株式会社リクルートテクノロジーズは、エンジニア向けに無料で開発スペースを提供する「アドバンスドテクノロジーラボ(以下、ATL」を公開しました。
本施設の公開にともない、6月15日に東京・恵比寿にてオープニングレセプションが行われました。
オープニングレセプションでは、同社CTO米谷修氏によるATLの説明が行われました。
米谷氏によると、VR機材をはじめ、先端の機材や開発環境は価格が高く、日々新しいものが登場するのが現状です。そこで本施設は、学生や一般エンジニア・クリエイター、小規模な企業などが思いついたアイディアを自由に実践できる場を「新しい技術に取り組みたい造り手」に提供する無料のスペースにしたいとのことです。
ATLを利用するには会員登録(無料)が必要となります。 会員登録を行ったエンジニアは「客員研究員」として、本施設を無料で使用することができます。
また、客員研究員が本施設を利用して開発/制作した成果について、ATLはWEBサイト「ATL SHOWCASE」で開発実績として公開発表する権利を持ちます。ただし、成果物自体の権利はエンジニアにあり、同社は著作権等の一切の権利は主張しないとのこと。
また、客員研究員の成果物は、今後開催予定のテーマコンテストや公募形式のプチイベントに応募することが可能。客員研究員の登録は6月15日から開始し、施設は6月26日より一般利用が可能となっています。
・客員研究員の登録手続きはコチラのページから行えます。
スペシャルセッションでは、エンジニアタレントとして活動する池澤あやか氏とのトークが行われました。ここでは、「ATLが何故無料で利用できるか」という理由についてなどが話されました。
ATLが無料で利用できることについて、米谷氏は「同社とクリエイターは、片方だけにメリットがある”片利共生”や、持ちつ持たれつの”相利共生”ではなく、変わりゆく環境に適応すべく共に進化していく”共進化”の関係を目指す」と述べました。
テーマブース紹介・体験会
ATLでは、下記3つのテーマスペースを利用できる予定です。
VR×バックパックPCスペース
こちらのブースでは、バックパック型のPCを背負ってVR体験ができます。PC向けのVR体験は通常、設置したPCとVRデバイスを有線で接続するため、体験者の動きが制限されてしまいます。そこで、バックパック設計されたPCを直接背中に装着することで、自由にフィールドを歩きことができる「フリーローム」体験を可能にします。4人まで同時体験できます
体験会では実際に複数人が同時に動き回り、相手の頭に帽子を乗せ合うVR体験や、ピコピコハンマーを叩くことで変化するVR内のエフェクトなどを楽しむことができました。
VR×クロマキースペース
こちらはグリーンバックとVR内の映像を合成することで、VRデバイスを装着している体験者だけでなく、周囲で見ている周りもVRの世界を覗ける仕組みです。
体験会では、多軸の回転や振動にモーションシミュレーションシステムによって高い没入感を得ることができるVRライドマシン「SIMVR」によるに実演が行われました。
モーションキャプチャースペース
人間の動きをデータ化し、映像内のモデルに取り込むことで現実の動きをCG化できるスペースとなっています。このほか、本施設ではその時期に応じたテーマを入れ替えて、設備や機材を導入していくとのことです。
施設の概要
オープン日 |
2017年6月26日 |
営業時間 |
平日 9:00から21:00 |
住所 |
東京都渋谷区広尾3−12−36 ワイマッツ広尾ビル4F (山種美術館と同ビル) |