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業界動向 2020.03.04

ARグラス関連か? アップルが“HMDのレンズ位置自動調整システム”で特許

アップルが2019年2月に申請した特許が、米国の特許商標庁より公開されました。ヘッドマウントディスプレイを装着するだけで、自動的にレンズ位置を調整するシステムに関するもの。同社が開発中と噂されるARグラス、その利便性を向上させるための技術と考えられます。

超音波センサーで鼻との関係を調整

特許はヘッドマウントディスプレイに関するもので、「レンズ位置のセンシング付電気デバイス」と題されています。コンテンツをディスプレイに投影する制御回路、そしてユーザーに合わせてレンズを自動的に調整するセンサー回路について記述されています。

特許資料によれば、近接センサーと瞳孔間距離(IPD)の情報を用いて左右のレンズ位置を調整。ユーザーが装着している間に、この動作が行われます。システムでは他にも、超音波近接センサーによりユーザーの鼻との位置関係を調整したり、赤外線発光ダイオードを用いて位置決めをするオプションも用意すると言います。

フィッティング面などでプラスの効果

この”自動的にレンズ位置を調整するシステム”は、ARグラスを装着する上で画期的な改善になると考えられます。ユーザーごとに微妙に異なるIPDに対し、完全にフィットするデバイスを開発することは困難です。

課題解決のため、例えばNorth社のスマートグラスFocalは、実店舗に赴き、フィッティングのための専用の3Dスキャンを受けて購入。あるいはiPhone向けの試着アプリを用いて購入する必要があります。

特許の実現可能性は不透明です。しかし「煩わしさを解消し、ただデバイスをつけるだけで利用できる」という点で、アップルらしい興味深いアイディアと言えそうです。

ARを巡るアップルの動向はこちらの記事から。

(参考)Next Reality


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