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業界動向 2018.07.17

キズナアイ参加のプロジェクトを運営するActiv8代表へインタビュー・視覚障害者も“触って鑑賞”など– 週間振り返りVR/AR/MRニュース

爆発的ヒットとなったVRゲーム「Beat Saber」のJaroslav Beck氏へのインタビューに引き続き、Mogura VRではバーチャルで活躍するタレントを支援するプロジェクト「upd8」を展開するActiv8の代表・大坂武史氏にインタビューを行いました。「生きる世界の選択肢を増やす」という理念の下、VR世界への展望を語っていただきました。

また、先週は視覚障害者でもVRによる触覚を使うことで、芸術作品を鑑賞できるツールに注目が集まりました。触覚グローブによるフィードバックにより、鑑賞者は細部まで触って理解することができ、VRを利用した芸術鑑賞の可能性を示しています。

本記事では、先週Mogura VRで掲載したニュースから注目記事をピックアップ。VR/AR/MRの「いま」を、皆さんにギュッと縮めてお届けします。

「生きる世界の選択肢を増やす」キズナアイ参加のupd8・Activ8代表 大坂武史氏インタビュー

2018年に入ってから、「バーチャルYouTuber(VTuber)」の話題が広がり続けています。こういったムーブメントが巻き起こる中、いち早くバーチャルYouTuber・バーチャルタレントの可能性を見出し、取り組みを行っていた企業があります。5月にもバーチャルタレントに関する新プロジェクトを発表した企業「Activ8(アクティベート)」です。

Activ8が2018年5月に発表した新プロジェクト「upd8(アップデート)」は、参加するバーチャルタレントの活動を多方面から支援する内容です。参加メンバーにはYouTubeチャンネル登録者数280万人以上を誇る、世界で最も有名なバーチャルYouTuber「キズナアイ」も名を連ねています。
「世界や人々を活性化したい」という理念を掲げるActiv8が、バーチャルタレントの支援事業に注力するのはなぜなのか。Mogura VRでは、Activ8代表・大坂武史氏にインタビューを行いました。バーチャルタレントとVRの関連性について、「人がVR世界に行く条件」、「VRから、現実世界に『価値を輸出』できる」など、興味深い内容も語って頂きました。

視覚障害者も“触って鑑賞”、ミロのヴィーナスやダビデ像を触覚で再現

世界には数々の芸術作品がありますが、その大半は“見て”鑑賞することを前提としています。それゆえ視覚に障害を持つ人たちは、芸術鑑賞に困難を伴うケースが多くみられます。このような人たちが芸術を楽しむ体験を豊かにしようと、VRを使って芸術作品に“触れて見る”取り組みがなされています。

スペインのスタートアップNeuroDigitalやプラハ国立美術館らが協力して製作したのは、VRコンテンツ「Touching Masterpieces」です。視覚障害者が芸術作品を”見て”鑑賞することを実現しようとしています。このコンテンツでは触覚グローブを着けて空間に手を伸ばすと、あたかもそこに芸術作品が存在するかのように、触れている感覚が再現されます。VRヘッドセットの装着は不要です。
体験者の一人はBBCの取材に対し、「作品に触れたときの振動(触覚フィードバック)によって、どの部分に触れているのかを理解することができました。普段は決して見ることができないものを”見る”ことができて、とても嬉しく思います」と話しました。

えぐれた道路、崩れた天井…… 豪雨災害の爪あと、360度動画で克明に

NHKは、記録的な豪雨により甚大な被害が出た西日本豪雨災害の現場を360度カメラで撮影、同社の360度報道コーナーである「NHK VR」およびNHKのTwitterにて公開しました。気象庁によって「平成30年7月豪雨」と名付けられたこの災害の爪あとを、360度で克明にとらえています。

NHKは昨年7月の「九州北部豪雨災害」の報道にも360度動画を使用しており、現場の被害を臨場感をもって報道しています。今回も災害現場の様子をリアルに伝える手段として、360度コンテンツの力を感じる内容となっています。

VRで初音ミクになりきって撮影 話題のMVを紹介


6月30日、Mitchie M(Twitter:@_MitchieM)氏による、ボーカロイド名曲のマッシュアップ「ボカロカルチャー」のMVが公開されました。同氏はVRデバイスを使用して初音ミクとなり、ライブパフォーマンスを行う様子をMVとして投稿しています。
今回撮影に使用したツールは、MuRo氏(Twitter:@MuRo_CG)による、VRでキャラクターになりきってアニメを撮影できる「PlayAniMaker」。デバイスはPC向けVRヘッドセット・Oculus Riftとその専用コントローラーであるTouchを使用しています。

このMVで使用されているPlayAniMakerにはクロマキー合成機能やリップシンク、ウォーク機能なども実装されており、現在流行を見せているバーチャルYouTuber(VTuber)向けの利用なども考えられるでしょう。今後のさらなる発展が楽しみです。


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