススメ。カメラに表示されている映像が、ゲームウィンドウに表示されるようになります。


(「Stream Mode」をONにした状態。カメラに映る映像がそのまま表示されます)


(ドローンモードでカメラを動かして、いろんなポジションから撮影もできます)

このモードなら、スマホカメラで撮影するような気軽な撮影から、ドローンを用いたような撮影まで、幅広い映像撮影ができます。録画・配信どちらにも適しています。

あの人のアバター、ちゃんと見えていない……?

あれ……? あのホットドッグアバターの人に、みんな「かわいい!」「その服いいよね!」って言ってるな……ホットドッグが流行りってこと……? それともみんなにしか見えていないものがあるの……?

設定によっては、相手が使用中のアバターが表示されないことがあります。その場合、「フォールバックアバター」と呼ばれる代理のアバターが表示されます。また、ネームプレートの横に、「フォールバックアバターが表示されている」ことを示すアイコンも表示されます。

ちゃんとした姿を見たいならば、「Avatar Display」の設定を変更しましょう。クイックメニューを開くボタン(「Meta Quest 2」であればBボタン)を押すと、メニューが開かれていない方の手から、まっすぐ伸びるレーザーが出現します。

これをユーザーに向けてトリガーを引くと、ユーザーに対する操作パネルが表示されます。このパネルから「Avatar Display」の枠で、一番左の「開いた目」のようなアイコンを選択すると、相手のアバターを完全に表示する「Show Avatar」設定となります。

ただし、あなたがQuest版で遊んでいる場合、Quest版対応されていないアバターはこの方法でも表示できません。Quest版で遊んでいる人はもちろん、Quest版ユーザーと遊ぶ人も、この点は注意です。

なお、アバターの表示には、後述するパフォーマンス設定も大きく関わってきます。表示できるアバターの範囲を広げると、その分重くなるかもしれない、ということは意識しておきましょう。

あの人、宙に浮いてる!?

あの人、なんか宙に浮いてる! しかも浮いたまま移動してる! すごい! 特殊なアバターを使ってるのかな?

「VRChat」で宙に浮く方法はいくつかありますが、最もかんたんで一般的な方法は、OVR Advanced Settingsというアプリケーションの導入です。

「OVR Advanced Settings」は、「SteamVR」に様々な拡張機能を追加するアプリケーションです。「VRオーバーレイ」と呼ばれるアプリケーションでもあり、VRゲームと同時起動できるのが特長となっています。

その機能のひとつ「Space Drag」を使うと、VR空間内の自分の位置を調整できます。これを「VRChat」で使用すると、あたかも「アバターが宙に浮く」ような挙動となります。


(「Space Drag」を使っていない状態。手前の壁に下半身が隠れています)


(「Space Drag」を使って上方へ移動した状態。全身が宙に浮いているように見えます)

宙に浮くことで、ちょっと高い場所にあるものを見たり、身長差のある人と目を合わせたりと、身長にまつわる様々な問題が解決できます。みんなで記念撮影する際にも、高い位置に移動することで、前方に隠れてしまうのを防ぐ使い方もできます。

ただし、「Space Drag」は正確には「自分のVRプレイスペースを動かしている」ため、「”VRChat内で”浮遊・飛行している」わけではありません。「高い位置に動いて壁を乗り越える」といったことは、ワールドによっては不可能です。

もし「なにかを飛んで乗り越えたい」場合は、飛行ギミックが搭載されたアバターを利用しましょう(「コライダージャンプ」などがキーワードです)。

Webブラウザって見られるの??

フレンドが「いまAmazon見てるんだけどさぁ〜」って言ってる。もしかして「VRChat」の中でWebブラウザって開けるの?

「VRChat」自体にはWebブラウザを表示する機能はありません。ただし、VRオーバーレイアプリケーションを使うことで、「VRChat」が起動しているPC上の画面を表示することができます。


(「XSOverlay」でWebブラウザのウィンドウをVR内に表示している様子)

候補はいくつかありますが、比較的採用率が高いアプリケーションはXSOverlayです。有料アプリ(1,010円)ですが使いやすく、キーボード操作、パフォーマンス監視、コントローラーの充電状況の確認などもできるため、特にオススメです。

プロフィールのメッセージって変えられるの?

あの人のプロフィール、「Online」や「Ask Me」とか出るはずの場所に、おもしろいメッセージ出してる! 課金するとあそこを書き換えられるのかな?

課金の必要はありません。「Online」や「Ask Me」といった、ユーザーステータスとともに表示されるメッセージは、プロフィールから自由に設定・変更できます。

自分らしいメッセージを書くのもよし。なにかの宣伝を書くのもよし。ユーザーステータスと組み合わせて、「いま自分はどんな状態か」をフレンドにわかりやすく伝えるようにしておくと、「VRChat」上での交流がより円滑になるでしょう。


(一例ですが、筆者は取材対応中はオレンジステータスにした上で「取材中!」と表示することが多いです)

ユーザーステータスについては以下の記事もご参照ください。

ワールドが重すぎる!!

おもしろそうなワールドに入ってみたけど、めっちゃくちゃ重い!! まともに移動すらできなくなっちゃう……どうしたらいいの!?

「VRChat」では、ワールドそのものや、ワールド内の人数やアバターなどが理由で、しばしば処理が重くなることがあります。VRモードでこの状態に出くわすと「世界がカクついて、止まる」という体験を味わうことになるでしょう。

根本的な対策は「PCの性能を上げる」ですが、いくら性能を上げてもどうにもならないこともあります。ですが、「VRChat」内の設定を調整すれば、ある程度は快適な状態に持っていくことも可能です。

以下では、「重い!」と感じた時にまずチェックしてほしい設定をご紹介します。

グラフィックパフォーマンスを下げる

まず試してほしいのは、グラフィックパフォーマンスの設定変更です。「Performance」にある設定のうち、映像クオリティ「Graphics Quality」と、アンチエイリアス設定「Multisample Anti-Aliasing」を、それぞれ下の設定にするだけで、かなりのケースで動作改善が見込めます。

もちろん、この設定を下げるとグラフィックの質が落ちます。「きれいなワールドやアバターが見たい!」と思った時には、この設定を引き上げましょう。

読み込むアバターを制限する

「VRChat」には自由にアバターをアップロードできます。そのためアバターによっては、表示するために高いPCグラフィックの性能が求められることがあります。そうした「重いアバター」ユーザーが何人かいると、それだけで処理が重くなることもあります。

また、ファイルサイズの大きいアバター利用者が複数人いると、読み込み段階で回線を圧迫する可能性もあります。50MBくらいのアバター、果ては100MBくらいのアバターを使っている人も、いるにはいるのが「VRChat」の豊かさです。

こうした「重いアバター」との遭遇に備えて、「Performance」の設定をチェックしておきましょう。「Block Poorly Optimized Avatars」ではアバターのパフォーマンスランク(※)の上限、「Max Avatar Download Size」ではアバターのファイルサイズの上限を設定できます。

設定上限を超えるアバターは、軽量なフォールバックアバターに切り替わります。「重いアバター」の表示を事前に抑止できるため、特に人数の多いワールドに行くときにはこの設定をチェックするとよいでしょう。個人的には「Max Avatar Download Size」だけでも50MBくらいにしておくのがオススメです。

なお、設定上限を超えたアバターも、「あの人のアバター、ちゃんと見えていない……?」の項で解説した操作で再表示できます。

※アバターのパフォーマンスランク:
アバターがどれだけ他のユーザーにグラフィック面で負荷をかけ得るか、という指標を示すもの。「Excelllent」から「Very Poor」までの5段階が存在。ポリゴン数や「Phys Bone」の数、パーティクルの存在などで判定される。

一定範囲外のアバターを読み込まない

上記2つの設定を調整しても重い場合は、アバターを表示する数自体を狭めましょう。

クイックメニューの「Performance」では、アバターを表示する範囲と人数を設定できます。「自分から周囲何m以内」「最大何人まで」を設定すると、上限以上のユーザーのアバターは一切表示されなくなり、簡略されたアイコンで表示されるようになります。

とりわけ大人数でにぎわうワールドでは、この設定は強く効果を発揮します。当然ながら、カメラにも映らなくなるため、集合写真などは断念するのがベターでしょう。なお、「フレンドのアバターは設定を無視して表示する」「Show Avatar設定したアバターは表示する」などの細かな制御もできます。

話し声が聞き取れない!!

フレンドがなにか話しかけてるけど、まわりでたくさんの人がしゃべってるから、ほとんど聞き取れない……別のワールドに移動するしかない?

「Earmuff Mode」を使ってみましょう。クイックメニューの「Audio」タブの下に設定項目があります。

「Earmuff Mode」は、一定範囲外のユーザーの声を自動で減少させられるモードです。多数のユーザーでにぎわう場所でも、自分の近くにいる人だけ声を聞こえるようできるので、ぜひ設定しましょう。「Earmuff Mode」自体はいつでも切り替え可能です。

話し声が遅れて聞こえる……?

人と会話してると、ときどきみんなのリアクションが数秒遅れるような気がするな。話し出しがかぶって気まずい時もあるし、なんとかならないのかな?

残念ながら仕様です。サーバーを介してやりとりする以上、「VRChat」上で発した声が相手に届くまでには多少のラグが生じます。

ただし、ワールドのインスタンスのリージョンによって、このラグを多少短くできます。日本ユーザーによって、最もラグが少なくなり得るのは「JP(日本)」リージョン。日本に置かれたサーバーを介するため、海外サーバーよりもラグが少なくなる可能性が高いためです。インスタンスを立てる際の参考にしてみてください。

オリジナルアバター、お手軽にほしい!

市販アバターも気になるけど、やっぱ自分だけのオリジナルアバターも持ってみたい! でも依頼するとけっこうなお金がかかりそうだし、手軽に作れるツールってないのかな?

ゲームのキャラクターエディットのように、手軽に「VRChat」向けアバターを作る手段は増えつつあります。代表的なものはReady Player MeMakeAvatarの2つです。

「Ready Player Me」はWebブラウザ上で人型アバターを作ることができます。顔写真からアバターを自動生成でき、作成したアバターはそのまま「VRChat」へアップロードできます。

「MakeAvatar」はスマホアプリで、人型やデフォルトアバターなど、いくつかの種類のアバターを作成できます。「VRChat」へのアップロードは別途課金が必要ですが、スマホひとつでアバター作成からアップロードまで完了するのが特長です。

上記以外では、VRoid Studioがお手軽かつオリジナリティを出せるアバターを作る上では鉄板ツールです。しかし、「VRoid Studio」が出力できるアバター形式はVRMであり、「VRChat」へアップロードするには「Unity」上で別途調整する必要があります。

なお、市販アバターでも改変すれば、ワンオフアバターにも負けないオリジナリティを出すせます。とはいえ、こちらも「Unity」の使用が必須になるため、まずは購入アバターをそのままアップロードしてみるところから練習してみるとよいでしょう。

VRChatの基本的な操作方法については下記の記事を確認ください。


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード