2022年5月24日、Nianticは開発者イベント「Lightship Summit」にて「Lightship VPS」を発表しました。Lightship VPSはARコンテンツ開発者が自由に利用可能であり、東京を含む世界の6都市・30,000以上のロケーションにて、ユーザーのデバイスの位置や方角を正確に特定し、ARコンテンツをより高い精度で提供することが可能となります。
世界6都市で利用可能、日本・東京にも提供開始
「Lightship VPS」では、Nianticが独自に作成した3Dマップを活用し、ユーザーのカメラから送られた画像を用いて素早くデバイスの位置を特定。センチメートル単位の精度でARコンテンツを固定できるようにする、ビジュアルポジショニングシステム(VPS, Visual Positioning System)です。
現時点では、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シアトル、ニューヨーク、ロンドン、東京の6都市の30,000以上のロケーションで利用可能。対応範囲は現在進行系で拡大中とのことです。利用にあたっては、開発者用アカウントを登録し、「Lightship ARDK」をダウンロードする必要があります。「Lightship ARDK」やVPSはiOS、Android、およびUnityに対応しています。
Lightship VPSのデモパートナーには、JR Reality(Superblue)、AREALM(FoundrySix)、Pixelynx、集英社XR、Rhizomatiks、Liquid City、TRIPPが参画。「Lightship Summit」会場ではこれらパートナー企業のVPS対応アプリを体験する機会も設けられました。
Nianticのユーザーと開発者をつなげる「Campfire」
合わせて、Nianticのユーザーと開発者をつなげるソーシャルネットワーク「Campfire」も発表されました。Nianticが提唱する「リアルワールドメタバース(現実世界でのメタバース)」の「ホームページ」の役割を担い、同じ地域のプレイヤーに出会ったり、コンテンツを共有したり、イベントを開催したりと、現実世界でのソーシャルなつながりを形成する手段になるとのこと。
この他にも発表続々
このほか、Nianticは3月に買収したWebAR開発プラットフォーム8th Wallについて、個人開発者に向けた新しい価格体系とマネタイズおよび配信機能を発表することを明らかにしました。また、Lightship VPSチームと連携して、VPSをブラウザ上で利用可能にしたとのことです。いずれも「Lightship Summit」の2日目に情報発表が行われます。
さらに、日本でも2022年6月24日(金)に東京・原宿にて開発者向けのイベントを開催することが発表されました。後日、Nianticは詳細な情報を明らかにする予定です。
(参考)Niantic