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投資 2018.09.04

SteamのVRユーザー、昨年同時期と比べ70%近く増加

ゲーム販売プラットフォームSteamは、2018年8月までのハードウェア利用状況を発表しました。HTC Viveがシェアを落とす一方でOculus RiftとWindows Mixed Realityヘッドセット(MRヘッドセット)の利用割合が上昇しているという中期的な傾向が見られています。一方で、VRヘッドセット利用者総数は着実に増加しています。

HTC Viveはシェア低下、OculusとWin MRが増加

Steamでは毎月ユーザーへの調査を行い、ゲームを遊んでいるPCのグラフィックボードなどのハードウェア、またOSなどのソフトウェアに関する統計を発表しています。なお調査はSteamでの利用に限るもので、かつSteamユーザーも任意で参加しています。各プラットフォームの公式ストアでの利用数も含まれていないため、市場全体のシェア率を直接推定するには不十分なことに注意が必要です。

8月までの調査結果によると、Oculus Riftの利用割合は7ヶ月連続で上昇。この間にシェアを0.93ポイント伸ばしています。一方HTC Viveは1.77ポイント落とし、現在の利用割合は42.58%です。Windows MRヘッドセットも0.77ポイントアップと、ゆっくりですが着実に利用割合を伸ばしています。

また公式データでは公開されていませんが、HTC Viveの上位機種HTC Vive Proについては、シェアが1.95%程度と推計されています。

また調査対象となっているSteamユーザー全体のうち、調査時点でVRヘッドセットを利用する人の割合は0.74%です。昨年の同時と比べると68%増となります。

VRユーザーは年160%成長のデータも

Steamを運営するValve社は今年7月、Steamの月間アクティブVRユーザーは毎年160%の成長を遂げていると発表しました。またメディアRoad to VRは、Steamユーザーのうち、およそ5,360万人がVRに必要なスペックを満たしたGPU搭載のPCを所有しているという推計を行っています。

最新の状況を総括すると、HTC Viveがシェアを落とす一方、Oculus RiftとWindows MRヘッドセットがその減少分を分け合い、利用割合を伸ばしています。またVRヘッドセットの利用者数そのものは増加傾向にあると言えます。

この動きの背景を特定することは困難ですが、理由の1つに7月末「MARVEL Powers United VR」特別版とOculus Rift、Touchコントローラーがセットになった同梱版がリリースされ、人気を集めている点が挙げられます。
またHTCによればViveは7月の一時期品切れを起こしており、この販売機会逸失がシェア低下に繋がった可能性もあります。

6月の調査結果はこちらで紹介しています。

(参考)Road to VR
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