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3Dモデル活用 2018.08.17

航空機内でVR 雲の下の地上の様子を見下ろす

ルフトハンザドイツ航空は、一部の航空路線でVRコンテンツの提供を開始します。機体が飛ぶ下の景色を、まるでシースルーの機体に乗っているかのようにリアルタイムで楽しめる内容です。

真下の景色を3D体験、観光も

VRが体験できるのは、エアバスA330を使ったフランクフルト発ドバイ行きのフライトLH630便です。「VR Moving Map」という名のこのコンテンツでは、ちょうど機体の真下に広がる景色を、3D映像で再現しています。現在位置に対応して景色は変わっていきます。

山や湖、都市の3D地図を見られるだけではなく、その場所をより良く知れるような内容が用意されています。たとえばウィーン上空を飛行する際は、名物のプラーターの大観覧車に乗ってみたり、クラシックコンサートを鑑賞したり、という体験が、360度画像や動画で実現します。

広がる飛行機旅行×VRの取組

このサービスは、デジタルコンテンツを手掛ける3Spin社との協力で作成されました。同社の社員がフライト中に窓の外を見ながら、「今はどの辺りにいて、雲の下の景色はどうなっているのだろう」と考えたことがきっかけだと言います。

VRと飛行機旅行との組み合わせ自体は、新しいものではありません。HISとファーストエアラインズは地上にいながらVRで旅行体験を提供し、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港はフライトの待ち時間にVRが体験できるスペースを開設しました。

VRは旅行体験のトレンドに

これに対してルフトハンザドイツ航空の狙いは、VR体験をフライト中に体験できることです。実際のフライトとVRをリアルタイムに連動させ、搭乗者の心に残る体験を提供したいと考えています。

「VR Moving Map」はサムスンのGear VRを使用しています。また地上の様子だけでなく、コックピットの内部を見たり、高度や速度、目的地までの時間といった情報を得ることも可能です。

ルフトハンザドイツ航空は、VRの活用が旅行におけるトレンドになると考えており、今後もVR技術でフライト体験をより上質なものする方針です。「VR Moving Map」は現在1路線のみの提供ですが、今後は全ての定期便でサービスを行いたいとしています。

機内でVRサービスを提供する試みは、国内外の航空会社により行われています。今後は一層実用化が進むかもしれません。

(参考)VRScout
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