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投資 2019.09.25

加速する「VRフィットネス」 米スタートアップが110万ドル調達

VRフィットネス事業を手掛ける米国のスタートアップYURは、プレシードラウンドで110万ドル(約1億2千万円)の資金調達を行ったことを発表しました。YURは同資金を用い、「世界的に見られる、座った状態の慢性化」に対して、VRの活用を進めるということです。出資の手動はThe Venture Reality Fund(The VR Fund)とBoostVC.が行いました。

VRゲームの運動量を測定しカロリー計算

YURは、2019年初頭設立のサンフランシスコを拠点とするスタートアップです。同社が開発するのは、VRゲーム中のカロリー消費量を測定するトラッカー。設立まもなく、Oculus Rift、HTC VIVE、PlayStation VRといったPC向けVRにパイロット版をリリースしました。

そして今回、フェイスブックの一体型VRヘッドセット、Oculus Quest向けに展開を進めます。このプラグインのトラッカーを用いると、Oculus Questを使ってVRゲームやアプリをプレイしている間のカロリー消費量を測定することができます。また、「Apple Health」や「Google Fit」等のモバイルアプリにデータを同期することも可能です。

ただし2019年9月末時点では、YURのアプリはOculus Storeに存在しません。このカロリートラッカーは単独で使用するアプリでなく、他のコンテンツをプレイ中にバックグラウンドで動作するものです。正規ストアではなく、サイドローディング(※)用アプリ「SideQuest」でのみ入手可能となっています。

(※サイドローディング:正規のアプリストア(この場合はOculus Store)以外から、アプリを入手しインストールする行為)

今後はAIのアドバイスも

同社の共同創設者であり、CEOのCix Liv氏は、「我々はフィットネスをゲーム化することで、YURを将来のPeloton(米国のフィットネスマシーン企業)に育てます」コメント。「これまで常に、ゲームとフィットネスに最大の情熱を注いできました。そしてこの2つに対する情熱を一緒にしたい、と考える人々が増えていることを確信しています」としました。

今後はカロリートラッカーを使いアプリの運動量を測定するだけでなく、他のユースケースも検討しているといいます。例えばAIアシスタントを使い、個人に合わせた健康やフィットネスに関するアドバイスをするといったものだということです。

VR×フィットネスの事例は複数存在しており、こちらでも紹介しています。

(参考)Road to VR
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