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投資 2022.09.07

超高解像度VR/ARデバイスのVarjoが4,000万ドルを資金調達。産業向けメタバース構築加速へ

9月6日、フィンランドで超高解像度VR/ARヘッドセットを開発するVarjo(ヴァルヨ)は、4,000万ドル(約57億円、2022年9月7日時点)の資金調達を実施しました。これにより、同社の累計調達額は約1億6,200万ドルに達しました。資金は同社のプラットフォーム「Varjo Reality Cloud」の開発等に使用される予定です。

本調達はシリーズDで実施され、EQT Ventures、Atomico、Volvo Car Tech Fund、Lifeline Venturesの既存投資家のほか、MirabaudとFoxconnが新たに戦略的投資家として参加しています。

産業向け超高解像度ヘッドセットを開発、過去にも大規模調達

Varjoは、産業向けに「人の眼レベルのVR」と呼ばれる極めて高い解像度のVR/ARヘッドセットを開発するフィンランドの企業です。2021年にはVRヘッドセット「Varjo Aero」を発表しています。


(画像: Varjo)

同社CEO Timo Toikkanen氏は本調達に際し、「今回の資金調達は、企業のXR導入への関心が高まる中、過去数年にわたりVarjoが素晴らしい成長を遂げてきたことを証明するものです」「『プロフェッショナルのための真に迫ったメタバース』というビジョンはすでにここに存在します。世界で初めて、そして唯一の企業として、世界最大かつ最も象徴的な複数企業に人間の目の解像度のVR、MR技術を提供し続けられることを誇りに思います」とコメントしました。

産業用メタバースに集中、さまざまな企業・分野への進出狙う

本調達により得られた資金は、同社のXR向けクラウドストリーミングプラットフォーム「Varjo Reality Cloud」の開発に当てられる見通しです。設計や製造、エンジニアリング、教育、ヘルスケアなど、多岐にわたる産業分野に向けて、Varjoのソフトウェアおよびハードウェアの提供規模を拡大する予定。プロフェッショナルのための産業用メタバースの構築を目指します。

また、本調達の実施に併せて、同社の最高製品責任者(CPO)にPatrick Wyatt氏が就任することが発表されました。Wyatt氏は、医療技術系スタートアップのZoe、レストランが利用するプラットフォームであるDeliveroo、広告テクノロジー企業のCriteoなど、欧州および英国企業でチーフプロダクトまたは技術チームのリーダーを務めた経歴を持ちます。Wyatt氏は、今後Varjoのソフトウェアやクラウド開発部門を主導します。

(参考)Varjo


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