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業界動向 2019.09.06

VRゲームをプレイするデバイス利用状況に変化 最新機種が増加中

Valveのゲーム配信プラットフォーム、Steamが行っているハードウェア利用状況でVRゲームをプレイしている機器に変化が起きています。2019年5、6月に発売された2つのPC向けVRヘッドセットがシェアを伸ばしています。

前回7月の調査では8.4%だったOculus Rift S(以下Rift S)の使用率が10.85%に上昇。Valve Index(以下Index)は、使用率が約2倍(1.46%から3.3%)に増加しました。

Steamの利用デバイス調査

Steamでは毎月ユーザーへの調査を行い、ゲームを遊んでいるPCのグラフィックボードなどのハードウェア、またOSなどのソフトウェアに関する統計を発表しています。なお調査はSteamでの利用に限るもので、かつSteamユーザーも任意で参加しています。各プラットフォームの公式ストアでの利用数も含まれていないため、市場全体のシェア率を直接推定するには不十分なことに注意が必要です。

2017年からの過去2年間の調査では、Steamで最も使用されるVRヘッドセットはOculus Rift。次いでHTC VIVE、大きく離れてWindows Mixed Realityヘッドセットが3位という状況が続いてきました。

Windows MRの使用率は減少

Rift SとIndexを使用するユーザーが増加する一方で、Windows Mixed Reality(Windows MR)系ヘッドセットの使用率は、9.39%から8.24%に下落しました。

Windows MRの使用率が下降傾向にある理由は判明していません。同ヘッドセットシリーズは最初の発売から約2年が経過しています。これまで何度か値下げも行われてきましたが、Oculus RiftやHTC VIVEと並ぶシェア率は獲得できない状態が続いています。

米メディアUploadVRは、この結果から、VRユーザーが価格よりも性能(トラッキング、ハンドコントローラーなどの)を優先する傾向にあると分析。またWindows Mixed Realityというブランド自体がOculusやSteamVRと比較して、訴求力に劣る可能性を指摘しています。

乗り換えが進行中?

Rift Sの前モデルであるOculus Riftの使用率は、7月の調査時と比較して低下(40.9%→37.76%)しました。Oculus Riftの使用率は、Rift Sの発売以降は下落傾向が続いています。同時にRift Sの使用率が上昇していることから、Oculus Riftから新型のRift Sに乗り換えるユーザーが増加していると推測されます。

更なる使用率の増加もあり得るか

今回の調査で、使用率の大幅な増加が判明したIndexですが、2019年9月現在、同VRヘッドセットの販売は一部の国限定で行われており、日本を含む複数の国には出荷が行われていません。Valveが販路を拡大した際には、使用率はさらに増加するものと思われます。なお記事執筆時点では、Indexの日本国内での販売予定は発表されていません。

(参考)UploadVR


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