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メタバース最新動向 2024.02.15

英Kartaがアジア最大級のメタバース「ZEPETO」に参入。TWICEやBLACKPINK、Spotify等のコンテンツ手がける有力スタジオ

2月12日、メタバースコンテンツスタジオのKartaは、メタバースプラットフォーム「ZEPETO」専門スタジオの立ち上げを発表しました。ファッションや化粧品ブランドと協力し、ブランド独自のZEPETO向けコンテンツ開発をサポートします。

既に大手ブランドやK-POPグループと協働、ZEPETOへ進出

Kartaはイギリス・ロンドンで2021年に創業。7,000万人以上の月間アクティブユーザーを有するオンラインゲームプラットフォーム、「Roblox」のブランド/企業エクスペリエンス(※)を開発・提供しています。2023年には110万ドル(約1.6億円)の資金調達を実施し、バトルロイヤルゲーム「Fortnite」専門のクリエイティブスタジオ立ち上げを行うなど、新規プラットフォームへの進出に積極的な姿勢を見せています。

Kartaは既にAmazon MusicやSpotify、ユニリーバ等の企業エクスペリエンスを世に送り出しているほか、K-POPアーティストのTWICEをフィーチャーしたエクスペリエンス「TWICE Square」は延べ7,600万回以上訪問されるなど、大きな成功を収めています。

(※エクスペリエンス……「Roblox」上で提供されているバーチャル空間やゲームコンテンツの総称)


(Kartaが開発したRobloxやFortnite向けコンテンツの一例。左上: ヘアケアブランド大手のユニリーバとコラボした「Sunsilk City」 右上: K-POPグループBLACKPINKのエクスペリエンス「BLACKPINK THE PALACE」 左下: 同じくK-POPグループTWICEのエクスペリエンス「TWICE Square」 右下: 音楽ストリーミングサービスSpotifyとコラボした「Spotify Wrapped Realms」)

今回Kartaが専門スタジオを立ち上げたプラットフォーム「ZEPETO」は、韓国NAVER Zが開発・提供するメタバースプラットフォームです。若年層・女性から支持を得ており、平均での月間アクティブユーザー数は約2,000万人、アジア発のプラットフォームとしては最大級の規模を有します。当初はアバターの着せ替えやカスタマイズを中心としていましたが、後にバーチャル空間内を移動・探索できるシステムが追加され、“メタバース”としての性質を徐々に強めつつあります。

今回のスタジオ立ち上げに際し、KartaのCEOであるErik Londré氏は、「ZEPETO専門スタジオの開設を嬉しく思います。この独自の文化と表現、そして情熱的なコミュニティを持つプラットフォームと、私たちのスタジオチームには大きな可能性を感じています」とコメントしました。

市場・ユースケースともに広がる「バーチャルファッション」

「ZEPETO」や「Roblox」に限らず、様々なプラットフォーム上で「バーチャルファッション」「アバターファッション」市場の大規模化が続いています。一例として、Robloxはメタバースプラットフォーム上のファッションアイテムやアバター購入に関するレポートを公開しており、特に若年層のユーザーが「デジタルな自己表現」のために様々な購買行動を行い、ひとつのカルチャーとして成立している様子を強調しています。

今回の発表に際し、KartaのZEPETOスタジオ・リードアーティストであるDominique Sosseh氏は「ZEPETOが自己表現を重視している点を気に入っています。世界最大のバーチャルファッションのマーケットプレイスとして、すべてのブランド、特に女性のユーザーを重視しているブランドは意識すべきプラットフォームだと考えています」とし、ZEPETOのファッションプラットフォームとしての可能性を語りました。

(参考)Karta


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