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データ可視化 2018.08.17

空間に商品のCGを表示してショッピング アリババがARアプリを開発中

中国のeコマース企業アリババ・グループは、ARショッピングコンテンツ「Taobao Buy」を発表しました。マイクロソフトのMRデバイスHoloLensを使ってインタラクティブなショッピング体験ができる機能で、2018年後半のリリースを予定しています。

オンライン商品を手元で確認

「Taobao Buy」では、オンラインストアの製品を3DCGモデルにして現実に再現し、手元で確認が可能です。購入する前に、商品をあたかもそこにあるようにチェックできる仕組となっています。

商品を棚から取ったり、デモ用のキッチンに置いたりする動作は、直感的なジェスチャーで実現する、としています(編集注:現時点のHoloLensではこの操作はサポートされておらず実現可能か不明)。購入しない場合は、スワイプ1つでアイテムを消すことも出来ます。

コンテンツ開発はマイクロソフトと提携し、MRデバイス「HoloLens」を使ってアクセスするようなデザインを目指しています。アリババは将来、ARグラスなどは”everyday device(毎日使うデバイス)”になると考えています。

また商品の特徴や購入者の評価、レビューといった情報も、空間に浮いたデジタルディスプレイで表示されます。これにより、買い物の体験をより生き生きとしたものにしたいというのが、アリババの狙いです。

eコマースの新しい方向を探るアリババ

同社は2017年末、スターバックスと協力し上海の店舗でAR体験の提供を開始するなど、最新技術を使った顧客体験の向上に余念がありません。

「Taobao Buy」のマーケティングチームも、AR/VRを使いeコマースの新しい方向性を探っています。インタラクティブな買い物体験により、商品をこれまでと違う方法で見ることができる、と考えています。

アリババは中国・杭州で開催されるCreativity Festivalにて、「Taobao Buy」を正式に発表する予定です。

なお、HoloLensを使い将来のショッピングを描いた取組は、日本でもPsychic VR Labがファッションの購入体験ができるアプリ「chloma x STYLY HMD collection」を配信しています。

HoloLensは1台30万円以上するため、消費者向けではなくB2B向けの活用が多く進められています。今回のアリババの「Taobao Buy」に関しても、実験的な取組ではないかと考えられます。

(参考)VRScout
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