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業界動向 2022.06.30

テンセント幹部、XR事業の立ち上げを公式に認める。数年間に渡るハード・ソフト両面での市場参入

中国の大手IT企業テンセントは、XRユニットを立ち上げ、同事業に注力する方針であることを認めました。ハードウェア・ソフトウェア両面に取り組み、業界のベンチマークを目指すとしています。

今後4、5年でチャンスをとらえる

同社が2022年6月20日、社内向けに「XR(extended reality)ユニット」の組織を通知したことは、ロイターが関係者からの情報として報じていました。今回ロイターは、テンセントのゲーミング部門トップであるSteven Ma氏からコメントを得ています。

Ma氏によれば、テンセントは確かにXR事業部門を設立し、ハードウェア・ソフトウェア両面で展開するとのこと。その背景として、XR分野に進出する企業の多くはアップルのようにハード・ソフト双方を提供し、クローズドなエコシステムを構築するだろうとの考えを示しました。

「当社は今後4、5年かけてチャンスをものにしたいと考えています。ソフトウェア、コンテンツ、システム、SDKツール、ハードウェアやその他VR体験の創造に必要な要素の実験を行い、業界のベンチマークとなるのです」とMa氏は語りました。

技術的ブレークスルーも背景に

さらにテンセントがXRへの関心を強めている理由として、ディスプレイ解像度の向上や軽量化といった、VRデバイスに関する多くの技術的なブレークスルーが、直近で見られる点も挙げています。

先に触れられた300人規模の人員計画といった点の真偽は、今回の報道では明らかになっていません。しかし中国のテックジャイアントが本気でXRのハード・ソフト市場に乗り込むことは、間違いないようです。

(参考)Reuters


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