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投資 2022.07.14

3DやVR/ARのインフラ構築目指すecho3D、550万ドル調達 技術・マーケティング採用強化へ

2022年7月1日、米ニューヨークを拠点とするecho3Dは550万ドル(約7.6億円)の資金調達を行いました。同社は資金を元に、技術開発者とマーケティング担当者の採用を加速させ、3Dコンテンツ向けインフラ構築の強化を目指します。

本調達は、メタバース関連ファンド「Snapdragon Metaverse Fund」を立ち上げたQualcomm Venturesが主導し、Remagine Ventures、Konvoy Ventures、Space Capitalなどが参加しました。

3DやVR/ARインフラ構築目指すecho3D

echo3Dは2018年3月に設立。開発者がより軽量かつ高速な3Dゲームやアプリを作成するための、ツールやインフラの構築に注力しています。同社のクロスプラットフォームのクラウドソリューションでは、場所やデバイスを問わずに3Dコンテンツを保存・管理・ストリーミング、そしてデータの分析が可能。3Dモデルやアニメーション、インタラクティブコンテンツの変換や圧縮・最適化を行い、スマートフォンやVR/ARヘッドセット、Webブラウザにストリーミング配信できます。

echo3Dのシステムは現在、AR向けプラットフォーム「Snapdragon Spaces」ソフトウェア開発キット(SDK)や、またポケモンGOの開発などで知られる「ナイアンティック」のプラットフォームである「Lighship」や「8th Wall」と統合されています。

コロナ禍を経て利用者急増、バックエンドインフラ構築が急務

echo3Dによると、現在、毎週400名ほどが同社プラットフォームに新規登録しているとのこと。コロナ禍以前と比較し、現在の登録開発者数は数万人に急成長しています。同社は利用者数増加の理由として「3Dアセットを使ったデジタルソリューション開発を行う企業が続出していること」を挙げており、開発者とユーザーの使い勝手を向上させるためのバックエンドインフラ構築が課題となっています。本調達により得られた資金も、主にバックエンドインフラ構築に向けた開発者や、マーケティング担当者チーム拡大のために使われる予定です。

echo3DのCEOであるAlon Grinshpoon氏は、「他の企業は、グラフィックやアバターに注力しています。私たちはサーバーの設定やファイルの変換・圧縮、データの最適化、世界中のさまざまなサーバーへのアセット配信など、目に見えない部分に重点を置いています」「経済的な倦怠感、インフレの恐怖、仮想通貨の低迷、パンデミックなどから、メタバースはまだ大きな影響を受けていません。最高のタイミングで資金調達ができたと考えています」とコメントしました。

また、本調達に参加したRemagine VenturesのEze Vidra氏は「3Dコンテンツの利用は急増していますが、3Dコンテンツを作成、提供、トラッキングするためのインフラはまだ追いついていません。未来のインターネットのためのインフラ構築には、大きなチャンスがあります」と述べました。

(参考)echo3DVentureBeat


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