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業界動向 2022.09.09

VIVE Focus 3用の視線追跡デバイスと表情認識デバイスが発表 アバターコミュニケーションがさらにリッチに

HTCは9月7日、一体型VRヘッドセットVIVE Focus 3のトラッキング強化デバイスである新製品「VIVE Focus 3 Facial Tracker」「VIVE Focus 3 Eye Tracker」を発表しました。表情と目線がよりリアルにアバターで再現できます。発売価格、時期は未定です。

両製品共に、VIVE Focusも対応している「VIVE Wave」提供SDKとVR/ARプラットフォームでの標準仕様「OpenXR」を活用しており、デジタルヒューマン・モーションキャプチャー・映画やテレビ用のデジタルキャラクター等、様々なアバター形態を問わず、簡単にトラッキングを再現できる、としています。

またUnity、Unreal Game Engine、ネイティブ環境で利用でき、「VIVE Business Streaming」を介したPCと接続した状況での活用も可能と発表されています。

顔の38箇所をトラッキングするFacial Tracker

VIVE Focus 3 Facial Trackerは、唇、顎、頬、歯、舌など38種類の部位をモノカメラでトラッキング。ユーザーの表情や口の動きを捉え、忠実にアバターを通して再現します。60Hzのトラッキングレートと最適化された駆動時間により、ユーザーは遅滞なく唇と音声を同期させる、とのこと。モジュールは内蔵のUSB Type-Cポートを介してVIVE Focus 3に接続され、アドオンやアダプターは必要ありません。

表情をリアルに再現することで、プレゼンテーションやカスタマーサービス、トレーニング等のソフトスキルの向上に役立ち、教育やヘルスケア、人材、クリエイティブなど多くの企業・分野での有効利用を見込んでいます。

マグネットで装着可能、視線追跡でユーザー行動の分析ができるEye Teacker

VIVE Focus 3 Eye Trackerは、デュアルカメラと赤外線照射により、視線の方向、目の開き具合、瞳孔の大きさや位置等のデータ取得が可能です。本体は軽量なため、VIVE Focus 3にマグネットを使って簡単に取り付けられ、IPD(瞳孔間距離)の調整を妨げません。また、Foveated Rendering(中心窩適応レンダリング)に対応。ユーザーの視線方向にあるグラフィックのみ精度を最適化し、GPU負荷を軽減できます。視線制御の実装も簡単に行えます。

「VIVE Focus 3 Eye Tracker」は同時に、ユーザーの目の動き、注意の向け方、集中力などを分析します。このような分析から「どのように製品を選択しているか」「コンテンツの内容や意図をどう理解しているか」といったフィードバックを企業に提供することで、より深い行動分析が可能になります。

(参考)HTC VIVEサイトプレスリリース


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