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開発 2023.02.20

RobloxがAIツール導入テストを予告。テキストからテクスチャやコードを生成、サードパーティー製ツールとの統合も視野

2月17日、RobloxがジェネレーティブAIツールを使った機能のテストを予定している旨が明らかになりました。予定されているテストは「テキストプロンプトによるテクスチャ生成」と「AIによるコード補完」の2種類。今後数週間のうちに展開される予定です。

若者に人気の”メタバース”プラットフォーム

Roblox(ロブロックス)」はプレイヤー自身がゲームを制作したり、他のプレイヤーが作ったゲームを遊べるプラットフォームです。Robloxによると、全世界の日間アクティブユーザー数(DAU)は5,800万人を超え、ユーザー自作のコンテンツ(UGC)は3,200万以上となっています。急成長中のユーザー年齢層は17歳~24歳、若年層に人気のあるゲームプラットフォームとして知られています。

テキスト指示のみでアイテムやコードを作成?

Robloxは今回、ジェネレーティブAIを用いたクリエイター向けツールの開発、ならびにツールのテスト予定を公式に発表しました。

1つ目は「テキストによるプロンプト(条件指定)を用いたアイテムやコンテンツ要素を生成するツール」のテストです。詳細は明らかにされていませんが、本発表に伴い公開されたYouTube動画を見る限り、2月2日に明らかになった「Ready Player Me」のAIによるアバター衣装作成機能のようなテクスチャ生成機能のようです。


(テキストプロンプトを入力することでテクスチャを生成、自動車の3Dモデルの外観を変更する様子)

2つ目は「AIによるコード補完ツール」に関するテストです。同社によると「コード作成経験が少ない人でも、簡単にコードを作成できるようになることが目的」とのこと。YouTubeも動画では、テキストプロンプトからAIがコードを生成し、ゲーム向けのコンテンツ作成が可能になるようです。

AI活用に向けた第一歩に

Robloxは「すでに私たちは、専用のジェネレーティブAIツールはクリエイターの生産性を加速させるだけでなく、アイデアを実現するために必要な技術力を大幅に低下させることができると社内のプロトタイプで確認しています」とコメントし、AIによるコンテンツ作成ツール普及に意欲を示しています。同社は、サードパーティーのジェネレーティブAIサービスで作成した3DCGやテクスチャ等を、Roblox用のゲーム開発ツール「Roblox Studio」で直接使えるようにするシステムを提供する予定です。

一方でAI導入の課題として、技術的な環境適合の問題や、コミュニティの安全性を脅かす偏ったコンテンツ作成の可能性など倫理的な問題も挙げました。

Robloxは、2月23日まで開催される「Developer Week」や3月に開催予定の「Game Developers Conference AI Summit」の講演にてテスト内容の詳細を発表する予定です。

(参考)Roblox blog


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