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【体験レポあり】VR向け無線化キットTPCastにアップグレード版が登場

HTC Vive、Oculus Rift向け無線化キットを開発するTPCastは、CES 2018にて同システムのアップグレード版となる「TPCast Plus」を発表しました。バッテリーのホットスワップ対応など、ハードウェア・ソフトウェア面でのいくつかの改良が行われています。

加えて同社は各種Windows Mixed Realityヘッドセットなどへの対応について、OEM製品のリファレンスモデルの提供を発表しました。TPCastのワイヤレス技術を用いて、メーカー各社がそれぞれのヘッドセットに合った無線化キットを導入できるようになります。

改善・改良した新バージョンが開発中

PCに繋いで動作するハイエンドVRヘッドセットでは、無線通信によるコードレス化が一つの課題とされてきました。

中国発のTPCastは、ヘッドバンド部分に追加アクセサリを取り付けて使用するHTC Vive・Oculus Rift向けのサードパーティー製の無線化キットです。昨年末から欧米で出荷が開始され、日本でもHTC Vive版が2月に発売を予定しています

発売時期の遅れに加え、セットアッププロセスが複雑であるなど、その滑り出しは順風満帆なものではありませんでした。ユーザーからのフィードバックを踏まえ、TPCast社はアップグレード版である「TPCast Plus」をCES 2018に出展しています。

TPCast Plusでは、現バージョンで問題となっている「マイクロフォンの完全なサポート」、及び「安定性・耐干渉性の向上」などに取り組んでいるとのこと。米メディアRoad to VRに提供されたプレスリリースでは、新しいアダプターは「自動での再起動、無線干渉の低減、自動での無線チャンネル検出などによる安定性の向上」が行われているとのことです。

遅延性能などは現バージョンと変わらず、片目2Kのヘッドセットで、90FPSを実現しつつ遅延は2msと低くなっています。

Plusは2018年前半に発売予定

現バージョンのTPCastではバッテリーは最大5時間の稼働となっていますが、TPCast Plusでは着脱しやすいバッテリーを導入しホットスワップ対応により、連続使用がスムーズに行えるようになります。

またバッテリーとワイヤレスアダプターを1つの領域に組み込み、よりヘッドセットとの統合性も高めています。

現バージョンの生産は継続して行われ、Plus版の発売は「2018年前半」を予定しています。

TPCastのCEOであるMichael Liu氏は、「TPCast Plusは、私たちをワイヤレスVR市場のリーダーとして位置づけるものです。このアップグレードによりワイヤレスVR体験を活用するVRコンテンツが増加し、より多くのユーザーをワイヤレスVR市場に導くことに期待しています」と述べています。

マルチプレイにも対応しているが、気になったのは重さ

ラスベガスで開催されたCES2018では、TPCast Plusが展示されました。本節は編集長久保田の体験レポートになります。

ブースでは、最大4人が同時にマルチプレイの協力ゲームを体験できました。Mogura VRの記者が体験した際は3人が同時に体験。TPCast Plusを装着したHTC Viveを被り10分ほどプレイしました。

体験自体は無線の遅延も感じることなくスムーズでしたが、マルチプレイのVRで発生しがちな回線の遅れ等によると思われる他プレイヤーの不自然な動きが気になりました。

そして、最大の課題に感じられたのが「重さ」です。もともと軽くはないHTC Viveのヘッドセット自体の重さに加えて、頭頂部にアダプター、さらに後頭部にバッテリーを装着します。特にバッテリーの重さがずっしりと感じられました。

インテルなどの技術を使ったHTCの公式「Viveワイヤレスアダプター」と比較するとバッテリーの位置による、快適性の違いが大きく感じられました。Viveワイヤレスアダプターはバッテリー自体も軽量で、なおかつ腰に装着する設計になっています。

ついにVRは無線へ Viveワイヤレスアダプターは遅延気にならず | Mogura VR

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Windows MRへの導入も

また、同社はHTC Vive・Oculus Rift以外のHMDへの対応を視野に、他社がTPCastのライセンスを受けて製品を販売できるOEMビジネスモデルの導入を発表しました。

「VRHMDのすべてのOEM及びメーカーをサポートする」リファレンスモデルを作成し、Windows MRヘッドセットへのワイヤレスVRの導入を加速したいとしています。

Liu氏は「このプラットフォームは、他のTPCast製品と同じく高画質・低遅延のパフォーマンスを提供します」と述べ、現在発売しているすべてのWindows MR製品、及びその他の片目2Kまでのヘッドセットをサポートすると説明しています。

WIndows MRヘッドセットでは、ヘッドセット自体が位置トラッキングを行うインサイドアウト技術が採用されており、その分無線データ伝送量が増加しています。TPCastは「VR業界最高のデータ帯域幅」を提供するとし、60GHzの多重チャンネルソリューションによってこれを解決するとしています。

(参考)
TPCast Announces New ‘Plus’ Version of Wireless VR Adapters for Vive and Rift / Road to VR(英語)
https://www.roadtovr.com/ces-2018-tpcast-plus-wireless-vr-adapters-rift-vive/

TPCast to Support Windows Mixed Reality with ‘Universal’ Wireless VR Module / Road to VR(英語)
https://www.roadtovr.com/tpcast-announces-support-for-windows-mixed-reality-hmds-with-universal-wireless-vr-module/

Mogura VRは、Road to VRとパートナーシップを結んでいます。

この記事を書いた人

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力触覚を中心としたバーチャルリアリティを専攻する学生。幼少期から趣味でゲーム開発を行い、やがてVRにたどり着く。現在はコンテンツ開発やデバイス開発を勉強中。

Twitter:@FoltTenor

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