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投資 2022.12.05

VRデバイス不要のアバター会議ツールを開発のCommonGroundが2,500万ドルを資金調達

11月30日、米サンフランシスコに拠点を置くスタートアップCommonGroundが、2,500万ドル(約33億円、2022年12月5日時点)の資金を調達しました。同社はVRヘッドセット不要でリアル調のアバターを使ったオンライン会議技術を開発。オンライン会議の3D化を目指しています。

本調達はシリーズAラウンドで実施されました。CheckPoint Software共同創業者で前会長のMarius Nacht氏が本調達をリードし、既存投資家のベンチャーキャピタルであるGroveとMatrix、StageOneの3社も参加しています。

オンライン会議にアバターを

CommonGroundは2019年創業。米サンフランシスコとイスラエル・テルアビブに拠点を置くスタートアップです。スマートフォンを使って自分の顔をスキャンし、ビデオ会議等で使用できる3Dアバターを自動生成する技術や、そのプラットフォームとなるオンライン会議ツールを開発しています。2023年第1四半期に最初のサービスを提供する予定です。3Dスキャンにはスマートフォンだけでバストアップの3Dスキャンができる「TrueSelf Scan」(記事執筆時点ではiOS向けのみ、Testflight中)を使用しています。

CommonGroundの技術では、アバターはバーチャル空間のテーブルに座っているように表示され、会議をしている本人の会話に合わせて動作するとのこと。専用の会議ソフトウェアやVRヘッドセットは不要だとしています。現時点では、同時に発言できる人数は明らかにされていません。

本調達に際し、CommonGroundのCEO、Amir Bassan-Eskenazi氏は「アバター技術は、企業にも非常に適していると考えています。今日のオンライン会議では、身だしなみが整っていない、あるいは通話に適した環境にない等の理由で、カメラオフ状態で通話することが多くなっています。プライバシーを守りながら、視線を合わせたり、相手の話に反応したりと、バーチャルな環境で失われがちなコミュニケーションが、私たちの技術には備わっています」とコメントしています。

VRを使ったオンライン会議サービスの開発進む

VR技術を使ったオンライン会議ツールは、Metaの「Meta Horizon Workrooms」をはじめ複数の企業が開発を進めています。

ただVRデバイスの重さ等から、長時間使用が非現実的であるという指摘もなされており、今後はVRデバイスを必要としないアバターのみのオンライン会議ツールも登場。日本国内ではキッズプレートの「NICE CAMERA」などが各種オンライン会議ツールに対応して展開しています。

(参考)CommonGroundTechCrunch


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