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業界動向 2023.02.06

アバター生成システム「Ready Player Me」、AIでのアバター作成トライアルを開始

2月2日、3Dアバター生成ツール「Ready Player Me」はジェネレーティブAIを使ったアバター衣装作成機能のトライアルを開始しました。本機能ではユーザーがアバター衣装の特徴をテキストで指示すると、AIはその意図を理解し自動的に衣装を作成します。

ジェネレーティブAIでのアバター作成機能は、2月2日にオープンしたReady Player Me Labsにて公開されました。「Ready Player Me Labs」は開発者とユーザーのための実験的プロジェクトの早期アクセスプログラムです。本記事執筆現在、ベータ版として無料で提供されています。

今回のリリースにより、ユーザーはジェネレーティブAIプラットフォームの「DALL-E」を利用し、アバターの衣装を作成できます。ユーザーは希望するアバター衣装の特徴をテキストで入力。例えば「gradient that looks like sky during sunset over los angeles
(ロサンゼルスの夕暮れ時の空のようなグラデーション)」と入力すると下記画像のようなグラデーションのアウターがデザインされます。


(画像:GamesBeatより引用)

また「hot dog pattern(ホットドッグ柄)」と入力すると、ホットドッグがデザインされたジャケットが完成します。作成した衣装を着たアバターをSNSで共有することも可能です。


(GIF動画:Ready Player Me公式サイトより引用)

今後は、アバター本体や概観もジェネレーティブAIを使って作成する機能や、ジェンダー・体型・年齢などに関する細かな要望に応じたアバター作成機能も追加される予定です。

アバター作成プラットフォームを目指す「Ready Player Me」

「Ready Player Me」はポーランドやエストニアを拠点とするWolf3Dが開発している、ブラウザ上で利用できる無料のアバター生成ツール。1枚の顔写真から自動でアバターを生成可能な点が大きな特徴として挙げられます。同社は異なるバーチャル空間をまたいで「横断的に使用できるアバターシステム」を提供し、ユーザーが統一されたアイデンティティのもと、「メタバース」を楽しむ世界の構築を目指しています。

米メディアGamesBeatの取材によれば、「Ready Player Me」は2023年2月現在、6,000以上のアプリ、ゲーム、バーチャルワールドの開発者とパートナーシップを結んでいる、とのこと。また大手化粧品メーカーのロレアル、スポーツ用品メーカーのアディダス、自動車メーカーのBMW、ファッションブランドCalvin Klein(カルバン・クライン)やNew Balance(ニューバランス)などの多業種の主要ブランドとも提携しています。

本トライアルに際し、同社CEOであるTimmu Tõke氏は「ジェネレーティブAIは、3Dコンテンツの作り方やアバターの作り方を確実に変えていくでしょう。私たちはその最前線に立ち、どのように変化していくかを理解し、それに合わせて自分たちも変化していくことを目指しています」とコメントしています。

(参考)Ready Player MeGamesBeat


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