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開発 2022.09.29

Nianticの「Lightship VPS」がWebARプラットフォーム「8th Wall」に対応。VPSを使ったWebARコンテンツが作成可能に

Niantic(ナイアンティック)は9月22日、「Lightship VPS」がWebARプラットフォーム「8th Wall」にて利用可能となりました。同社が開発を続けてきた「Web版のLightship VPS」が使用できるようになり、「8th Wall」ユーザーは、Nianticのマップ上にあるVPSポイントを活用したWebARコンテンツの作成が可能となります。

「Lightship VPS」とは

NianticはARゲーム「ポケモンGO」や「ピクミンブルーム」等の開発・運営を行う企業。リアルワールド・メタバースというビジョンを掲げ、地球規模のAR体験を現実世界で実現するためのAR開発プラットフォーム「Niantic Lightship」を提供しています。

「Lightship VPS」は、「Niantic Lightship」の機能の一つ。ユーザーのデバイスのカメラから送られた映像とNiantic独自の3Dマップをもとに、ユーザーが「どこにいて、どちらを向いているのか」を特定します。これにより、センチメートル単位でARコンテンツの精緻な表示を可能にするビジュアル・ポジショニング・システム(VPS, Visual Positioning System)です。なお「Lightship VPS」による位置合わせは、「Waypoint(ウェイポイント)」と呼ばれる特定の地点からのみ利用可能です。

AR体験の可能性をぐっと広げる「Web版Lightship VPS」

Nianticは2022年3月に、WebARプラットフォーム「8th Wall」を運営する8th Wallと合併。「8th Wall」は、アプリ不要でブラウザで高品質なAR体験ができるプラットフォームであるため、以前よりNianticの「Lightship VPS」のWebブラウザ版への対応が期待されていました。

今回の「Web版Lightship VPS」の提供開始により、ユーザーは特定のアプリをダウンロードせずとも、ARコンテンツに正確性と一貫性を担保しつつ制作できるようになりました。

加えて、ARシーン内でのロケーション3Dメッシュも利用可能に。オクルージョン技術と物理演算を利用したWebARコンテンツにより、AR世界と現実世界の間のシームレスな表現が実現します。ブラウザ上での操作のため、LiDAR非対応デバイスを含むあらゆるiOSおよびAndroidスマートフォンで利用できます。

(※オクルージョン技術…現実世界の物体の前後関係を把握し、ARコンテンツの前を現実の人物が通り過ぎたりできる、AR表示技術のひとつ)

今回の発表に際し、Nianticは世界中で作られた「WEB版Lightship VPS」のデモの様子をYouTubeにて公開しています。

また、先行して一部の開発者に公開されていた「WEB版Lightship VPS」ベータ版にて作成された複数のWebARデモコンテンツは、「8th Wall Discovery Hub」でまとめて公開されています。「Web版Lightship VPS」は、8th Wallのユーザーであれば誰でも利用可能です。

(参考)プレスリリース


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