マイクロソフト社の研究機関であるMicrosoft Research(マイクロソフトリサーチ)は、高性能なハンドトラッキングを実現したデモ動画をYouTubeで公開しました。Microsoft Researchは「ハンドトラッキングの技術には巨大な需要がある」としています。
この技術は指の動きをリアルタイムで認識することができ、両手を使いオブジェクトを操作したり掴んだりすることが可能です。左右両手の指を繋いだ状態も再現することができます。
現実と同じようなUI(ユーザーインターフェイス)で直感的な操作が可能に
ジェスチャーを認識する装置は、キネクトのような外見のデバイスで、タブレットPCに取り付けて動かすこともできます。
リアルタイムで再現される手の3Dモデルも非常にリアルです。指の動作も自然なもので、人間の映像に重ねても違和感が少なく感じられます。
VRアバターなどVRへの活用も
デモ動画には、糸あやつり人形やキーボード、ピアノの演奏などが行われている映像が収められています。Microsoft Researchは、既に同技術によってVRアバターの手を自分の本物の手と同じように感じられるところまで到達していると公式ブログで述べています。
VR体験の向上には直感的な操作性で入力するコントローラーが必要不可欠です。コントローラーで実現するものとしてはOculus社のOculus Touchが、またハンドトラッキングを行うものとしてはLeap Motionが非常にスムーズなVR内の「手」を実現しています。本稿で紹介したマイクロソフトを始め、各社の今後の動向に注目したいところです。
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(参考)
Talking with your hands: How Microsoft researchers are moving beyond keyboard and mouse – Microsoft 公式ブログ
https://blogs.microsoft.com/next/2016/06/26/talking-hands-microsoft-researchers-moving-beyond-keyboard-mouse/#sm.000g0p0gh18c0d31xge1qrexohp1c