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大ヒットVRゲームの舞台裏に迫る「Beat Saber」CEOインタビュー(前編)

リズムに乗って、2本の光り輝く剣でキューブを切り払っていく。

2018年上半期で最も注目されたVRゲームといっても過言ではない「Beat Saber」。5月1日にSteamとOculus Storeで発売されて以降、1週間で5万本を売り上げ、1カ月で10万本を達成しました。当初はPC向けのHTC ViveとOculus Riftにのみ対応していましたが、6月のE3ではユーザーも多いPlayStation VR(プレイステーションVR・PSVR)版の発売もアナウンスされています。

https://www.youtube.com/watch?v=pa4vrynwkwY

日本でもBeat Saberに関連するツイートや記事は広く拡散されており、プレイ動画が話題となったほか、電脳少女シロやバーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさん(ねこます氏)など、バーチャルYouTuber(VTuber)も多くプレイしています。

名プレイ・珍プレイも? 話題のVRリズムゲーム『Beat Saber』VTuberのプレイ動画6選 | Mogura VR

名プレイ・珍プレイも? 話題のVRリズムゲーム『Beat Saber』VTuberのプレイ動画6選 | Mogura VR

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しかし、これだけ話題となったVRゲームにも関わらず、その開発チームであるBeat Gamesの素性やこのゲームが登場したきっかけは謎に包まれています。

今回Mogura VRは、来日していたBeat GamesのCEOでもあり「Beat Saber」の楽曲を手がけた作曲家のJaroslav Beck氏にインタビューを行いました。

予想外の大ヒット

――すでに10万本以上ダウンロードされている状況です。この結果についてどう思いますか。

Jaroslav Beck(以下、Jaroslev):

こんなに大成功するとは全く予想していませんでした。自分たちにとってはもちろん、この成功はVR業界にとって良いことだと思っています。VRに関心を持っている人たちに、VRは「まだ生きている」ということを示せたのですから。ここ1,2年、VR市場は確かに成長していると言われてきました。しかし、大きなヒット作も少なく、実際に伸びているのか分かりませんでした。私たちは一つの方向性を示すことができたのではないかと考えています。そして、VR酔いを引き起こすようなコンテンツを作ってはいけません。

私たちにとって何よりも大きなことだったのは、リリース後にSteamでBest Ratedに選ばれたことです。

――VRゲームだけではなくて全ゲーム中1位でしたね。

Jaroslev:

そうなんです。SteamのありとあらゆるPCゲーム、しかも全期間を対象にして、最も高く評価されました。それまではPCゲーム「Portal 2」が長らく1位でした。わずか1,2日でしたが、「Beat Saber」が1位に躍り出ました。これはVRゲームが通常のPCゲームにも勝てる(VR games can “beat” PC games)という明確なメッセージです。VRゲーム業界全体という目線から見ても意義深いことだったのではないかと思っています。

最近では私も、VRには非常にポジティブな未来がくると考えています。今でこそ私たちは成功したと言われていますが、将来は「Beat Saber」のように成功するゲームがもっとたくさん出てくるでしょう。VRはヘッドセットがさらに売れることで、勢いが爆発するに違いないと思っています。

皆さんが「Beat Saberをやるために新しいVRヘッドセットを買ったよ!」と写真を送ってくれるととても嬉しいです。これは本当にすごいことで、VRヘッドセットがさらに多く世に出て広がっていきます。VRをまだ体験したことがない人たちがBeat Saberをプレイし、高評価をつけてくれていることは本当に嬉しいことですね。

――高評価の秘訣はどこにあったと思いますか?

Jaroslev:

Jaroslev:酔った人がほとんどいないからだと思います。もしVRゲームをこれまでプレイしたことがない人が酔いを感じてしまったら、もうVRゲームをやろうとは思わないでしょう。初めてVRをプレイする人が楽しめたら、その人はもっとVRのゲームに興味を持つはずです。「初めてプレイした人が楽しめること」はとても大事でした。

全ての判断はゲームを良くするために下した

――この結果は予想できなかったということですが、ローンチ前は何を目標に設定していたのでしょうか。

Jaroslev:

私たちのミッションは「できる限り最高のリズムゲームを作ること」でした。作曲家としての個人的な目標は、最高にエネルギッシュな音楽を、まさにこのゲームに向けて作るということになります。私がこれまでゲームのサウンドトラックやトレイラーの音楽を作ってきたときは、(実際にそのゲームのプレイ映像を見ることはなく)「画像」だけを見て作ってきました。しかし、Beat Saberのサウンドトラックを作るときは、繰り返しBeat Saberのプレイ動画を見ながら曲を書きました。2人の開発者は、このゲームをとにかくスムーズな体験にして、遊んで本当に面白いものにすることにこだわっていましたね。

そういう意味では、ゴールは「とにかくリリースして、人々に楽しんでもらう」ただそれだけでした。金持ちになりたいと思っていわけではありません。私たちは自分たちの気持ちに正直に制作を進めました。儲けようという気持ちを原動力にしても、ときには成功しますが、そうでないこともありますからね。全ての判断はお金のためではなく、ゲームを基準にして下しています。これが最終的にはとても良い結果が出せた理由の一つだと思っています。

財務的なゴールは全く設定していませんでした。数字の話を一切しなかったんですよね。投資も受けずにポケットマネーからお金を出して作っていました。初めて数字のことを考えたのは、2018年に入って投資のオファーを受けるかどうか検討したときです。結局断りましたが(笑)

――「楽しいものを作る」という、ただそれだけに集中していたのですね。実際にリリースして大成功を収めたわけですが、コストは回収できたということですよね。

Jaroslev:

そうですね、開発にかけた時間などの費用は発売した初日に回収しました。

――世界中でVRゲームを作っている開発者にとって希望になる話だと思います。先ほど話されていましたが、資金調達も検討されていたのですね。

Jaroslev:

資金調達を検討したのは、「Beat Saber」がどの程度伸びるのか、将来私たちがどうすべきかを考えるときが来たと思ったからです。私たちにとって重要だったのは、ユーザーに最高の音楽体験を提供することで、音楽の新たなレベルを追求したいと考えていました。そのために世界中の素晴らしいクリエイターたちと組んで、本物のオーケストラでの演奏などを活用して楽曲を作ろうとすると、それなりにお金がかかります。

私たちは「Beat Saber」がこんなに売れるとは思っていませんでした。その前に、スタジオや収録にはコストがかかる事はわかっていたので、投資を検討したのです。

結局のところ、まず私たちはゲームをリリースすることに専念したいと考え、投資の話を断りました。

なお、すでに発表したことですが、アーティストは誰でも「Beat Saberで使ってほしい楽曲」を応募できるようになっています。

――作曲家としてはJaroslavさんは好きな楽曲やスタイルがあるのでしょうか。

Jaroslev:

作曲家としてのメインのスタイルは、トレイラーで使われるようなオーケストラ音楽、シネマティック音楽です。Blizzard社の「オーバーウォッチ」や「スタークラフト」、「ヒーローズ・オブ・ザ・ストーム」、ほかにも「ニード・フォー・スピード」、「コール オブ デューティー」など、数々のトレイラーの音楽を作ってきました。その前はDJをしていたり、エレクトロの作曲をしていました。なので自分の曲調としてはシネマティック音楽とエレクトロ・ミュージックを合わせて、トレイラー向けに力強さを加えた曲調になります。

https://www.youtube.com/watch?v=ZyBUMabtslI

https://www.youtube.com/watch?v=JCZB06wETeM

Beat Saberでは、エレクトロを基調にして、トレイラーで培った力強さの要素を加えています。J-POP、K-POP……。消費者としては色々なスタイルの音楽を満遍なく聴きます。どれがいい、どれが悪いというよりは、どのスタイルにも技術や生まれるまでの過程など、私を驚かせてくれる要素があります。そしてアイデアが詰まっているため、自分の音楽にも取り込んでいます。


後編では、「Beat Saber」の誕生秘話と今後の方向性をお送りします。


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この記事を書いた人

すんくぼ(久保田 瞬)

慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、環境省に入省。環境白書の作成等に携わる。ECベンチャー勤務を経て、現Mogura VR編集長、株式会社Mogura代表取締役社長。VRジャーナリスト。
VRが人の知覚する現実を認識を進化させ、社会を変えていく無限の可能性を感じ、身も心も捧げている。VR/AR業界の情報集約、コンサルティングが専門。また、国外の主要イベントには必ず足を運んで取材を行っているほか、国内外の業界の中心に身を置きネットワーク構築を行っている。Boothにて書籍「寝転んでNetflixを観ると、 VRの未来が見える」販売中

Twitter:@tyranusii

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