「5年後は世界トップ」ドバイがメタバース戦略を発表

アラブ首長国連邦（UAE）のドバイが、大規模なメタバース戦略を打ち出しました。政府による大規模な支援のもと、5年後には世界でトップの「メタバース国家」になることを目指します。

5年間で40億ドルの経済効果見込む

これはドバイのハムダン皇太子（Hamdan bin Mohammed Al Maktoum）が2022年7月18日、自身のTwitterで投稿したものです。発表によると「Dubai Metaverse Strategy」と銘打たれたこの計画の目標は、まず「ブロックチェーンとメタバースに関する企業数を5年間で5倍に増大させること」。そして同期間でメタバースに関わる雇用を4万件創出し、40億ドルの経済効果を生むとしています。

We launched the Dubai Metaverse Strategy today, which aims to foster innovation in new technology. Dubai is home to over 1,000 companies operating in the metaverse and blockchain sector, which contributes $500 million to our national economy. pic.twitter.com/J1XRmd2ub3

— Hamdan bin Mohammed (@HamdanMohammed) July 18, 2022

施策の柱としては、イノベーションの促進、教育や研究を通した人材育成、そして政府主導でのユースケース開発などを掲げます。インフラや法規制の見直しなど、国家レベルでの動きでメタバースの発展を支えるというものです。メタバース業界において、UAEが世界トップ地域となり、ドバイがトップテンの都市にランクインすることを目指す旨も記載されています。

さらに翌日には、2022年9月末にグローバルイベント「Dubai Metaverse Assembly」を開催することも宣言しました。300名以上の専門家と40以上の団体を招き、メタバースの可能性について議論するとしています。

国を挙げたメタバース支援は続くのか

ハムダン皇太子のツイートによれば、「現在ドバイには1,000社以上のメタバースやブロックチェーンに関する企業が存在する」とのこと。これによるUAEの経済への寄与は、約5億ドルと見積もられています。国を挙げたメタバース戦略としては韓国での取り組みが広く知られていますが、UAE・ドバイや他国がこれに続くのか、各国の動向に注目です。