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業界動向 2020.09.23

フェイスブック、可変焦点技術のLemnis Technologiesを買収か?

VRの展開を推進するフェイスブック。9月16日(米国時間)の「Facebook Connect」ではVRヘッドセット「Oculus Quest 2」を発表、数々のセッションにおいて、AR/VR双方の技術開発に余念がない様をアピールしました。

フェイスブックは新たに、シンガポールのテクノロジー企業Lemnis Technologiesを買収した可能性が浮上しています。Lemnisは、VRヘッドセット使用中に遠近に応じて焦点を変える「可変焦点」の技術に取り組んできました。次世代デバイスへの影響が注目されます。

CEOは2月に移籍

報道によると、Lemnis社CEOのPierre-Yves Laffont氏は自身のLinkedInプロフィールを更新。2020年2月からフェイスブックでフルタイムの勤務を開始し、2020年9月現在はAR/VR関連チーム「Facebook Reality Labs」に所属するとしています。これは「買収と雇用」が同時に行われた結果だと見ることもできるでしょう。他方、残る9名の従業員にはフェイスブックへの移籍が確認できていない人物もおり、さらに両社は買収を公表していません。

目の疲労軽減も期待の”可変焦点”技術

VRヘッドセットは、VR空間内の遠近に応じて焦点を合わせることができません。焦点はおおむね2mの距離で固定されています。しかし現実の世界を目で見る際には、近くに物を近づければくっきりと見えるのが自然です。「可変焦点」の機能は遠近に応じて焦点を変え、より鮮明なイメージを実現。目の疲れを和らげることも期待されます。

LemnisはSIGGRAPH 2018にて、可変焦点技術を実装した「Verifocal」ソフトウェア、ハードウェアを発表しました。一方フェイスブックは、2018年の開発者会議F8にて可変焦点を実現した新プロトタイプ「Half Dome」を披露しています。

いずれも製品化は実現していませんが、今回の動きにより、可変焦点技術の進展に期待が高まります。

フェイスブックの最新デバイス、Oculus Quest 2の情報はこちらから。

(参考)Road to VR
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