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投資 2020.02.14

“VR行動療法”に効果、英大学発スタートアップが1,250万ドル調達

イギリスのスタートアップOxford VRは、シリーズAラウンドで1,250万ドル(約13.7億円)の資金調達を行いました。VRを用いた行動療法の研究、治療プログラムの開発を進めます。

従来の治療にVRセラピーを追加

Oxford VRは2017年、英国オックスフォード大学のDaniel Freeman教授らが設立しました。同スタートアップ「automated VR therapy(自動VR療法)」と呼称する治療法を開発しています。これは、従来のケアに加えて行う、VRを用いた心理療法です。

同社によると、このプラットフォームの目的は「高い負荷がかかっている治療者に対して、優れた臨床技術へのアクセスしやすさ、及び技術の標準化を実現する。こうして治療手順を遵守しながら、行動療法を変えていく」こと。第一の臨床試験として、高所恐怖症の患者を対象にVRセラピーを提供しました。バーチャルな吊り橋のような体験をさせ、恐怖症の克服を試みるものです。

下記の映像にあるように、結果は「期待よりはるかに優れていた」とのこと。なお治療はVRだけでなく、セラピストによる対面の療法と組み合わせて提供されました。

香港の大学等とも提携

Oxford VRのVRセラピーは、すでにイギリスの国民保健サービス(National Health Service)を通じて提供が開始されています。

また同社は、AXA香港や香港中文大学、コロラド州のNational Mental Health Innovation Center等と提携してパイロットプログラムを実施中です。

VRを用いた恐怖の克服、セラピーの事例はこちらでも紹介しています。

(参考)Road to VR
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