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業界動向 2022.07.15

K-POP界大手のSMエンターテインメントがAmazeVRと合弁会社設立、VRコンサートを独占配信

2022年7月13日、VRコンサートを運営するAmazeVRは、SMエンターテインメントとそのメタバース向けコンテンツ専門企業Studio KWANGYAとのジョイントベンチャー契約を締結しました。AmazeVRとStudio KWANGYAは韓国・ソウルを拠点とする合弁会社を立ち上げる予定。バーチャル空間における音楽エンタメ市場のさらなる拡大を目指します。


(画像: SM Entertainment, Studio KWANGYAの設立プレスリリースより引用)

世界的な音楽エンタメ企業とVRスタートアップがタッグを組む

SMエンターテインメントは、韓国最大規模の総合エンターテインメント企業です。1995年の設立以来、K-POPの世界進出を押し進めてきました。直近ではグループ「aespa(エスパ)」を現実とバーチャル空間の両方でデビューさせ話題に。2022年、世界最大規模の野外音楽フェスティバル「コーチェラ・フェスティバル」でも初の米国ライブを行うなど、その人気ぶりが伺えます。SMエンターテインメントにはNCTやSuper Junior、少女時代、Shinee、Exo、Red Velvet、SuperM、TVXQ、BoAなども所属しています。


(「aespa」の楽曲「Next Level」のジャケット。画像: SM Entertainment)

一方のAmazeVRは、主にアーティストの映像を間近で見れるサービスに注力しているロサンゼルスのスタートアップです。2022年夏には歌手のミーガン・ジー・スタリオンとVRコンサートツアーを行いました。このコンサートは映画館で上演され、VRヘッドセットを使用った演出・楽曲を披露しています。

新会社ではVRコンサートの独占配信を計画中

両社が立ち上げる合弁会社の名称は「Studio A」。AmazeVRのVRコンサート制作ツールが導入される予定です。これらのツールにはカスタムされた3DVRカメラ、ステージセットアップ、Unreal EngineベースのVR用VFXツール、手動タスクを自動化するAIモジュールなどが含まれるとのこと。このVRコンサートは、AmazeVRの音楽VRサービスとSMのVRサービスを通じて独占的に配信される見込みです。

AmazeVR共同CEOのSteve Lee氏は、「ファンがこれほど近くで、お気に入りのアーティストを体感するコンサートはこれまで存在していませんでした」「K-POPスターをフィーチャーした、魅惑的で完全没入型のVRコンサートをお届けします」とコメント。またSMエンターテインメントのCEOであるSung-su Lee氏は「私たちはこの市場に大きな関心を寄せており、バーチャル空間におけるアーティストにチャンスを見出しています」と述べました。

(参考)SM Entertainment, Music Business Worldwide, Twitter(AmazeVR)


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