Home » カナダのスタートアップ、VR手術シミュレーション開発に230万ドル調達


投資 2018.11.26

カナダのスタートアップ、VR手術シミュレーション開発に230万ドル調達

カナダのスタートアップPrecision OSが、シリーズAで230万ドル(約2億6千万円)の資金調達を行いました。Precision OSに出資したのは、主にDavosとスウェーデンの投資ファンドAO Investで、その他、複数の未公開投資家が出資を行っています。Precision OSは、VRを使用した手術シミュレーションの開発を進めています。

医師のトレーニングと手術計画の策定用に開発された

Precision OSのVR手術シミュレーションは、VRで病院の手術室を再現するというもの。外科手術を行う医師の技能トレーニングのためのツールと、実際の手術における執刀手順の確認や調整のためのツールとして開発が進められています。

整形外科医でありブリティッシュ・コロンビア大学の臨床准教授も務める、Precision OSの最高経営責任者(CEO)Danny P. Goel氏は「Precision OSのシミュレーションは、現行の手術シミュレーションでは実現できていない領域の理解を助けます」「VRの採用による意思決定の明確化は、患者さんはもちろん、価値ベースの医療(※欧米で議論が進む医療方針。治療の効率性を重要視する)にも繋がっていきます」とコメントしています。

Goel氏はまた「VRは失敗しても大丈夫な環境を提供します。これは医師にとっては大変価値のあるものです」と付け加えました。

またPrecision OSは、医師がより緻密な執刀計画を立案できるようにするべく、この手術シミュレーションに、患者のデータを個別に入力できる機能を追加する計画も進めているとのことです。

現在、VRの医療分野への応用は世界中で進んでいます。以前にもイギリスの企業によるシミュレーション開発やアメリカでの緊急医療トレーニングへの活用など、様々な事例をお伝えしてきました。

(参考)Road to VR
Mogura VRはRoad to VRのパートナーメディアです。


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード