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活用事例 2020.05.04

テレワークや遠隔研修に役立つVRサービス。バーチャルイベントも

昨今、新型コロナウィルスの感染拡大により、不要不急の外出自粛やイベントの休止など様々な影響が出ています。こうした状況の中、外出することなく仕事やイベント開催ができる「テレワーク」や「バーチャルイベント」の需要が高まりつつあります。

本記事では、テレワークやバーチャルイベント開催で使用できるサービスや期待される使い方のうち、VR/ARを活用したものを紹介します。

目次

1.バーチャルイベント系
1-1.cluster
1-2.バーチャルキャスト
1-3.VRChat
2.テレワーク系
2-1.自宅で講師から直接マナー研修
2-2.新社会人向けVR研修
2-3.3Dアバターで遠隔接客
3.VR/AR教育系
3-1.遠隔VR手術トレーニング
3-2.家で楽しくAR教育
3-3.遠隔VR教育システム

バーチャルイベント

cluster

clusterはVR空間で大人数が同時接続してイベントに参加できるプラットフォームです。VRライブや発表会など様々な催しで利用されています。イベントへは、PCやスマートフォンから参加でき、VRデバイス(Oculus Rift SやHTC VIVE等)を持っている人は、VRでバーチャル会場にいるかのような没入感のある体験が可能です。

2019年4月7日には、運営会社であるクラスター株式会社が、リアルイベントのバーチャル開催をサポートする「clusterスターターパッケージ」を提供開始。本パッケージを利用することで、イベントやカンファレンスのバーチャルイベントの即日開催が可能になります。

バーチャルキャスト

バーチャルキャスト」は、ニコニコ生放送などの配信サービスを介し、バーチャルキャラクターになってコミュニケーションができるVRサービスです。本サービスはコンシューマ向けのほか、ビジネス向けに機能を追加したパッケージが2種類提供されています。

2018年3月31日には、運営会社である株式会社バーチャルキャストが、新型コロナの影響で、「バーチャルキャスト ビジネスエディション」を4月30日まで無償提供することを発表しました。本エディションは、コンシューマー向けの機能に加えて、カメラマン専用モード/透明人間ADモードや、モデルデータのローカル読み込み機能が使用できます。

VRChat

VRChat」は、VR空間内にアバターでログインし、多人数でコミュニケーションできるソーシャVRアプリです。VRヘッドセット(VRモード)とPC(デスクトップモード)で利用でき、VRモードではボイスチャットに加え、自分の身体の動きをアバターに反映させてボディーランゲージでも交流できます。

なお、2020年4月時点、本サービスは日本語に未対応です。

「VRChat」 の解説記事はこちらです。

テレワーク系

自宅で講師から直接マナー研修

「バーチャルキャスト」の運営会社のバーチャルキャスト社は、同プラットフォームを使用した「VR社会人研修システム」を開発しています。遠隔地から講師や受講者が同じVR空間に入り、実際にお互いの会話や動作を見ながらVR空間で研修を受けられるシステムです。

本システムは、VRデバイス装着者の細かな動作もVR内に反映可能なので、小さな名刺サイズのアイテムを手渡ししたり、お辞儀の角度を伝えたりできるほか、会話を通して言葉遣いの指導もできます。

新社会人向けVR研修サービス

VRを用いた企業向け研修トレーニング制作・導入支援を行う株式会社エドガは、新型コロナウイルスの流行を受け、新社会人向けVR研修サービスの開発を行っています。

本サービスは研修用VRコンテンツが収録されたVRヘッドセットをレンタルする仕組みです。ヘッドセットを装着するだけで研修を行うことができ、小規模スペースのみならず在宅・リモート環境でも、人材育成のための研修を実施できます。第一弾コンテンツは2020年初夏より展開される予定です。

3Dアバターで遠隔接客

株式会社アドパックは、3Dアバターを活用した遠隔接客システム「バタラク」の提供しています。3Dアバターを操作して遠隔地の顧客とリアルタイムにコミュニケーションが取れるシステムです。

本サービスでは映像配信システムのほか、ディスプレイに接続するだけで3Dアバターと顧客の対話ができる専用機器、PCから3Dアバターを操作できるソフトウェアが提供されます。導入は使用用途に合わせてカスタマイズが可能です。

VR/AR教育

遠隔VR手術トレーニング

カナダのスタートアップPrecision OSは、同社のVRで病院の手術室を再現する「VR手術トレーニングツール」にマルチプレイ機能を追加しました。

本機能を利用することで、互いに離れた場所にいても、同じ手術の執刀をVRで体験できます。バーチャル手術室に同時に参加可能なアバターは最大で5人。外科医や研修医、そしてデバイスメーカーといった関係者が、場所を問わず参加可能です。

家で楽しくAR教育

教育系ARアプリを手掛けるWITHINは、同社の有料ARコンテンツを2020年6月1日までで無償提供します。同社のARアプリ「Wonderscope」内のコンテンツが一部無料になります。

「Wonderscope」は、現実が劇場のステージとなり、ダイニングテーブルの上やベットの上などで物語が展開します。このARアプリでは、スマートフォンなどの画面越しに物語を見るだけでなく、登場人物たちと会話することによってストーリーが進んでいきます。

遠隔VR教育システム

VR教育ソリューションを提供する株式会社ジョリーグッドは、遠隔でオンラインVR授業を実施できる「多接続リモートVR教育システム」を開発しています。同社が提供する医療や介護、発達障害支援などのVRトレーニングの授業を可能にするサービスです。

本システムは、指導スタッフと自宅にいる複数の受講者がオンライン会議システムをつなぎ、当事者目線の360度のVR体験学習を提供することができます。指導スタッフは複数の受講者のVRデバイスを一斉に操作可能です。


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