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業界動向 2020.02.04

アップルの「マップ」新バージョン ARへの布石か?

アップルは、地図アプリ「マップ」のバージョンアップを行いました。まず北米を対象に高精度の地図データを提供。その意図はどこにあるのでしょうか。

「マップ」はアップルが提供する独自の地図アプリです。アップルによれば、改良によってより詳細な道路図や住所を確認可能になり、ナビゲーションも正確かつ迅速になるということです。主要都市の道路を体験できる3D画像や、空港やショッピングモールのような建物内の地図情報も提供します。

新バージョンの意義は?

今回の地図アプリバージョンアップは、地図アプリとしての利便性の向上以外にも、アップルが現実世界の3Dマップを作成していることを示唆しています。その使い道として将来的に考えられるのは、地図データが来るべき“ARクラウド”の基盤となる可能性です。

ARクラウドとは、現実世界のデジタルなコピーと、それに紐づいたデータをクラウド上で保持・提供する技術です。「誰かが見ている、場所・空間に紐づいたバーチャルな情報を、他の人も見られる」という状態を作るために必要となります。そして、このARクラウド実現に必須なものが、現実世界のコピーすなわち3Dマップです。

例えばフェイスブックは2019年9月にARグラス開発を認めた際、現実空間の3Dマップを作成してARを同期させる「Live Maps」を発表しています。これが同社のARクラウドです。
アップルは公式発表を一切行っていないものの、ARデバイス開発を噂され、数多くの特許を取得しています。

アップルの新「マップ」は、2020年2月3日現在の対象地域は北米のみです。アップルは「今後数ヶ月の内にヨーロッパへと拡大する」、そして全世界へ展開していくと表明しています。

ARクラウドとは、事例紹介も

ARクラウドについては下記の記事で詳細な説明、及び事例を紹介しています。

(参考)Apple


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